bmwといえば、いわずと知れたドイツの高級自動車メーカーです。
また、オートバイにおいても古い歴史を持ち、世界中で人気のブランドになっています。
そんなbmwですが、自転車も製造しているのをご存知でしょうか。
高級車ブランドだけあって、自転車でも値段はやや高めな設定です。
bmwは自転車でも、自動車、オートバイ同様に名車なのでしょうか。
今回はbmwの自転車について見ていきましょう。
bmwには自転車もある
bmwと聞いて、まず思い出すのはもちろん自動車でしょう。
ドイツ、バイエルンに本社を構える高級車メーカーです。
常に最新の技術を取り入れ、「駆け抜けるよろこび」というキャッチフレーズのとおり、走りの性能に関しては他のメーカーの追随を許しません。
また、オートバイについても古い歴史を誇り、トップクラスの性能を誇ります。
アウトバーンがあるドイツならではの高速安定性、長距離走行の快適性は、圧倒的です。
いずれも、四輪、二輪メーカーとしてはプレミアムブランドで、値段も同じクラスの国産車、オートバイに比べると、高めに設定されています。
しかし、値段が高くても、この性能なら惜しくない、ということで人気は上々です。
ところで、bmwは自転車も販売しているのをご存知でしょうか?
通常の自転車専門店ではあまり見かけないので、自転車好きの間でも話題に上ることが少ないようです。
そんなbmwの自転車は、自動車やオートバイと同様に名車なのでしょうか。
高級車ブランドの自転車なのに値段は格安?
bmwの自転車と聞いて、量販店で販売されている、自動車メーカーのロゴが入った自転車を思い浮かべた方はいませんか?
ジープやジャガー、ハマー、さらにはランボルギーニといった、そうそうたる世界高級車メーカーの自転車が販売されていますが、これらの自転車は高級車メーカーにも関わらず、値段は格安となっています。
自転車にあまり詳しくない方だと、「ランボルギーニの自転車か、速いのだろうな」と勘違いしてしまうかもしれません。
しかし、これらの自転車ですが、メーカー自体は、自転車の開発になんら関与していません。
いってみれば、ハンカチやTシャツなどと同じで、ブランドロゴをライセンス使用しているだけのものです。
かつては、品質的にも、問題がある自転車も多かったので、正直、あまりおすすめできないものでした。
しかし、それとは別のパターンとして、イタリアのコルナゴではフェラーリの名を冠したモデルを販売しています。
コルナゴがフェラーリと共同開発したこのモデルは、フレームの素材であるカーボンの加工について、フェラーリからのアドバイスを受けた関係から生まれました。
コラボモデルとでもいうべき存在です。
正式名称は、「コルナゴ・フォー・フェラーリ」といい、値段は200万円というコルナゴでも最高価格となるモデルなので、フェラーリの名前もふさわしく性能の高い自転車となっています。
bmwは自転車にも独自技術
bmwの自転車は、単なる汎用の自転車にbmwのロゴを付けただけではなく、自動車やオートバイで培った技術が応用されているのが特徴です。
以前、生産されていたmtbモデルでは、フロントにテレレバーという独自のサスペンション方式が用いられていました。
これは、bmwのオートバイに用いられていた、車のフロントサスペンションに似た構造で、剛性を高めると共に、姿勢変化が少ないという特徴があります。
現在ラインナップされているのは、bmwクルーズバイクと名付けられたクロスバイクですが、車やオートバイで用いられた技術が応用されています。
自転車の基本となるフレームについては、アルミ・ハイドロフォーミング成形という、自動車のサスペンションパーツなどを成形する技術で作られています。
溶接跡もなく、高い剛性感と非常に美しい仕上がりが特徴です。
タイヤには、四輪用タイヤのランフラットテクノロジー(パンクしてもある程度の距離は走行可能)を応用した、コンチネンタル製のパンクしにくいものが採用されています。
自動車やオートバイで培った技術が応用されている、bmwの自転車ですが、値段はどのくらいなのか次に見ていきましょう。
bmwの自転車の値段は?
現在、販売されているbmwの自転車は2種類です。
かつてはmtbも販売されていましたが、現在は、ややmtb寄りのクロスバイクのみとなっています。
ラインナップはベーシックなbmwクルーズバイクと、そのハイエンドバージョンとなるbmwクルーズ Mバイクです。
この「M」は、もともと自動車の方で高性能バージョンに用いられているもので、例えば3シリーズでは、「M3」という高性能セダンがラインナップされています。
値段はbmwクルーズバイクで192,240円、「M」バージョンで246,240円(いずれも税込み)となっています。
Mはヘッドチューブ部分が大口径となって、より剛性が高められているところが最大の違いです。
重量についても標準車の15㎏に対し、14.8㎏と若干軽量化されています。
bmwクルーズ Mバイクには、さらにリミテッドエディションが用意されています。
こちらは四輪車の高性能モデル、M2をモチーフにしたもので、M2のイメージカラーであるロングビーチブルーという美しいカラーリングが施されています。
その他には、子供用のジュニアクルーズバイク(87,400円)やキッズバイク(46,656円)も用意されています。
bmwの自転車の値段は安い?高い?
bmwクルーズバイクは、アルミ・ハイドロフォーミング成形を利用した美しい仕上がりで、カラーリングは、大人の鑑賞にも耐えうるものとなっています。
ロゴもなく、bmwの自転車を示すのは、フレームに付けられた四輪車でもおなじみのプロペラを模したエンブレムのみになります。
ワイヤー類もすべてフレーム内に収められ、すっきりとした外観になっているので、これならbmwのショールームで四輪車と並べても見劣りすることはないでしょう。
一方、コンポーネントですが、シマノ・デオーレが採用されています。
シマノ・デオーレは、シマノのマウンテンバイク向けのコンポーネントとしては中間グレードに位置する製品になります。
他のmtbの価格を参考にすると、シマノ・デオーレは10万円程度の入門クラスの自転車に用いられています。
同じ価格帯のmtbを見てみると、コンポーネントはXTが使用されていることが多いので、192,240円という値段を考えると、少々物足らない印象があるというのが正直なところです。
また、Mモデルの246,240円という値段では、アルミフレームではなくカーボンフレームの自転車も狙える価格帯となり、より割高に感じられてしまいます。
bmwのオプションと考えれば値段は安い?
自転車単体でみると、bmwクルーズバイクの値段は高い、といわざるを得ません。
もちろん、bmwでもそれは理解していて、bmwディーラーのみの販売で、自転車専門店などでは販売していません。
bmwの自転車が購入されるシチュエーションとしては、やはり四輪車を購入する際に合わせて、というパターンがほとんどでしょう。
自転車好きな方が選びそうなbmwとして挙げるなら、SUVのX1になりそうですが、本体価格はDrive20iグレードで4,920,000円となっています。
bmwには、各種の豊富なオプションが用意されていますが、アドバンスド・アクティブセーフティーパッケージなど、あれもこれもと追加していくと、最終的に価格は5,730,100円と、実に100万円近くも高くなってしまうのです。
ディーラーの試乗車にも、こういったオプション満載のバージョンが用意されることが多いので、最初は「高いかな?」とは思っても、実際に試乗車を運転してみると、やはりオプションを追加したくなってしまうようです。
ローンで購入するとなると、長期のローンであれば192,240円という価格も、金利分に飲み込まれてしまうので、感覚がマヒしてしまうのかもしれません。
「bmwのある生活」を演出できる自転車
いかがでしたでしょうか。
bmwの自転車、これまでも見てきたとおり、自転車単体で考えれば値段は割高な印象です。
もし同じ予算を用意できるのであれば、自転車専用メーカーであれば、より高性能な自転車を購入できます。
一方で、自動車のオプションとして考えるならば、bmwブランドの自転車が、低い金利で購入できるというメリットがあります。
また、トータルでbmwのあるライフスタイルを演出する手段としては悪くないのではないかと思います。