日本製の底力!シマノのロード用ホイールをおすすめする理由

ロードバイク用のホイールを扱うメーカーは世界に多数ありますが、日本ではコンポでも有名なシマノのシェアが大きいです。

手頃な価格と、レーシー過ぎない汎用性の高さが、多くのユーザーに受け入れられる要因になっています。

そこで今回は、筆者のおすすめという視点から、シマノのホイールをご紹介します。

ホイールはロードバイクの最初のカスタムに推奨される

ロードバイクは、力で動かす乗り物としては地球上で最速と言われるほど、スピードに特化した自転車です。

そして、そのスピードに大きく関係するのがホイールであり、パーツの中では最も空気抵抗を受けやすい部分でもあります。

また、フレーム(本体)は車輪の上に乗っかっているので、ホイールはロードバイクの乗り味にも関係してきます。

そして、ロードバイクのホイールはパーツの中では高額な部類であり、また、価格と性能が比例します。

そのため、低価格の完成車には低価格のホイールが付属していることが多くなりますので、性能的には物足りないレベルです。

ホイールは上記のように、スピードや乗り心地に深く関係してきますので、交換した際に効果がはっきりと体感できます。

そのため、初心者の方の最初のカスタムには、ホイール交換が推奨されます。

そこで今回は、主に最初の交換におすすめしたい、シマノのホイールをご紹介します。

シマノのホイールをおすすめする理由

シマノのロードバイク用ホイールは、汎用性が高いとお伝えしましたが、それは性能をどこかに特化させるのではなく、全てをバランスよく高いレベルでまとめているということです。

驚くような技術が投入されている訳ではないのに、多くのプロチームに採用されていますし、それでいて海外メーカーに比べれば高価ではありません。

デザインも地味ではありますが、カッコ悪いという評価は少なく、悪く言えば無難で大衆受けするものです。

アルミリムに関しては、使用している素材が柔らかめでスポークの本数が他メーカーより少ない製品などもあるので、剛性の低さが指摘されることもあります。

しかし、これも日本人の体力や脚力を考慮してのことですし、上位モデルはプロも使用しているわけですから、十分な剛性はあります。

そういった意味でシマノのホイールは、全てを平均点以上に持っていきたいバランス志向の方におすすめです。

シマノのおすすめホイール①~最初の交換にコスパ抜群

それではまず、最初のホイール交換に筆者がおすすめするシマノのホイールをご紹介します。

(価格はメーカー希望小売価格(税抜))

【WH-RS500】

重量:1649g(前後計)

参考価格:¥48,919

対応タイヤ:チューブレス、クリンチャー

リムハイト:24mm

リム幅:20.8mm

人気を博していたアルテグラグレード「WH-6800」の後継アルミリムモデルで、シマノ全体ではミドルグレードの位置付けになります。

この価格帯であれば、まずまずの重量で、十分に走りの軽さを体感することができますし、何より他メーカーのミドルグレードのホイールと比較した際の、価格の安さは特筆ものです。

それでいて、高精度のハブや、カップ&コーンベアリングのメンテナンス性の高さは、上位モデルにも引けを取りませんので、最初の交換に自信を持っておすすめします。

※他メーカー参考製品

【カンパニョーロ:ZONDA(ゾンダ)】

重量:1540g

参考価格:66,000

【フルクラム:Racing3(レーシング3)】

重量:1560g

参考価格:84,000

シマノのおすすめホイール②~レース志向

引き続き、最初のホイール交換におすすめの、シマノホイールをご紹介します。

【WH-RS700-C30】

重量:1568g

参考価格:¥83,484

対応タイヤ:チューブレス、クリンチャー

リムハイト:(前)24mm (後)28mm

リム幅:20.8mm

こちらも、コンポのアルテグラがモデルチェンジされた時に同時にリリースされたもので、アルテグラ相当のグレードとされています。

上位グレードにも採用されている、アルミリムにカーボンをラミネートするコンポジットホイールで、RS500よりも100g近く軽くなっています。

力の伝達強化のため、ドライブ側により多くのスポークを配する「OPTBALシステム」や、エアロ形状のスポークを使用しており、加速力が強化されています。

また、前後非対称のリムハイトで操作性と巡航性のバランスを取り、走破性に優れたホイールとなっているため、レース志向のある方におすすめしたいですね。

※他メーカー参考製品

【イーストン:EA70 SL】

重量:1590g

参考価格:88,000

シマノのおすすめホイール③~更なる高みを目指すならこちら

前項までは、最初の交換におすすめのシマノ製ホイールをご紹介しましたが、ここからは上位モデルをご紹介します。

【WH-R9100 C24-CL Dura Ace(デュラエース)】

重量:1389g

参考価格:¥145,063

対応タイヤ:クリンチャー

リムハイト:(前)21mm (後)23mm

リム幅:20.8mm

コンポでは、シマノの中で図抜けた存在である「デュラエース」の名前が冠されているホイールで、アルミ・カーボンコンポジットリムの最軽量になります。

9100系へのモデルチェンジで重量はそのままに、剛性と力の伝達力を強化したモデルで、平坦路はもちろんのこと、ヒルクライムに最適なホイールになりました。

元々は少しリムが柔らかいという評価もあったホイールのため、全体の剛性はアップしましたが、不必要な部分までは強化していないので、乗り心地のよさは失っていません。

なお、リムハイト35mmの「C-40」、50㎜の「C-60」もありますので、より高速巡航をしたいという方は、こちらのリムハイトが高いホイールがおすすめです。

※他メーカー参考製品

【カンパニョーロ:Shamal Ultra(シャマルウルトラ)】

重量:1449g

参考価格:¥151,000

【マビック: Ksyrium Pro(キシリウムプロ)UST】

重量:1410g

参考価格:¥130,000

他メーカーとシマノのホイールを比較する

今回は、シマノのおすすめホイールをご紹介しましたが、最後にまとめとしてグレード別に他メーカーの参考製品と比較してみましょう。

まずはミドルグレードですが、ここはシマノの「WH-RS500」と、カンパニョーロの「ゾンダ」、フルクラムの「レーシング3」が本当によく比較対象となっており、人気も三分しています。

その中では、乗り心地のよさでWH-RS500、加速力や巡航性でレーシング3、バランスでゾンダという評価になっていることが多いです。

価格では、WH-RS500に優位性がありましたが、こういった特徴も加味すると最善な選択をしやすくなります。

続いては、カーボンラミネートリムの製品ですが、「WH-RS700-C30」は重量面での評価が少し辛めですが、剛性が上がっていると評価されています。

そのため、アルミチューブの老舗であり、パリッとした心地よい剛性のバランスを持つ「イーストン」のホイールを参考製品としました。

カーボンラミネートの分だけシマノの方がマイルドな印象を受けるというところで、それは好みの問題にもなってくるので、甲乙はつけがたいです。

そして、上位グレードは、重量面で優位に立っていた「デュラエース」が、さらに剛性を強化したことで、レーシングモデルとしても同じ土俵で戦えるようになりました。

近年は少しレーシーになってきたのかもしれない!

今回は、シマノのロードバイク用ホイールを筆者のおすすめという視点でご紹介しました。

汎用性が高くバランスのよさに加え、最近は少しレーシーな部分が強化されている印象を受けました。

そのため、アマチュアレベルのレースに使用できる機材も増えてきた感じなので、また用途の幅が広がったように感じます。