自転車のギアチェンジ、あなたは上手に使えていますか?
正しくギアチェンジができれば、もっと自転車が楽しくなること間違いなしです。
そこで今回は、ロードバイク初心者のために、ギアチェンジの役割やタイミングを詳しく解説します!
自転車のギアチェンジは何のためにあるの?
ギアとは「歯車」のことです。
そのため、ギアチェンジすることは、この歯車を変えるということになります。
簡単に言うと、自転車を前に進めたいと思ったタイミングで、適しているギアへとギアチェンジを行います。
正しいギアへと変えることができれば、ロードバイクをもっと前に進めることができます。
まず、ギアチェンジについて知りたいのであれば、以下のことを覚えておきましょう。
『進む距離=パワー×回転数』ということです。
自転車が前に進む距離は、パワーと回転数の掛け算になります。
パワーが同じだとすると、回転数を2倍にすれば、2倍の距離を進むことができます。
もちろん、パワーが同じ場合で回転数を3倍にすれば、3倍の距離を進むことができるということになりますね。
さらに、回転数が同じ場合、パワーを2倍にすると2倍の距離、パワーを3倍にすると3倍の距離を進むことが可能です。
そして、回転数とパワーの両方を2倍にすると、4倍の距離を進むことができるというわけです。
立ち漕ぎをしている人で考えてみましょう。
立ち漕ぎをしている人によく見られるのが、低速でペダルを漕いでいることです。
この場合、一生懸命パワーを出しているのに、その割には自転車が前に進んでいません。
その理由は、回転数が低いということです。
たとえ一生懸命にパワーを出してペダルを漕いだとしても、回転していなければ、自転車は進みません。
つまり、回転数が低ければ、自転車は全然進まないということです。
しかし、回転数を上げるために、適切なギアへとギアチェンジを行えば、ペダルが漕ぎやすく、自転車は前に進むのです。
基本!自転車のギアチェンジのタイミング
自転車の「ギアチェンジをするタイミング」についてご説明します。
結論から言うと、その適したタイミングとは「ペダルに力を入れていないとき」です。
正しいタイミングで変速ができると、「カチッ」というような、ロードバイク初心者でもきちんと変速できたことが分かる、小さな音が聞こえます。
しかし、ロードバイクのペダルを強く踏み込んでいるときに、ギアチェンジしてしまうとどうでしょう。
もし、シフトレバーを操作してしまうと、ギアチェンジした際に「ガチャン」という大きな音がします。
この大きな音のする原因は、一体なんなのでしょうか?
その音の原因は、自転車のチェーンが、スプロケットに叩きつけられているということです。
ペダルに力が入っている状態でギアチェンジをしてしまうと、これらのパーツに大きな衝撃が加わってしまいます。
上手に変速をするためには、ペダルに力を込めていない状態で、ギアチェンジを行うことが大切です。
そして、ガチャンという大きな音が鳴ってしまうような、間違ったタイミングでギアチェンジを行ってしまうと、ロードバイクのパーツの寿命を自ら短くしていることになるのです。
スプロケットやチェーンは、ロードバイクの大切なパーツとなるので、大切に扱っていく必要があります。
しっかりと正しいタイミングで変速ギアチェンジを行えば、スプロケットやチェーンにかかる衝撃も少ないのです。
フロントのギアチェンジを行う場面は?
ロードバイクで普通に走行する場合、フロントのギアチェンジを行う場面や、そもそもインナーとアウターのどちらに入れておくべきか、などの疑問を抱いたことのある人は意外と多いようです。
普通に走行する場合、フロントのギアは、アウターに入れておきましょう。
このインナーとアウターは、差が大きいため、ギアチェンジを使う頻度は多くはありません。
フロントのギアをインナーにするタイミングがあるとすれば、それは登り坂などでしょう。
登り坂は、自転車のペダルを漕ぐ際に、かなりの負担がかかります。
そのため、フロントインナーにし、ペダルを軽くして、登り坂を走行しましょう。
もし、少しだけペダルを軽くしたり重くしたりするのであれば、フロントではなく、リアのギアチェンジで行うのがいいでしょう。
つまり、平地を走行しているときは、フロントのアウター、上り坂ではフロントのインナーが適していると言えます。
しかし、ロードバイク初心者で、脚力に自信がない場合は、インナーをメインにしても良いかもしれません。
フロントのギアチェンジのタイミング
フロントのギアのインナーとアウターは、差がとても大きいです。
そのため、インナーとアウターのギアチェンジの頻度は、坂道が多い場合を除き、あまり多くありません。
多くはないと言っても、もちろんフロントとアウターを変えることは出てくるでしょう。
そういったときに備えて、自転車のフロントのギアを変えるタイミングをご説明しましょう。
先ほど、登り坂では、自転車のギアをインナーに入れて、軽くしてあげると良いということをご説明しました。
しかし、登り坂の場合、ロードバイクのペダルをずっと強く踏み込むことになります。
そのため、登り坂に入ってからギアチェンジをしてしまうと、最初にお話ししたように、「ガチャン」という大きな音がしてしまいます。
これでは、チェーンとスプロケットに大きな衝撃が加わっているため、ギアチェンジのタイミングは正しいとは言えません。
つまり、登り坂に入る前に、フロントをインナーにする必要があるのです。
これで、大きな衝撃を与えることもないので、正しいタイミングでギアチェンジできたと言えるでしょう。
リアのギアチェンジのタイミング
自転車のリアの変速は、非常に細かいため、人それぞれでタイミングも違います。
ここでは、リアのギアチェンジにおいてのタイミングについてご紹介していきます。
<軽いリアにするとき>
信号で停止する前などに、リアをローにしておきます。
発進時は、ペダルが重いと自転車が前に進みにくいです。
そのため、発進が遅れてしまいます。
そうならないように、停止する前にギアを操作していけば、信号が変わってから素早く発進することができます。
ギアが重いままで停止した場合は、リアタイヤを浮かせながら変速するという方法があります。
浮かせていることで、自転車のタイヤは地面と接していません。
そのため、自転車が前に進むこともないので、その場で停止しながら、変速をすることが可能なのです。
<重いリアにするとき>
巡航スピードを上げるためには、リアのギアを重くしていきましょう。
重くすることで、ペダルを一回転したときの、リアタイヤの回転数が上がるのです。
つまり、回転数が上がることで、自転車の巡航スピードも上がります。
ですが、ペダルが重くなってしまうと、ペダルを漕ぐのが大変になり、回転数も落ちてしまいやすいです。
そうなってしまうと、加速どころか、遅くなってしまうので、回転数には気をつけましょう。
自転車のギアチェンジでは組み合わせに要注意
ギアチェンジを正しいタイミングでするためには、自転車の仕組みについても知っておくことが大切です。
自転車のチェーンについて少し知っておきましょう。
チェーンはフロントのギア、そして、リアのギアに引っかかっています。
そのため、チェーンがズレていない方が、スムーズにロードバイクで走行することができるのです。
特に注意したいのが、フロントとリアが「アウターとロー」「インナーとトップ」という場合です。
このように、重いギアと軽いギアにしているときは、チェーンが必ず斜めになっています。
チェーンが斜めになっていると、ギアの歯を削ってしまっているという可能性もあるのです。
そんなことにならないように、フロントとリアで、「最も重いギアと最も軽いギア」といった組み合わせにならないように要注意しましょう。
ギアチェンジの正しいタイミングで自転車を大切に
自転車のギアチェンジの役割や、正しいタイミングについてご説明しました。
正しいギアチェンジは、快適に自転車に乗るためだけでなく、チェーンやスプロケットを大切に扱うためにも重要なことです。
しっかりとした知識を持って乗ることで、より寿命を延ばすことができるということを覚えておきましょう。