自転車に乗っていて、腰が痛くなるという事はありませんか?
その腰痛、実は姿勢の悪さやサドルなどが原因で起こっている可能性があります。
そこで今回は、腰痛に悪い自転車のポジションや、腰への負担が少ない自転車の乗り方、サドルやハンドルバーの位置についてご説明します。
自転車は腰痛に良い場合と悪い場合がある
腰痛の改善に自転車を選ぶ方は少なくありません。
また、自転車に乗っていて、腰痛になってしまったという方もいると思います。
間違った自転車の乗り方をしてしまうと、腰痛の方も、自転車に乗っていて腰痛になった方も、腰に負担がかかり、悪化させてしまう場合があります。
そこで、まず腰痛はどの様にして起こるのか正しく理解するためにご説明していきます。
「腰痛」とは言っても、その原因は様々あります。
遺伝の様な先天的な原因や、過度な運動で起こる後天的なものもあります。
「自転車が腰痛に良い」という噂を聞きますが、自転車も腰痛の具合によって、改善方法が変わってくるのです。
ぎっくり腰の様に一時的な腰痛や、脊椎搾取症の様に慢性的な腰痛もあります。
この様に、ご自身の腰痛がどの様なものかによって改善方法も違いますので、正しく理解する事も大事になります。
上記の事を理解した上で、姿勢やサドルの位置などに意識を向けると改善する可能性があります。
脊椎搾取症などの腰痛改善に良い自転車の乗り方
自転車で腰痛改善に役立つと知って、自転車に乗り始めた方もいると思います。
特に通勤中に自転車を使う方も少なくありません。
しかし、使用する自転車のタイプで、ご自身の腰痛に合う姿勢が決まります。
例えば、前かがみの状態が楽という方は、腰部脊椎管狭窄症の可能性があります。
もちろん、お医者さんの診察を受けて判断して頂きたい事ですが、もし上記の様な診断を受けた場合、ママチャリではなくロードバイクなどの、サドルが高く、前傾姿勢を取れる自転車が合っていると言えます。
脊椎管狭窄症の場合、上半身を真っ直ぐにするよりも、少し前傾の姿勢の方が腰には負担が少なくて済みます。
よくシニアの方がカートを押しながら歩いているのを見かけると思いますが、脊椎管狭窄症の方は前傾姿勢が楽という傾向があるからなのです。
しかし、いくら「腰に良い」と噂で聞いても素人判断は一番いけません。
かかりつけのお医者さんに自転車に乗って良いか聞いてから行う方がベストと言えるでしょう。
腰痛にならない自転車の選び方!サドルのポジションが重要
もしも、「自転車に乗り始めてから腰痛になった」という方がいた場合、それは、自転車がご自身に合っていない可能性があります。
ご自身の腰の具合に合わせた自転車を選べる様に、何点かご紹介していきます。
<ロードバイク>
ロードバイクは長距離にとても適した自転車とも言えます。
長距離走行とスピードを重視した作りになっているため、タイヤは細く、サドルは高く小さな物になっています。
それに加え、サドルの高い位置からドロップハンドルを握ると、自然と前傾姿勢になります。
しかし、ロードバイクの知識が無い、初めての方が急にロードバイクに乗ることはあまりオススメできません。
もしロードバイクに乗る際は、必ずご自身で調べるか、自転車専門店の方によく質問しながら乗る様にしましょう。
<クロスバイク>
クロスバイクは、ロードバイクと比べ姿勢は前傾よりやや垂直になります。
程良い前傾姿勢を取れる自転車と言えるでしょう。
また、長距離を走らず会社通勤などでの短距離や、街乗りにしか使わないのであれば、腰痛にも適している方の自転車と言えるでしょう。
その中でもタイヤが太めのものであれば、路面の吸収を和らげてくれます。
さらにフラットハンドルなので、程良い前傾姿勢がとれます。
こういった意味ではマウンテンバイクも街乗りのみの使用であれば、比較的腰痛の方に適していると言えるでしょう。
しかし、ものによっては値段が高いので、クロスバイクぐらいのものが初心者には良いでしょう。
また、腰痛を緩和させるのであれば、衝撃を腰だけではなく腕で吸収する事も出来るようになるといいでしょう。
このようにすることで、長時間走行の際に腰への負荷を少なくしてくれます。
ママチャリは長距離走行には向いていない
自転車の中でも、乗っている方が多いのがママチャリだと思います。
そして、ママチャリのサドルは、クッション性もあります、
そのため、ママチャリは腰への負担が一見少なそうですが、実は腰痛を悪化させる要素があります。
その理由は、ママチャリがメンテナンスも少なくて済むように頑丈にできており、近距離を快適に移動するために作られていることにあります。
そのため、車体自体が重く、走行性も良くないため、力を入れやすくなってしまいます。
そして、長距離や長時間乗る方には向いていないのです。
ハンドルの形状などからも、垂直に腰掛ける事で、腰への負荷が長時間掛かってしまい、道路からの反発や振動などを受け、腰痛の原因にもなりかねません。
このことから、腰痛持ちの方で長距離や長時間自転車に乗る方にとっては、あまり適していないと言えるでしょう。
前項からの自転車の特徴から、前傾姿勢の角度やサドルの高さ、走行する距離を加味しながら、ご自身の腰痛に合ったものをチョイスする事も大事になります。
腰痛にならないための前傾姿勢やサドルポジション
先述しているように、腰痛にならないために、自転車の前傾姿勢やサドルポジションはとても大事になります。
また、症状や元々の腰の硬さによっても、どの前傾姿勢の角度が良いのか選ばなくてはなりません。
その場合、大きく分けて2つのパターンがあります。
<腰が硬い方の場合>
あまり極度な前傾姿勢をしてしまうと腰に負担がかかります。
緩やかな前傾姿勢が取れる様に、クロスバイクやママチャリなどの前傾のきつくない物を、走行距離や時間を考えながら選んで下さい。
<腰が柔らかい方の場合>
自転車に乗っていて腰痛になった方は、現在の自転車がやや垂直気味なのかもしれません。
そのため、ロードバイクなどの、骨盤を立てて座れるものを選ぶと腰痛になりにくい傾向があります。
上記の2つを考えながら、自転車を選んでいくと、腰痛の改善や防止に繋がります。
長時間乗っていて腰が痛くなる方は、前傾姿勢がきつすぎて腰を無理に曲げている可能性があります。
もしも長時間乗っていて、腰が疲れやすいという方は、サドルポジションを見直してみると良いかもしれません。
サドルの形状やハンドルバーの落差も重要!
自転車で腰痛の改善をはかっている方や腰痛になってしまった方にとって、サドルの形状も大切になってきます。
特に、スポーツバイクではサドルの形状や特徴も様々あり、ご自身の腰痛に合った物を選べる事でしょう。
腰の硬い方であれば、腰が前傾してしまう傾向があるので、サドルの後ろ側が反り上がっている形状のサドルを選ぶと、快適になる可能性があります。
反対に腰が柔らかい方には、フラットなサドルが合うと言えるでしょう。
もしも、腰が硬い方がフラットなサドルに乗った場合、無理に腰を曲げる形になるので、とても腰に負担がかかる状態になってしまいます。
また、ハンドルバーの位置も重要で、自転車に乗ってバーを握った時に、腰の硬い方はバーへの落差少なめが良いです。
柔らかい方はバーまでの落差が多い方が合っています。
この様に、ご自身の腰痛の具合や体に合ったポジションを慎重に選んでいけば、腰痛の改善や運動不足の解消にも繋がるので、しっかりとポジションを選んでいきましょう。
自分に合ったポジションや自転車を見つけよう!
今回は自転車の腰痛についてご説明しました。
前傾姿勢の重要性やサドルのポジション、腰痛の具合によって自転車の選び方も様々あります。
もしも、腰痛改善に役立てたい方は、かかりつけのお医者さんと相談しながら、自転車を選んでいきましょう。
また、腰痛になっていない方も、自分のポジションが本当に楽な状態か確認する事で、腰痛防止に繋がりますので、これを機に一度確認してみましょう。
怪我のない様に、体への負担を考えながら安全に自転車に乗りましょう。