チューブ交換をする際や、タイヤ交換をする際に、自転車の前輪や後輪にあるナットを外すことがあります。
後輪はとても複雑なため、プロに任せたほうがいいですが、前輪くらいは自分でやりたいという方がいらっしゃるかと思います。
今回は、そのような人のために、前輪のナットの外し方について、詳しくご説明します。
また、その際の注意点などもご紹介します。
自転車の前輪のナットの外してパンク修理を行う!
自転車の前輪のナットの外すときは、主にチューブ交換、タイヤ交換のときです。
他にも使用することがございますが、基本的にはこの二つが多いでしょう。
また、パンク修理に慣れていない方は、外すしたほうがよいです。
ですので、まずパンク修理について、ご説明します。
パンク修理を行う際、最も初めに行うのがタイヤの片方を外して、チューブを抜きとることです。
これは、ナットを外す必要はなく、そのまま状態でも可能です。
ただ、これは自転車のメンテナンススタンドがなければ相当やりにくいです。
パンク修理に慣れていない方ですと、ホイールを外して行うのが適切です。
ですので、まず14㎜のスパナをご用意ください。
これが、前輪のナットを外すスパナになります。
また、例外的に15㎜のスパナが必要になることがあります。
しかし、15㎜のスパナを使う場合は珍しい自転車の場合ですので、基本的には14mmだと認識しておいてください。
そして、14㎜のスパナを外して、ホイールを取り出します。
ホイールを取り出すと後は、タイヤをホイールから外して、チューブを出し、チューブを水につけてパンク箇所を洗い出します。
パンク箇所が見つかったら、その部分にパッチを貼ります。
再度、そのパンク箇所から空気の漏れがないかを確認するため、チューブの該当箇所を水につけます。
そして、空気漏れがなければ終了になります。
また、チューブの他の箇所もパンクがあるか確認してください。
パンクがそこだけではない可能性もあります。
それから、パンク箇所が近場に二つある場合はチューブ交換をオススメします。
他にも、空気を入れるバルブの部分にパンクがあったり、パンク箇所が3箇所以上あればチューブ交換をしたほうがよいです。
特に、バルブ周辺はパッチが貼れませんので、自動的にチューブ交換になります。
次は、チューブ交換についてご説明します。
自転車の前輪のナットを外してチューブ交換を行う!
パンク修理を行って、チューブ交換をすると、パンク修理が無駄になってしまうと思う方がいらっしゃるかもしれません。
そのような人にために、タイヤを開けずにチューブ交換の判断をする方法をご説明します。
基本的にチューブが傷んでいるかどうかは、外から見てもわかりません。
ですので、まずチューブの状態を確認する方法として、タイヤを触るという方法があります。
ただ、どこでもいいという訳ではありません。
バルブが出ている直下辺りのタイヤを、何度か触ってみてください。
この辺りのタイヤが、硬ければチューブ交換をした方がよいということを覚えておきましょう。
というのは、チューブは時間と共に伸びていきます。
空気をあまり入れていないと、その伸びが徐々にバルブの直下辺りによってきます。
いくつもチューブが固まって、バルブ直下辺りが硬くなります。
これは、チューブが何重にも重なった状態ですので、チューブ自体に折り目がついた状態になっています。
そして、このチューブの折り目がパンクの原因になります。
この場合、折り目が何箇所もつき、近場にパンクが箇所が多くなりますので、チューブ交換をしたほうが無難という判断になります。
それに、チューブが伸びていると、いずれチューブ交換はしなければなりません。
ならば、早い内からチューブ交換をしていたほうが安全です。
チューブ交換を行いましょう。
方法として、自転車の前輪のナットを外して、チューブを取り出す必要があります。
チューブ自体は、簡単に取り出すことができますので、あとは取り出したときと逆手順でチューブをタイヤの中に入れていきます。
これでチューブ交換は終わりになります。
次は、タイヤ交換についてご説明します。
自転車の前輪のナットを外してタイヤ交換を行う!
タイヤ交換を行う際は、必ず前輪のナットを外してください。
そうしないと、タイヤ交換はやりようがありません。
ナットは上記したように14㎜のスパナで外します。
外しますと、タイヤを取り外し新しいタイヤに取り替えます。
とても単純な手順なのですが、ナットを外す際に、注意点があります。
それは、ナットを外す際に外しおいたほうがよい、部品についてです。
これはタイヤ交換に限らず、ホイールをフォークから外すときには、必ず確認してください。
まずは、ライトの差し口です。
普通のライトではなく、自動ライトの自転車ですね。
自動ライトは、ハブの部分がダイナモになっていて、ライトからそのダイナモに有線で繋がっています。
ハブダイナモには、差し口が必ずありますので、それを外してからナットを外してください。
また、ナットを外した後、ワッシャー、カゴ足、泥除けステイ、脱輪防止ワッシャーという順番に取り外していきます。
これは必ず順番を覚えておいてください。
タイヤ交換が終わった後に、この順番でつけていかなければなりません。
以上が、ナットを外す際に、注意しておかなかければならない部品についてです。
次は、ナットをつける際の注意点についてご説明します。
前輪のナットをつける際の注意点
自転車の前輪のナットをつける際の注意点として、先ほど少しだけご説明しました。
ナットを外した後の順番です。
これは、つけるときはもちろん逆で、脱輪防止ワッシャー、泥除けステイ、カゴ足、ワッシャー、ナット、ナットキャップ(あれば)になります。
この順番は、必ず覚えておく必要があります。
ちなみに、最も間違えやすい順番は、脱輪防止ワッシャー、カゴ足、泥除けステイ、ワッシャー、ナット、ナットキャップという順番です。
「この順番の何がいけない」、と疑問に思う人がいるかもしれません。
実は、機能的にはそこまで変わりません。
ただ、相当ナットがつけにくくなります。
話としては単純で、泥除けステイは外に開こうとしていて、カゴ足は中に入ろうとしているからです。
ですので、泥除けステイとカゴ足を逆にすると、作業的に物凄く面倒になります。
そのため、ここだけは、間違えないようにしましょう。
さて、ここまでは順番を間違えなければ大丈夫です。
問題は、ハブダイナモがある場合です。
次は、ハブダイナモがある場合について、ご説明します。
また、次では、ナットを締める際に、最も必要なこともご説明します。
ハブダイナモの差し口の位置を調整しよう!
自転車の前輪のナットを締めるとき、一番問題になるのは、ハブダイナモがある場合です。
何故なら、ハブダイナモの差し口が上を向いていないといけないからです。
ライトの線は、ダイナモの差し口が上を向いていないと、距離的に届かない場合があります。
この位置の調整が非常に難しいのです。
もちろん、この上を向くというのは斜め上くらいで構いません。
フォークと平行になるような位置が理想です。
だた、この調整をするのに、障害になってしまうのが、ナットを左右両方ともを交互にゆっくり締めていく必要があるということです。
実は、前輪のナットは、先に片側だけ締めてしまうとホイールとブレーキシューが当たってしまいます。
この当たっている状態になりますと、ホイールが回らなくなってしまいますので、左右のナットを交互に締めながら、ホイールをほぼ真ん中にしないといけません。
つまり、それを行いながら、ハブダイナモの差し口を調整しないといけないのです。
そして、ここで面倒なのが、交互にナットを回すとハブダイナモの差し口も一緒に回ってしまうということです。
回らない差し口もあるのですが、多くの場合は回ってしまいます。
ですので、ここである程度ダイナモの差し口がどこにいくのかを確認しながら、締めていく必要があります。
ハブダイナモの差し口は、ナットが緩い内は、手で回すことができます。
ですので、ハブダイナモの差し口と、ホイールが真ん中にきていることを確認しながら、交互に締めていく必要があります。
慣れない内は、難しいかもしれませんが、しっかりと調整を行ってください。
次はナットが錆びていた場合の、注意点をご説明します。
自転車の前輪のナットが錆びていた!ナットキャップをつけよう!
自転車に長く乗っていると、前輪のナットが錆びていたというケースは非常に多いです。
これは、ナットキャップがないために、起こりやすい現象になります。
したがって、まずナットキャップがなくならないように注意しましょう。
しかし、ナットキャップは割れてしまうことがあり、必然的につけられなくなる状態になるというケースがあります。
この場合は、ナット自体に錆び止めのスプレーを噴きかけることをオススメします。
そうすれば、少しだけ錆びが出にくくなります。
また、錆びが出てナット自体が回らなくなったときは、速乾性のパーツクリーナーなどを使用し、ナットを回りやすくしてください。
もし、錆びたまま回してしまいますと、ナットの角を舐めてしまう可能性があります。
こうなると、どうしようもありません。
回せないことはないでしょうが、とても強引な方法になりますし、ハブ自体を傷めることにも繋がります。
ですので、錆びには注意してください。
前輪のナットは慣れれば効率よくなる!
今回は前輪のナットについて、詳しくご説明しました。
後輪の修理を行うのは難しいですけど、前輪は少しの工具があれば基本的な修理を行えます。
ですので、ぜひ記事を読んで覚えてみてください。
また、初めの内は修理に慣れるまで、時間がかかるかもしれません。
しかし、慣れてしまえば非常に効率よく修理ができるようになりますので、挑戦してみてください。