ロードバイクに乗るときの姿勢で乗り方や体への影響が変わってくることをご存知ですか?
この姿勢を決める要素に、サドルの高さやハンドルやシフターの角度があります。
それらの中で、シフターの角度を調節して、どのような姿勢になるのかをご紹介していきます。
ロードバイクのシフターの角度は?
ロードバイクに乗る姿勢を決めている要素に、サドルの高さやハンドルとシフターの角度がある事は冒頭で触れました。
それらのセッティングが体に合っていないと、どのようなことになってしまうのでしょうか。
短い距離ではあまり感じられない場合が多いですが、長い距離を走行すると、お尻や肩、膝などに痛みを感じることがあります。
また、短い距離を走行していても、ペダルを漕ぐときに窮屈さを感じたり、逆にお尻と手元の距離が遠い場合には、二の腕の筋肉に疲労がたまり、上半身にも力が入ってしまうため、肩や首が凝ってしまいます。
そのように、姿勢が少し違うだけでも疲労感や乗り心地に大きな影響を与えてしまいます。
姿勢を変更する方法に、サドルの高さやハンドルの角度を調整する方法もありますが、シフターの角度を変更するだけでも姿勢を変えることができます。
そこで、シフターの角度を調整することで、どのような姿勢になるのか、シフターの角度と姿勢の関係についてご紹介します。
標準的なシフターの角度
まず、標準的なシフターの角度を確認します。
ロードバイクは、シフターと一体になっているブラケットを握りコントロールします。
通常、ハンドルは上面が水平になるように取り付け、そこにシフターを取り付けますが、このとき、標準的な角度は、ハンドルと、シフターのブラケットがフラットになる状態に取り付けられることが多いです。
この角度にシフターがあると、無駄な力がかからず、手首も自然と伸びている状態にあるため、負担がかかりにくいポジションを取ることができます。
初心者の場合は、この角度を基準に調整をしていくことが多いです。
また、手首が自然に伸びているということは、ブレーキレバーを握るときにも、不自然な姿勢になりにくいため、とっさの場合にも対応できるのではないでしょうか。
上向のシフターの角度
ロードバイクに慣れてくると、ロングライドに挑戦したくなると思います。
そのようなときに、ロングライドに向いているシフターの角度は上向きです。
シフターを上向きの角度にすることで、姿勢が安定します。
しかし、上体が起きるため、安定はしているのですが、その分サドルにかかる力が大きくなります。
そのため、股の痛みの原因になる場合があります。
実際に、ロングライドを行う場合には、股の痛み対策も必要となります。
また、上体が起きた状態で、空気抵抗を受けやすくなるため、高速での走行には向いていません。
早いスピードで走行するよりも、ゆっくり長い距離を走行する場合に向いているので、ロングライド向きということになります。
先ほどもお伝えしましたが、サドルにかかる力が大きくなるため、腕にかかる力は小さくて済みます。
このことから、マウンテンバイクなどの姿勢に近い状態でロードバイクに乗ることができます。
下向のシフターの角度
ロードバイクのシフターの角度は、先ほどご紹介した上向き以外にも、下向きにセッティングする場合があります。
下向きにシフターをセッティングする場合は、どのようなときなのかというと、レースなどで高速のスピードを保ちながら走行したいときに用いられます。
上向きの角度のときに、上体が起きて空気抵抗を受けやすいとお伝えしましたが、シフターを下向きにすることで、前傾姿勢を取ることができます。
前傾姿勢を取ることができると、空気抵抗を受けにくくなるため、高速で走行することが可能となります。
また、シフターを下向きにした際には、ドロップハンドルの下部分を持って走行する場合にも、シフターを操作しやすくなります。
しかし、前傾姿勢になった分、腕にかかる力が増えるため、腕の負担が大きく、疲労に繋がります。
また、シフターの操作を行うときに、手首が伸びている状態で操作することになるため、手首への負担も増えてきます。
このように、シフターの角度を調節するだけで、ロードバイクに乗る姿勢に大きな影響を与え、走行の仕方や、疲労感に直結します。
ある程度の基本角度を決めてから、何度も微調整を繰り返し、自分に合った角度を見つける必要があります。
ロードバイクのシフターの角度を調節する
ロードバイクに乗るときに、シフターの角度が姿勢や走行に大きな影響を与えることは、ご理解いただけたでしょうか。
では、実際に、どのようにシフターの角度を調整したら良いのかをご紹介します。
ロードバイクのシフターには、ブラケットカバーがついています。
この部分は、樹脂でできているため、手で簡単にめくることができます。
この部分をめくると、シフターとハンドルを固定するために六角ボルトで締めつけられています。
この部分をアーレンキーを用いて緩めてあげると、シフターを簡単に動かすことができます。
シフターの角度を調整していると気づくと思いますが、前後の角度だけでなく、左右の角度も調整することができます。
前側を内側に角度をつけると、シフターはハの字の状態となり、シフターの操作はしやすくなりますが、ワキが空きすぎることがあります。
逆に、手前側を内側になるように角度をつけてあげると、ワキは締まりますが、少し窮屈になる感じを受けます。
左右の角度調整についても、自分が自然とシフターを握れる位置になるように、何度も微調整を行う必要があります。
自分に合ったシフターの位置や角度が決まったところで、アーレンキーを用いてシフターを固定してあげれば、角度の変更は完了です。
ロードバイクのシフターは、転倒時などにシフターの破損を避けるために、意外と簡単に動くようになっています。
しかし、初めからグラグラしてしまっているようでは、走行に危険を生じてしまうので、乗車前の点検で、ぐらつきが無いように確認をしてから、乗車するようにしてください。
ロードバイクのハンドル角度を変える
これまで、ロードバイクのシフターの角度を上向きや下向きに調整することで、乗車時の姿勢に大きな影響を及ぼし、乗り方が変わることをお伝えしました。
手元の角度は、シフターの調整のほか、ハンドル自体の角度の調整でも行うことができます。
なぜなら、シフターは、ハンドルに固定されているため、ハンドルの角度を変更すれば、一緒にシフターの角度も変わってしまうからです。
そこで、ハンドルの角度を変更する方法もご紹介しておきます。
ハンドルは、フレームから、ステムを介して固定されています。
このステムで固定されている部分の六角ボルトをアーレンキーで緩めてハンドルの角度を調整してあげれば、自分に合ったハンドルの角度に変更することができます。
最初にご紹介しましたが、基本のハンドル角度は、水平になるように固定されています。
この角度を上向きや下向きに変更することで、自分に合ったハンドルの角度に変更をして、自然とシフターを握れる位置に調整することができます。
シフターの調整でも、ハンドルの調整でも、自分に合ったポジションは、自然とシフターを握れる位置で、体に無理のかからない姿勢です。
一度ではなかなか決めることができませんので、何度も微調整をしながら、乗りやすいポジションを見つけてください。
ロードバイクに乗りやすい姿勢はシフターの角度で決まる!
ロードバイクに乗るための姿勢は、シフターの角度に大きく影響を受けます。
上向きになれば、上体が起き安定しますが、スピードは出にくくなりますが、下向きにすると空気抵抗を受けにくくなる分、腕への負担は大きくなります。
自分に合った姿勢をキープするために、シフターの角度を何度も調整し、ポジションを決めましょう。