ロードバイクに乗っていると、消耗品の交換をする必要があります。
中でも、タイヤとチューブは走行による摩耗に加え、自然に劣化してしまうものなので、定期的に交換が必要になります。
最初は、お店で交換してもらうのか、自力で行うのか迷うところですし、タイヤ交換の値段も気になります。
そこで今回は、ロードバイクのタイヤ交換について考えてみましょう。
ロードバイクのタイヤ交換は自力で行える
いきなり結論から言いますと、ロードバイクのタイヤ交換は自力で行うのが良いです。
理由は、これからお話していきますが、お店に任せると、びっくりするくらいの工賃を取られることもあるからというのが大きいです。
値段表を明示している大手のチェーン店やホームセンターならまだしも、街の自転車屋さんなどは言い値のところもありますから、いくら取られるか分かりません。
また、多少のコツは要りますが、作業自体も決して難しいものではありません。
ママチャリなどは車輪を外すのに、かなりの手間が掛かりますが、スポーツ自転車は、ほぼワンタッチです。
タイヤ交換に使う工具は「タイヤレバー」のみで、1本100円もしません。
これに対して、お店の工賃は正直、割に合いません。
また、交換する前にタイヤがパンクすることも考えられますので、パンクの修理手順を覚えれば、おのずと交換はできるようになります。
一概には言えませんが、パンク修理は、明らかに交換に比べて、頻度が高いので覚えてしまうはずです。
ロードバイクは何でも自分でいじってみるという、冒険心というか好奇心が必要なのです。
ロードバイクのタイヤ交換を頼むなら値段が明示しているお店で
それでも、ロードバイクの最初のタイヤ交換は、お店に依頼したいという気持ちは私も分かります。
その場合は、工賃がはっきりしているお店にしましょう。
先述したように、大手サイクルチェーンやホームセンタ―なら、作業の値段を事前にしっかり把握できるので安心です。
例えば、有名チェーン店のタイヤ交換の工賃は、1本1,080円(税込)です。
チューブも一緒に交換するようなら、別途1,080円掛かりますので、合計で2,160円です。
これに、新しいタイヤとチューブ代を加算したものが、タイヤ交換の費用ということになります。
タイヤやチューブは、ネット通販で購入したほうが、20%以上は安いことが多いので、そちらで購入したいところです。
その有名チェーン店では、他店で購入したパーツの取り付けも受け付けてくれますので、持ち込めば工賃だけで済みます。
工賃が割安のほうで、全体的には1本1,500~2,000円ほどが相場です。
この値段を自力で作業する手間とてんびんに掛けて、考えることになります。
ロードバイクでタイヤ交換が必要な状況
タイヤ交換の値段をどう見るかは、個人の価値観の違いもありますが、個人的には高いなという印象です。
話が前後してしまいますが、ここからはロードバイクでタイヤ交換が必要なのは、どんな状態なのかお話します。
タイヤは消耗品ですから、当然ながら寿命があります。
走行距離にして3,000km~5,000km、使用期間なら3年前後というのが考え方のようです。
しかし、これはあくまでも目安です。
タイヤのグレードや性質によっても、また、個人の乗り方によっても、大きく変わってきます。
そのため、寿命かどうかは、見た目や使用感で判断するのが賢明です。
溝付きのタイヤは、溝がなくなりそうなら、寿命が近いので交換してください。
ただ、ロードバイクにおいては、溝のないタイヤも多いので、別の箇所を確認します。
まず、ひび割れやカットされている部分が、目立ってきたら危険信号です。
いきなり破断したり、破裂したりはしませんが、交換を考える時期にきています。
また、タイヤの表面が平らになってきたら、これも交換のサインです。
タイヤは購入した当初は、真円に近い形状です。
これが走っている間に摩耗して、表面がつぶれて平たくなり、全体が台形に見えるようになってきます。
この状態になると、地面との接地面が広がり、転がり抵抗が増します。
そのため、ペダルを漕ぐ感覚が重くなったり、思った以上にスピードが出なくなります。
特に強い負荷が掛かる後輪は、タイヤが摩耗しやすいので、小まめにチェックしてください。
タイヤ交換の際はある程度の値段のものにする
ロードバイクは、車道を走るのが基本です。
そのため、もし走行中にタイヤにトラブルが起こった場合は制御不能になり、大惨事になる可能性があります。
それを避ける意味でも、上記のような兆候が見られたら、早めのタイヤ交換を推奨します。
交換にあたっては、どんなタイヤを選ぶのかが重要ですが、個人的にはグレードの高いものをおすすめしたいです。
値段もそれなりに上がりますが、タイヤは走りに大きな影響を与える部分なので、妥協しないほうがよいです。
また、グレードの高いものほど耐久性が上がるので、長期的に見れば、結局はお得だったということにもなります。
さらには、ロードバイクの最大の敵とも言ってよいパンクも、グレードが高くなれば、しっかりとした防止策が取られていますので安心です。
値段なら定価7,000円前後、通販サイトの実売価格で5,000円前後のゾーンに、コスパの高いタイヤが揃っています。
一見すれば、2本で1万円は結構な投資にみえますが、ロードバイク全体で見た場合には、決して高額ではありません。
例えば、ホイールは1万円では最低グレードのものにも手が届かないくらいですから、効果を考えれば、ここは惜しまずに投入していただきたいところです。
付属品も値段が安いので同時に交換
ロードバイクのタイヤ交換の際には、同時にチューブも交換しましょう。
チューブも絶えず、タイヤと接触しているので摩耗していきますし、タイヤと同じゴムですから、経年劣化もします。
値段は良いものでも1本1,000円もしませんので、予算を圧迫するようなことにもなりません。
さらには、リムテープも確認してください。
ホイールのタイヤが、はまっている部分をリムと言いますが、ここにはスポークを留めるニップルという金具が、突き出ていたり尖った部分があります。
そのため、チューブを傷つけないように、リムの内部を覆っているのがリムテープです。
これが劣化して破れていたりすると、せっかく新品のチューブに交換しても、直ぐにパンクすることになりますので、確認してください。
後は、先述したタイヤレバーを用意したら、タイヤ交換の準備完了です。
ロードバイクのタイヤ交換手順
それでは、ロードバイクのタイヤ交換の手順をご紹介します。
まずは、ホイールをフレームから外します。
バルブが出ている部分の左右に、タイヤレバーを掛けて、ここからタイヤを外していきます。
タイヤのビード部分が、リムに噛みこむようにして装着されていますので、いったんビードをリムの内部に落とし込むようにして外します。
タイヤレバーをリムとタイヤの間に挿入し、スライドさせていくと簡単に外れます。
片側を1周してビードを外したら、中からチューブを引き抜きます。
もう片側のビードは、手で外せます。
外れたら、リムテープを貼り直して、いよいよ新しいタイヤとチューブを装着していきます。
まず、チューブのバルブをリムのバルブ口に通しますが、チューブは事前に少し空気を入れて、円形にしておいてください。
タイヤのビードを片側ずつ、はめていきますが、片側は簡単に入ります。
片側のビードが入ったら、チューブを入れます。
このとき、無理やり挿入して、中で折れ曲がったりすると、空気を入れたときにバーストする可能性があります。
チューブはタイヤに入れるのではなく、リムの上に置くような感覚で装着します。
最後に、もう片側のビードをはめていきますが、必ず、バルブ口と反対側からはめてください。
途中までは簡単に、はまりますが、最後の数センチがキツくなります。
キツくなったら、その反対側のビードを中央部に落とし込むと、今はめようとしている側のビードが浮き上がってくるので、入りやすくなります。
これを最後に行うために、バルブ口の反対から、入れ始める必要があるのです。
あとは、チューブが噛みこんでいないかどうかを確認して、適正空気圧で空気を充填して完了です。
この一連の作業の手間と、お店に依頼する作業の値段を考えて、どこでタイヤ交換を行うのか決めてください。
タイヤ交換はコスパを考える
今回は、ロードバイクのタイヤ交換について考えてみました。
自力で交換するのが理想ですが、お店に依頼する場合は、工賃がはっきりしている所で行いましょう。
また、タイヤは少々値段が張っても、なるべくグレードの高いものに交換したほうが、中長期的にはコスパが高いことになります。