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fsaのクランクを考える。bb30と言って敬遠すべきなのか?

2017.11.19

fsaのクランクは、安価な完成車に装備されていることが多いためか、酷評されたり、低評価が目立ちます。

fsaの物作りは独創的で革新的なので、本来はもっと評価されて良いはずなのですが、そこにはbb30対応だからという理由も、少なからず影響していると思われます。

そこで今回は、fsaのクランクについて考えてみます。

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fsaのクランクが採用される理由はコストとbb30

ロードバイクのクランクというと、通常はチェーンリングとセットで考えられることが多く、コンポの1パーツとして数えられます。

そのため、完成車で○○コンポのフルセットと謳ってあれば、クランクもそのコンポのものが装備されています。

しかし、クランクはコンポのパーツの中でも価格が高額です。
コストを抑えなければいけないエントリーグレードの完成車は、クランクをコストカットの対象にしがちです。

そのときに、よく採用されているのが、fsaのクランクです。

また、価格を安くする以外にも、後ほど詳しく触れますが、bb30という特殊な規格に合うものがfsa製しかないからという理由もあります。

もちろん、必ずしも安かろう悪かろうではないので、fsaのクランクが安価でコストカットに繋がっていること自体は、メリットと考えるべきでしょう。

しかし、コストとbbの規格以外に、fsaのクランクを採用する理由がないと言うのが、一般的な見解です。

また、fsaは日本で直接販売するルートを持っておらず、代理店契約で販売しています。
その代理店も、クランクは、わずかしか扱っていません。

そういった貧弱な販売体制ですから、当然日本で広まるわけもなく、ただ安価なコストカットのためのクランクというレッテルを貼られてしまっているのでしょう。

fsaのクランクはbb30対応

前項でも少し触れましたが、fsaのクランクが採用されるもうひとつの大きな理由が、bb(ボトムブラケット)の規格になります。

bbの規格は実に煩雑で、現在も乱立状態なのですが、その発端となったのがアメリカの自転車ブランド「キャノンデール」が提唱した、bb30という規格です。

それまでのbbは、シャフト軸24mmが主流でしたが、その軸を太くすれば剛性が高くなり、なおかつパイプを薄くできるので、軽量化になると考えられました。

その結果、キャノンデールがシャフト軸を30mmにしたのがbb30です。

今までのbbは、フレームに切ってあるネジ切りに、グリグリと挿入していくタイプでした。
bb30は、フレームに直接圧入する方式だったため、フレームにネジ切りを作る必要がなくなったのです。

ネジ切りを作る必要がなくなったフレームメーカーは、喜んでbb30規格用のフレームを製造していき、bb30は爆発的な広まりを見せました。

その後、bb30は構造上の問題から異音が発生したり、直接圧入することがフレームを痛めてしまう原因になるなどのデメリットが発覚し、下火になります。

しかし、提唱者であるキャノンデールは、現在でもbb30にこだわっています。

fsaのクランクは、この規格に対応しているので、キャノンデールのロードバイクに採用されていることが多いです。

fsaはクランク以外の評価が高いメーカー

fsaはコストカットのために採用されるような、安価なクランクを製造している一方で、パイオニア的存在とも言われている「カーボンクランク」が有名です。

今では複数のメーカーが製造していますが、fsaがカーボンクランクを発表した当時は、素材にカーボンを使う発想はなかったため、かなりの革新的開発と驚きの声がありました。

しかし、カーボンを使えば、どんな技術革新があったとしても、金属製に比べれば剛性が落ちます。
ですので、脚力が強いプロは、あえて金属製のクランクを使う選手もいます。

それもそうですが、ホビーライダークラスでクランクセットに7万も8万円も掛けられないという事情もありますし、シマノ・デュラエースとの比較で、重量差60gですから圧倒的軽量とも言えません。

そのため、bb30の同志でもあるキャノンデールでも、採用している完成車はありません。

クランクの世界においては、芳しい評価を得ていないfsaですが、ハンドル周りでは高評価が目立ちます。

今では普通となった、コンパクトサイズのドロップハンドルはfsaが開発したものですし、ステムやヘッドパーツは、高級な完成車にも採用されています。

fsaのクランクを敬遠しなくて良い理由

今回の問題は、完成車に最初から装備されているクランクが、fsa製だったら敬遠すべきなのかということです。

ここまでは、fsa製のクランクの性能については触れてきませんでしたので、ここから取り上げていきます。

まず、fsa製のクランクは、変速性能に問題があるとの声が目立ちます。

スムーズさに欠ける、ギアチェンジをしたら、インナー側にチェーンが落ちたなどの酷評が並んでいます。

しかし、特に問題なく使っているという人もいますし、実際に私も何度か知人に借りてfsa製のクランクを操作したことがありますが、大きな問題はなかったと記憶しています。

確かに、シマノやカンパのクランクに比べ、スムーズさを欠くと言われればそう思うだけで、それは先入観が影響している部分もあるはずです。

初めてロードに乗る人であれば、そもそも他と比べようもないですし、ロードバイクのフロントギアは通常2枚しかないわけですから、そこまで格段に悪くなりようがありません。

また、bb30もキャノンデールのような人気ブランドが、今でも継続使用しているわけですから、根本的な問題は解消されています。

そのため、個人的には、自分が欲しいと思った完成車にfsa製のクランクが装備されていても、敬遠する必要はないと考えています。

bb30規格のフレームで24mm軸のクランクを使用する方法

fsa製のクランクに関しては、特に重大な問題を抱えているわけでもないので、最初から敬遠する必要はないと、結論付けさせていただきました。

しかしfsaは、クランクセット以外のドライブトレインのパーツを製造していないので、クランクだけがfsa製なのに違和感を覚えることは、大いに理解できます。

コンポを統一するのは、自転車を長持ちさせるひとつの方策ですから、クランクを交換することを否定はできません。

fsa製のクランクはbb30規格のフレームに装備されていることが多いので、そのままではシマノ製を始めとする、24mm軸のクランクを取り付けることはできません。

最も一般的なやり方は、アダプターを装着して差を埋めて、24mm軸のクランクを使えるようにするやり方です。
現在は、直接フレームに装着して、クランクの受け側を24mm軸に変換して、使用できるbbも開発されています。

そのため、bb30規格のフレームでも、簡単に他の規格のクランクが取り付け可能なので、ますます最初から敬遠する必要はないわけです。

fsa製のクランクを装備した完成車

最後に、fsaのクランクを装備した完成車をご紹介します。

【MERIDA(メリダ):SCULTURA 4000】
参考価格:¥199,000

決して、エントリーグレードに装備されているだけではないと言えるのが、【SCULTURA 4000】で証明できるかと思います。

フルカーボンフレームに、シマノ・105を搭載したモデルです。

クランクは、fsaのアルミクランク最高峰「GOSSAMER(ゴッサマー)」の50-34Tコンパクトクランクを採用しています。

2016年リオデジャネイロオリンピックのタイムトライアル競技で、金メダルを獲得したカンチェラーラ選手が装備していたクランクということで、一躍有名になりました。

【cannondale:(キャノンデール)CAAD12 TIAGRA】
参考価格:¥150,000

fsaとは、切っても切れない縁のキャノンデールの、超売れ筋ロードが【CAAD12】です。
もちろん、bb30規格です。

「アルミのキャノンデール」の異名に恥じない軽量フレームに、シマノ・ティアグラの組み合わせです。

クランクはfsaの中位グレードの「Omega(オメガ)」で、日本では販売していないですが、本国のホームページを確認すると、約14,000円程度の製品です。

fsa製だからと言って敬遠してはもったいない

今回は、fsaのクランクについて考えてみました。

個人的な見解ではありますが、他のメーカーのクランクに比べ、著しく性能が落ちるとは考えられず、敬遠するレベルではないと結論付けました。

また、bb30に関しても、以前より技術は進歩しており、問題点はだいぶ改善されています。

そのため、最初からマイナスな先入観を持つ必要はありませんので、選択肢のひとつとして残しても、何ら問題ないでしょう。

 - クランク, 自転車のパーツ, 自転車全般