フィジークサドルの選び方「スパインコンセプトEVO」とは?

世界には数多くのサドルブランドがありますが、知名度という点においてトップクラスなのがイタリアの「fi’zi:k(フィジーク)」です。

独自のフィットシステムで自分に最適なサドルを提供してくれますので、名だたるトッププロにも愛用者が多いブランドです。

今回はそんなフィジークのサドルについて、ラインナップの紹介や選び方をお話します。

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「フィジーク」はセラ・ロイヤル社の一つのブランド

フィジークはメーカーの名前ではなく、イタリアの老舗サドルメーカー「セラ・ロイヤル」のハイエンドモデルのブランド名です。

セラ・ロイヤルはシティサイクル用のサドルも手掛けていますが、フィジークはレース向けのブランドという趣です。

多くのプロ選手に愛用されているブランドで、2016年にはフィジークのサドルを使用したクリス・フルームがツール・ド・フランスで総合優勝を果たしています。

近年はサドルで得たノウハウを活かし身体と接する部分のパーツである、ハンドルやシューズ、レーシングパンツやバーテープなども発表されています。

特に、独自の理論で最適なサドルを導き出すフッティングシステム「スパインコンセプト・EVO」は、他メーカーにはない画期的なサドルの選び方になります。

レース向きの趣はありますが、ホビーユーザーにもファンが多く、世界のサドルブランドの中でもトップクラスの人気を誇っています。

フィジークサドルの選び方は「スパインコンセプト・EVO」が要

フィジークのフッティングシステム「スパインコンセプト・EVO」は、2008年に現在の原型が発表されました。

脊髄の柔らかさから骨盤の回転する自由度(どれくらい動くか)を判断して、最適なサドルを導き出すという独特のスタイルでした。

始めはサドルのみでしたが、2013年にハンドルとステムの販売が開始されたことを受け、「スパインコンセプト2.0」にグレードアップします。

そして、2014年に体重や平均速度からサドルに掛かる出力と体重を割り出して、最適な座面幅を加味したのが現在の「スパインコンセプト・EVO」です。

後述しますが、このシステムでは人間の身体の柔軟性と骨盤の自由度から、サイクリストを3タイプに分別しています。

そのタイプに合ったサドルがラインナップされており、それぞれに上記のシステムに従った座面幅が用意されています。

サドルの選び方ですが、実売店舗でも行ってくれますが、自分でも簡単にできるスマートフォンのアプリもありますので、活用してみてください。

フィジークのサドルはスパインコンセプト・EVOにより動物に例えられる

スパインコンセプト・EVOによって分類されるフィジークのサドルは、それぞれが動物に例えられています。

脊髄の柔軟性=身体の柔らかい方から、「スネーク(ヘビ)」「カメレオン」「ブル(牛)」となります。

大まかにはなりますが、身体の柔軟性は前屈運動をした時に、どの程度まで手が地面に近付けるかで判断されています。

地面に手が付けば最も身体が柔らかいので「スネーク」となり、脊髄の柔らかさはもちろん、深く前屈できるということは骨盤も立った状態になります。

地面に手は付かないまでもヒザ下くらいまでは届く場合は「カメレオン」で、骨盤の自由度も普通くらいと判断されます。

前屈が深くはできず、手もヒザ付近までしか来ないと「ブル」になります。

この3タイプに用意されているサドルは、身体の柔らかさや骨盤の自由度によって形状が違いますので、フィットしやすくなるということです。

あとは、体重と平均速度を入力すれば、普通幅の「レギュラー」か、ワイドな「ラージ」が算出されますので、店舗で行ってもらうにしても、アプリを使うにしても選び方は簡潔です。

フィジークサドルの選び方①全体の流れ

それでは、「スパインコンセプト・EVO」によって導き出された、フィジークのサドルの選び方をお話していきます。

まずそれぞれの動物性に対応したサドルですが、スネークは「ARIONE(アリオネ)」、カメレオンは「ANTARES(アンタレス)」、ブルは「ALIANTE(アリアンテ)」になります。

その中にそれぞれモデルがあり、従来型のモデルは少し座面が硬質なタイプです。

そこに2017年の年末に、クッション性に優れた「VERSUS EVO(ヴァーサス・エヴォ)」シリーズと、フィジーク初の穴あきサドルである「OPEN」シリーズが加わりました。

そして、これらのモデルは、クランプ部分のレールの素材によってグレード分けがされています。

カーボンレールを使用しているのが「R1」、シリコンとクロムを含む新しい合金で耐腐食性に優れた「K:ium(キウム)」製のレール使用が「R1」となります。

ですから、選び方としては、スパインコンセプト・EVOに基づいた動物性からサドルを選び、座面の硬さや穴あきかどうかでモデルを選びます。

そして、レールの素材を決めて、最後に座面幅のレギュラーかラージを選択します。

フィジークサドルの選び方②代表的なサドルは3つの「A」

フィジークのサドルの選び方をお話していますが、それぞれの種類の特徴についてもお伝えしておきましょう。

まず、身体に柔軟性のある方向きの「アリオネ」は、全体的にフラットな形状です。

前後左右にお尻の位置を移動しやすく、疲労の分散ができるので長距離を乗るライダーに人気が高いです。

また、太ももの動きによってサドルがたわむので、スムーズなペダリングが可能になります。

ただし、アリオネは座面幅がレギュラーで130㎜、ラージで143㎜とフィジークの中では狭い部類なので、坐骨幅の広い方は合わせにくいかもしれません。

アリアンテは横から見ると全体的にカーブが掛かっていて、座面は丸みを帯びている形状です。

こういった形のサドルはお尻の位置を一定の場所に固定しやすいので、安定したペダリングが期待できます。

また、ラージでは150mm以上の座面幅があり、サドルがしっかりと荷重を受け止めてくれますので、腰を落ちつけて乗りたい方に向いています。

アンタレスはサドルの前後はフラットでありながら、座面に少し丸みがあり角度の付いたタイプです。

柔軟性はそこそこで、前後の動きには脊髄を曲げることで対応しながら、骨盤は安定させて走るという動物性を持つ、カメレオンのサドルです。

アンタレスはパッドの量が多くクッション性が高いので、ロードバイクの初心者にも入りやすいサドルです。

また、座面が丸く面積が大きくお尻を圧迫する力が分散されるので、こちらもロングライド向きと言えます。

フィジークもついに穴あきサドルを作った!

ここまでフィジークのサドルの選び方についてお話してきました。

そして、先ほども触れましたが、フィジークのサドルは2017年にこれまでにはなかったタイプの「OPEN」シリーズをリリースしました。

どちらも、レーシングサドルにありがちな、尿道や前立腺が圧迫されるという、股間の痛みに対応しているモデルです。

特に、前後にフラットな形状のアリオネはお尻を動かす自由度が大きい分、前傾姿勢を深く取りやすいのですが、そうなると股間が圧迫されてしまうというジレンマがありました。

それが解消されるのがOPENシリーズで、アリオネはお尻の位置を自由に動かせる性格を活かし、どこに座っても股間が圧迫されないようにサドル中央部に穴が開いています。

有名サドルメーカーの中では、フィジークは穴あきサドルの導入が最も遅かった方ですが、そこに舵を切ってきたということで大いに注目が集まっています。

スパインコンセプト・EVOに触れてみよう!

今回はフィジークのサドルの選び方についてお話しました。

スパインコンセプト・EVOは、種類から、形状や座面幅まで、可能な限り細部に渡って個人に最適なサドルを提供できる画期的なシステムです。

自分の脊髄の柔らかさや骨盤の可動域などは、普段からあまり意識する部分ではないかと思います。

その点でもフィジークなら、スマホの無料アプリでも簡単に検証できますので、ぜひ一度試してみてください。