ロードバイクのホイールを考えた時に有名なのは、「マビック」や「フルクラム」、「カンパニョーロ」、「シマノ」だと思います。
筆者はイタリアが好きということもあり、フルクラムを愛用していました。
ただ、ロードバイクに一番乗っていた時期が大学時代でしたので資金が足りず「レーシングゼロ」や「レーシング1」といったトップクラスのものは買えず、「レーシング5」を愛用していました。
今回は、実際にフルクラムのホイールが種類によってどの程度違っているのか、性能や重量に注目しながら比較してみました。
ホイールを選ぶ上でのポイント!レーシング1の重量は?
まずは、ホイールを選ぶ上で重要なポイントをまとめていきます。
筆者はフルクラムを選ぶとき特に考えなしに購入しましたが、ホイールを購入する上ではどこに注目すれば良いのでしょうか?
以下がポイントになります。
○アルミとカーボン
一般的にですが、クリンチャーホイールはアルミ、チューブラーホイールはカーボンが多くなります。
カーボンの方が軽いですが高く、アルミの方が重く安いです。
○スポークの本数と形
スポークは走行中の高速回転で生じる空気抵抗を受けて、回転の負荷となっています。
空気抵抗を受けますので、できるだけ減らすためにスポークが細く、薄くなっていたり数自体を減らしたりしています。
ですが、リムとハブをつなぐ重要な役割を担っているため、しっかりとしておかなければならず、空気抵抗とはトレードオフの関係になっています。
○リムの重量
ホイールの外周にあたるリムの重量が大事なポイントになります。
総重量も大事ですが、リムも重要になるので気をつけましょう。
以下は、フルクラムの「レーシング1」と「レーシング5」の重量を比べたものです。
レーシング1 : 約450g
レーシング5 : 約500g以上
性能が良いレーシング1の方が、約50g軽いです。
わずかな差ですが、50g軽いだけで走行のしやすさは格段に変わってきます。
以上が見るべきポイントです。
まとめると「軽く空気抵抗ができるだけないものが良い」ですが、コストがかかってしまうため、資金との兼ね合いで購入品は選びましょう。
シマノやフルクラムなどメーカーによってホイールの重量や性能に差はある?
大きくホイールの性能は素材や重量で決定しますが、メーカーによってもいろいろな特徴が存在します。
ホイールを製作しているメーカーは実に30以上存在しますが、ここでは日本でも同じみのの「シマノ」と「マビック」、「フルクラム」についてご紹介します。
○シマノ
シマノは、ロードバイクに乗っている方なら誰でもご存知のブランドになります。
ロードバイクの各パーツなども性能段階別に多く製造しています。
ホイールは、多くのプロチームが使用するほど信頼性があり、トータルバランスなどの評価も高いのが特徴です。
個性的とは言えませんが、バランスが良く、弱さがないことが強みになります。
○マビック
マビックはフランスのメーカーになります。
重量・回転力・乗り心地・剛性といった、ロードバイクに必要な性能がすべて高い次元にあります。
また、航空力学を応用したホイールの研究をしているらしく、他のメーカーよりも軽量にできていることが特徴です
○フルクラム
有名なのはレーシングシリーズになります。
レーシングシリーズは「レーシングゼロ」、「レーシング1」、「レーシング3」、「レーシング5」、「レーシング7」があります。
数字が小さくなるにつれ性能が良くなっていくと言えますが、レーシングゼロとレーシング1ではほとんど分からないレベルの違いだと思います。
フルクラムは正回転にこいでいない間は「カチ、カチ、カチ」といった音が出ることが性能面以外での大きな特徴です。
ですので、前にいるレーサーにも後ろのレーサーがこいでいるか、こいでいないかが耳で分かってしまいます。
フルクラムはカンパニョーロの子会社?どう違う?
カンパニョーロとフルクラム、どちらもホイールを売っていますが、この2社はどう違うのでしょうか?
○カンパニョーロ
カンパニョーロは1901年に創業したイタリアの老舗です。
すでに創業から100年以上になり、ロードレーサーなら1度は聞いた事があると思います。
ホイールだけでなく、ロードバイクの各種パーツを製造しており、世界中のユーザーからの信頼も厚いです。
そして、デザインがカッコ良いだけでなく、性能もトップクラスなのが特徴です。
○フルクラム
フルクラムは2004年に立ち上げられたカンパニョーロの子会社になります。
ですので、ロードホイールはかなり似通ったところがありますが、一説にはシマノコンポーネント使用者にも使えるように設立された会社と言われています。
若いエンジニアが多く、革新的なアイディアで生み出されているホイールは、世界中のユーザーから支持されています。
扱っているホイールの中では、レーシング1などのレーシングシリーズが有名です。
カンパニョーロとフルクラムは、どちらも有名で、ユーザーからの信頼も厚い信頼があるのです。
以下では、それぞれのホイールの重量などの違いを見ていきます。
レーシング1などのフルクラムとカンパニョーロのホイールの違いは?
フルクラムがカンパニョーロの子会社であることは、先ほどのご紹介しました。
ですが、どちらもホイールを販売しているのであれば、どういった違いがあるのかが気になるところですよね。
この2つはどう違うのでしょうか?
○フルクラム
100年以上続いているカンパニョーロの技術をしっかりと取り入れており、技術力は十分に信頼が置けます。
フルクラムのホイールは、レーシング1にも採用されている「2way fit」と呼ばれる、クリンチャータイヤとチューブレスタイヤのどちらにも装着可能なものがあります。
また、セラミックの「CULTベアリング」を使用し、できる限り回転時に受ける抵抗を少なくする高性能な新技術を取り入れています。
さらに、全体的に重量がなく抵抗も少ないので、ヒルクライムに向いています。
○カンパニョーロ
カンパニョーロも「2way fit」や「CULTベアリング」の技術を取り入れており、フルクラムとの性能も似ています。
また、カンパニョーロのコンポーネントは値段がシマノの倍以上するものもありますが、ホイールに関して言えばそこまで割高ではありません。
また、エントリーモデルでも手抜きをせず、十分な性能があることも特徴になります。
では、実際の商品はどの程度違うのかを次に示していきます。
フルクラムとカンパニョーロのクラス別比較
ここでは、フルクラムのレーシングシリーズとカンパニョーロのシリーズをクラス別で比較していきます。
[ミドルクラス]
○フルクラム
レーシングシリーズのミドルクラスはレーシング3になります。
レーシング3はコストパフォーマンス以上の性能を持ち合わせており、練習から試合まで幅広く使用可能です。
また、1555gという重量はミドルクラスのなかでもかなり軽量な方であり、実践でも十分に実力を発揮してくれるホイールになります。
○カンパニョーロ
カンパニョーロのミドルクラスはゾンダになります。
ゾンダはレーシング3以上のコストパフォーマンスを持っており、こちらも練習から試合まで十分に使用できるホイールになります。
重量は1550gとほぼレーシング3と変わらず、少しだけフロントの長さが短いという違いがありますがほとんど性能は変わりません。
[トップクラス]
○フルクラム
レーシングシリーズは、レーシング1やレーシングゼロになります。
硬さ・剛性がともにトップクラスで、初期反応や加速感が抜群に良いです。
また、ハブの回転の評価が高く、スピードに乗ってからの回転を維持する力がとても高いです。
○カンパニョーロ
カンパニョーロのトップクラスは、シャマルウルトラになります。
こちらの売りは剛性ではなく、万能に走りこなすホイールであることです。
また、重量は1495gと軽量であり、どのホイールにも負けない走行性能を誇ります。
このように、フルクラムとカンパニョーロは、クラス別ではどちらとも性能として劣りません。
デザインやコスト面で両者の違いはあるものの、走行ではどちらも期待を裏切らないホイールです。
レースに出るなら重量が軽いレーシング1以上がオススメ!でも・・・
ここでは、フルクラムの性能についてまとめます。
フルクラムは数字が小さくなるほど性能が良くなります。
言うまでもなく、レーシング1やレーシングゼロはトップクラスの性能を誇っており、重量も軽量になります。
さらに、レーシング1やレーシングゼロは、アルミスポークであるのが他のホイールとは違う点です。
他のホイールは、基本はスチール(ステンレス)スポークになります。
アルミスポークの方が硬いため、走行中のたわみが少なく加速力がダイレクトに伝わっていきます。
このようにレーシング1以上のホイールは加速力が良いなどの効果があるため、レースに出ることを考えている方には、とてもオススメです。
しかし、値段はトップクラスで定価で15万円ほどしてしまいます。
そのため、プロや本気でレースに出る人、ロードバイクがとても好きな人、お金持ちくらいしかそうそうに手が出せない価格です。
しかし、軽くないと走れないわけではありません。
筆者の場合、学生の頃はレーシング1やレーシングゼロは買えなかったため、普通に乗る分にはレーシング3や5で十分でした。
重量の軽いものの方が楽に乗れるのは確かですが、自分のロードバイクの乗り方や使用目的をよく考えて、それに合ったホイールを選ぶことも重要ではないでしょうか。
ホイールの種類は多種!ニーズに合ったものを!
ホイールは軽ければ軽いほどスムーズに回転し、全体の剛体が高いほど走行の抵抗がなくスムーズに進むようになります。
そのため、確かに性能が良いものの方がよく走ります。
しかし、ミドルクラスのものでも十分に性能を実感できます。
また、トップクラスのホイールを購入しても、使い切れるほどの技術がないと本来の性能を発揮できません。
もし、そこまでこだわっていないならミドルクラスでも良いでしょう。
資金に余裕があり、少しでも速さを求めるならレーシング1以上をオススメしますよ。