ライドの幅を広げる輪行!バッグの選び方とおすすめをご紹介

自走するには遠すぎる遠隔地まで自転車を輸送する手段は複数ありますが、鉄道や飛行機などの交通機関を利用するとなれば「輪行」が手段になります。

その輪行にはルールがありますが、どの機関もほぼ共通しているのは専用のバッグ(袋)に収納しなければならないことです。

そのため、輪行をするためにはまずバッグを用意する必要がありますので、今回は輪行バッグの選び方やおすすめ商品をご紹介します。

輪行とは?

冒頭でも触れましたが、輪行とは自転車をできる限りまで分解して専用の袋に収納し、公共交通機関を利用して輸送することを言います。

個人差はありますが、自走が不可能な距離であれば、遠隔地でのイベントへの参加や旅行先で自分の自転車を走らせたいという要望は叶いません。

しかし、輪行を行えば遠隔地での走行ができるようになり、新しいコースの開拓や名所を自転車で回れるなど可能性が飛躍的に広がります。

また、長期的なツーリングでは自走と輪行を組み合わせることによって、普段では考えられないほどの距離を走ることも可能になります。

そして、鉄道や飛行機の場合はほとんどの機関で輪行バッグは手荷物扱いになりますので、無料で車内に持ち込めたり預けることができます。

自転車だけを送る宅配便もありますが、もちろん輸送費用が掛かりますので、自分と自転車の輸送それぞれにコストが掛かってしまいます。

しかし、輪行であれば自分が目的地まで向かう運賃だけで自転車も運べてしまうのですから、コスト的にもおすすめです。

輪行は10kg前後の自転車を自分でかついで運ぶというリスクはありますが、それさえクリアできれば上記のようなことを考えても非常に有効な手段ではないでしょうか。

輪行バッグの収納方法別タイプ

それではここから輪行では必須となる輪行バッグ(袋)の選び方についてお伝えしていきます。

輪行バッグには、前後輪のホイールを外して収納するタイプと、前輪のみ外せば収納できるタイプがあります。

前輪だけ外せばよいタイプは輪行の準備が楽で、スピーディーに収納できるメリットがあります。

しかし、後輪が付いたままですから横長になって輪行バッグも大きくなりますので、特に鉄道ではほとんどの機関で規定サイズをオーバーしてしまいます。

そのため、交通機関を利用する輪行では両輪を外すタイプを選択することになり、特に鉄道では置くスペースを小さくする意味でもおすすめです。

なお、飛行機や船などでは前輪だけを外すタイプの輪行バッグでも可能なところもありますので、前輪だけを外すタイプがよい方は個別に確認をしてみてください。

また、マイカーで運ぶのが主であれば、断然前輪だけを外すタイプがおすすめです。

輪行バッグは「縦置き」「横置き」どちらがおすすめ?

さて、ここからは実際の輪行は鉄道を利用することが多くなるはずですので、両輪を外して収納する輪行バッグを対象にお話を進めていきます。

このタイプの輪行バッグにはさらに収納の仕方によって、「縦置き」と「横置き」の2タイプに分けられます。

縦置きはフレームを立てて収納しますので、スペースを取らないで済みます。

そのため、周囲に気を配る必要のある鉄道では縦置きがおすすめですが、そのままですと破損しやすいりディレイラーが地面に付いてしまうので、「エンド金具」というパーツが必須です。

まとめますと、省スペースですが、エンド金具を取り付ける分だけ手間が掛かり少し重くもなります。

一方横置きタイプは、自転車を逆さまにしてサドルで自立させるようにして収納します。

するとリアディレーラーが上にきますのでエンド金具を取り付ける必要がなく、その分スピーディに収納できますし、縦置きよりも軽量になります。

ただし、横長になりますからスペースの問題があり、基本的に混雑する時間帯は避けるのが暗黙のルールとは言え、思わぬ混雑には対応しにくいかもしれません。

エンド金具の装着は慣れれば何てこともありませんが、準備にひと手間掛かるのは事実ですので、輪行を早朝のガラガラの時間帯しか行わないという決意があれば横置きがおすすめです。

輪行時に傷や汚れを防ぐカバーもおすすめ

輪行バッグの選び方についてお伝えしていますが、分解してコンパクトに収納するという性格上、傷や汚れが気になるところではあります。

外したホイールはフレームを左右両側から挟むようにして固定をしますし、チェーンやスプロケットなどオイルが付着しているパーツもむき出しです。

そのため、それを保護するアイテムも用意されており、使用している方も多く見かけます。

「フレームカバー」はホイールとフレームが直接接触する場所を保護するもので、3~4枚セットになっています。

この部分は緩衝材であればよいので、プチプチや厚手のタオル、滑り止めのマットなどで代用するのもおすすめです。

そして、チェーンやスプロケットには専用のカバーがあります。

これを使わず梱包中に輪行バッグの外側にチェーンのオイルが付いてしまうと、落とすのに苦労してしまいます。

そのためカバーを使用するのは必須と言えます。

おすすめの縦置き輪行バッグ

それでは、おすすめの輪行バッグをご紹介します。

【OSTRICH(オーストリッチ):L-100 輪行袋 超軽量型】

・参考価格:¥6,050(税抜)

縦置きタイプの輪行バッグでは非常に人気がある製品で、定番中の定番と言っても良いでしょう。

コンパクトにまとめられますし235gという軽量ですので、走る際に荷物が重くならないというメリットもあります。

なお、エンド金具は付属していませんので、別途用意してください。

【OSTRICH(オーストリッチ):SL-100 輪行袋】

・参考価格:¥8,200(税抜)

上記よりも製品よりもさらに35g軽い200gの輪行バッグです。

エンド金具が必要な縦置きタイプは軽量に越したことはありませんし、軽量ですとやや心配な面もある耐久性の評価も高いので、コスパも良しです。

また、持ち歩きもサドルバッグに収納できるサイズですので、ライドの邪魔にもなりません。

【DOPPELGANGER(ドッペルギャンガー):コンパクトメッシュ輪行バッグ】

・オープン価格(通販サイトでは2,500円前後)

バッグの素材がメッシュになっているので、中身が自転車であることが周囲に分かるようになっています。

自転車が趣味ではない方にとってみれば、大きな荷物の中身が自転車であることは分かりませんから、電車のような閉鎖空間では不安を与えてしまうことになりかねませんので、これはかなり画期的な輪行バッグと言えます。

おすすめの横置き輪行バッグ

続いて両輪を外すタイプで、横置きになる輪行バッグをご紹介します。

【mont-bell(モンベル):コンパクトリンコウバッグ】

・参考価格:¥4,850(税抜)

一般的な輪行バッグはシートを広げて自転車を置いてから梱包していくのですが、こちらはフレームに車輪を括り付けた状態で車体を逆さまにして、上から筒状のシートをかぶせるだけです。

しかも、横置きタイプでエンド金具の必要がありませんので、簡単かつスピーディに輪行準備が可能です。

また、折り畳めば500mlのペットボトルよりも小さくなりますので、ボトルケージに挟み込んでおけばライドの邪魔になることはありません。

【grunge(グランジ):キャリー】

・参考価格:¥6,800(税抜)

女性目線で作られている輪行バッグで、フレームサイズ520cm以下専用です。

横置きなのでエンド金具が必要ないのはもちろんのこと、ホイールを入れる袋が付いているため、梱包は車輪を外し車体を逆さまにして入れるだけの簡単な作業で済み、初めて輪行を行う方におすすめです。

輪行は専用の輪行バッグありき!

輪行は公共交通機関のルールにのっとり、専用の輪行バッグ(袋)に収納するのが基本のため、まず輪行バッグを用意しなければなりません。

特に鉄道を利用する場合は、サイズオーバーにならないよう両輪を外して収納するタイプを選択してください。

そして、縦置き、横置きに関しては一概にどちらがおすすめというわけではありませんが、スペースを気にすることになる鉄道では縦置きの方が無難ではあります。

ただし、飛行機や船など手荷物として預ける場合は、サイズ次第とは言え準備が楽な横置きも検討してみてください。