mtb(マウンテンバイク)に限らず、自転車のハブはとても大切な部分です。
自転車の中で最も回転数の多いところと言われることがあるほどです。
実際に回転部にガタがありますと、ステアリング性能に影響することもあります。
さらにボールレース部を痛めることもありますので、点検はしっかりと行わななければなりません。
そのハブの点検で大切なことの一つに、グリスを塗ることが挙げられます。
今回はハブとグリスについてご説明します。
mtbや自転車で大切なハブ!グリスを塗る重要性は?
まず、自転車のハブについておさらいをしておきましょう。
mtbでも自転車でも、自転車で最も回転数の多い場所と言われているのがハブです。
車輪の中心にあり、車輪を回すのに一役買ってくれています。
この、ハブの中にはベアリングという鉄の玉が入っており、そこにグリスを塗り込むことで、回転部の耐久性が保たれているという仕組みになります。
グリスは人間で例えるなら、軟骨に当たる部分です。
つまり、回転・可動という観点において、スムーズな動きを保証するものです。
グリスがなければ、ベアリングが痛み、最後には車輪が回らなくなってしまいます。
これらのことから、非常に重要な役割を果たしているということをご理解いただけたでしょうか。
もちろん、mtbでも自転車でもグリスは購入した時点で、しっかりと塗り込んでいます。
しかし、グリスは経年や使用により、固まってしまったり、流れ出してしまうこともあるということを覚えておきましょう。
次からは、ハブにグリスを塗る方法をご説明します。
mtbのハブにグリスを塗る方法!道具編
まず、ハブにグリスを塗る上で必要な道具をご紹介します。
一つは、ハブスパナです。
13と14のスパナを二つご用意ください。
次に、モンキーレンチです。
そして、グリスとタオル等の拭き取る物が必要になります。
グリスに関しては、自転車専用のグリスやカップグリス、メーカー専用のグリスの三つが適していると思います。
タオルは、使い古したタオルなど、汚れてもいいタオルならなんでもいいでしょう。
それから、mtbのハブはシールド式かカップ&コーン式ですので、基本的に車輪自体は手で外すことができます。
しかし、ごく一部普通の自転車と同じようにナットで止めていることもありますので、14と15のスパナをご用意ください。
では次に、ハブのグリスを塗る方法をご説明します。
mtbのハブにグリスを塗る方法!修理編
まず、mtbの車輪を取り外す必要があります。
そして、ハブスパナでハブの玉押しを固定し、モンキーレンチでハブのナットを緩めます。
モンキーレンチはナットのサイズにきちんと合わせるように作業してください。
ナットの角を痛める可能性があります。
ナットを取るとワッシャがあります。
ハブには調整が可能なように、回り止めの舌つきワッシャが使われています。
こちらは、シャフトの溝に合わせてセットされてます。
このワッシャは溝に沿って引かなければ、玉押しが上手く外れてくれません。
そして、玉押しをハブスパナで回し、外れたシャフトを抜いて、中のベアリングのボールを取ります。
この時、中に残った古いグリスは、必ずタオル等で拭き取ってください。
古いグリスには鉄カスが残っていることがあり、この鉄カスが残ってしまうと異音の原因にもなります。
拭き取った後、中に新しいグリスを塗り込みます。
このグリスの塗り込みは先に行ってください。
最後に行ってしまうと、ボールが手について、作業しにくくなります。
ですので、中にグリスを塗るのはこのタイミングにしてください。
ボールを取り出したら、状態を確認してください。
傷がついていたり、錆びているのなら交換になります。
状態の悪くないボールは、グリスの中でこねてから、中に戻します。
片側を並べ終えたら、外した玉押しでボールがこぼれ落ちないようにフタをします。
反対側も同じように行ってください。
そして、ボールを落とさないように、素早くシャフトを通して元の状態に組み直します。
この時、軽く締めて調子をみます。
ゴリゴリして固い時は、両側の玉押しにスパナを入れて少し戻します。
最後に、必ずガタがきていないか、車輪の回り方がスムーズかを確認してください。
こちらがスムーズであれば、終了となります。
mtbのベアリングで気をつけるべきことは?
mtbは特に気をつけて欲しいことがあります。
そもそもmtbはオフロードを走る為の自転車です。
ですので、ハブも含めて他の場所も頑丈な作りになっております。
しかし、頑丈であるからこそ、しっかりとした点検を行って欲しいのです。
サイクリングをされる際、そこがオフロードでなくとも、長い距離を走る事が多くなるかと思います。
mtbはもちろん段差や多少の衝撃にも耐えうることができます。
しかし、どこか一箇所にでも故障に近しい部分が存在すると、やはり長い距離を走ることで故障する可能性が出てくることがあるでしょう。
頑丈なmtbでも、壊れてしまう時は一瞬かと思います。
サイクリング中に壊れてしまうと、そこで修理する訳にもいきませんので、立ち往生してしまうでしょう。
かといって、そのまま乗り続ければ、自転車が壊れるか事故の元になりかねません。
頑丈であるからこそ、そこで安心してはいけないのです。
長い距離を走られるか、オフロードを走られる前に、頑丈であっても点検を必ずしてください。
特にベアリングに異音がある場合は、必ずグリスを塗るなどして定期的な点検を心掛けてください。
そうするだけで、サイクリング等は安心できるかと思います。
ハブにグリスを塗るタイミングは?
mtbも普通の自転車も、ハブにグリスを塗るのは、走行距離2000㎞が目安だと言われています。
しかし、これはあくまで目安です。
異音がした場合は、必ず点検したほうがよいでしょう。
多いのはベアリングの錆びです。
長く使用していなかったり、雨に当たる場所に自転車を置いていると、錆びることがあります。
この場合は間違いなく交換になります。
もちろん、ベアリングのボール自体に傷があれば、必ず交換してください。
故障や事故の元になります。
また、雨が降った時は、自転車によりますが中のグリスが流れ出してしまうことがあります。
家に置いておく場合は、ブルーシートなどを被せて対策しましょう。
こちらは、mtbには少ない事例ですが、ない訳ではないので少し気にしていただければと思います。
それから、半永久的に使えるグリスというのが存在しております。
しかし、これは半永久的という謳い文句から理解できると思いますが、永久ではありません。
中で固まってしまう可能性は十分にあります。
異音がした場合は、ベアリングのグリスが固まってしまっている可能性を疑ってください。
mtbのハブの交換は大変?
ハブの状態がとても悪く、グリスを塗っても異音がする時は、基本的にハブごとの交換になります。
mtbでも、汎用品のハブが存在しておりますで、そちらを近くの自転車屋でご購入ください。
ただ、ハブの交換は、スポークの解体などの修理が必要になります。
これは非常に手間ですので、車輪自体を購入したほうが修理自体は早くなります。
しかし、スポークの本数が少ないmtbや、リム等が特殊なmtbは、前後の車輪でデザインを変えたなくい時のみ、メーカーから取り寄せることになります。
ただ、やはりハブを取り寄せて一から車輪を組み直すというのは、非常に手間です。
さらにこの場合、特殊な車輪になりますので、修理のマニュアルらしいものをネット検索で見つけるのも困難になるでしょう。
近くの自転車屋さん等でプロに任せるか、車輪そのものをメーカーから取り寄せ、交換するのがベストになります。
mtbに限らずハブにグリスを塗ることは非常に大切!
mtbに限らず、ハブにグリスを塗るのは非常に大切です。
しっかりと点検し、整備すれば自転車を長く使用できます。
逆にそこをおろそかにすると、事故の可能性も考えられます。
ですので、空いた時間でも構いません。
点検を行ってみてください。