trekはアメリカに本拠を置く、世界最大規模の自転車メーカーのひとつです。
日本でもユーザーが多く、特にロードバイクは人気が高いです。
今回は、中でもエンデュランスモデルの位置付けになるDomane(ドマーネ)について、ブログのインプレなどを参考に検証していきます。
trekのロードバイク
trekのロードバイクは、超軽量なレースモデル「Emonda(エモンダ)」、エアロロードの「Madone(マドン)」、そしてエンデュランスモデルの「Domane(ドマーネ)」が主力です。
それぞれにグレード、ディスクブレーキモデルがあり、女性専用車もあります。
エモンダとドマーネは、フレームの素材に、カーボンとアルミが両方あります。
trekのロードバイクと言えば、ツール・ド・フランス7連覇を飾った伝説の「ランス・アームストロング」が有名です。
2012年には、残念ながらドーピングで勝利は取り消されてしまいましたが、彼の活躍があってこそ、今日のtrekという見方もできます。
アームストロングが駆っていたのはマドンですが、今のエアロロードとは別物です。
その当時のマドンファンがブログで、今のマドンに対してあまり良い評価をしていませんでしたが、良い車体であることに変わりはありません。
実際に試乗した私の友人は、「エアロロード特有の硬さもなく、素直な反応が快適な乗り心地を生んでいる」と、評論家のような口調で語っていました。
ブログが伝える驚愕のフラッグシップモデル
マドンはエアロロードに舵を切りましたが、trekも抜かりはなく、マドンのコンセプトをエモンダに受け継がせています。
超軽量モデルと謳っているだけあり、最上位モデルの【Émonda SLR 9】は、完成車で6kgを切ります。
(56サイズで5.88kg)
さすがに、約117万円という浮世離れした価格なので、レース機材の意味合いが強いですね。
ブログの試乗インプレでは、異次元の軽さに驚愕した内容ばかりでした。
エモンダには、アルミフレーム車もあり、10万円を切るような完成車もあります。
フレーム素材も、使われているパーツも段違いではありますが、ジオメトリは全く同じです。
言い換えれば、プロのレーサーが乗っているのと同じ形状のロードバイクが、10万円以下で手に入るということです。
また、エモンダの名前がついているだけあり、アルミフレーム車も、他メーカーに比べれば軽量です。
そのため、将来的にはレース参戦を考えている方の、最初の1台にも良いと思います。
エンデュランスモデルのドマーネとまではいきませんが、エモンダも他のメーカーに比べれば、レーシー感が控えめなので汎用性が高いです。
trekドマーネはショップブログへの掲載率が高い
ここからは、今回の主役である【ドマーネ】を取り上げていきます。
ドマーネは、ツール・ド・フランスを8回も制した「ファビアン・カンチェラーラ」という選手向けに開発されたと言われています。
カンチェラーラはパリ~ルーベ(優勝3回)などの、凸凹の石畳の上を走るようなレースも得意としていたので、ドマーネは正に、そういったコンセプトで作られています。
色々なブログにも、2018年モデルのインプレが紹介されていますが、こちらでもご紹介していきます。
まず、大きな特徴は、trek独自の「ISO SPEED」という衝撃吸収のシステムです。
mtbのサスペンションのように派手に動くわけではないですが、振動の大きさによってフレームが反応して、システムが作動します。
最上位モデルの【SLR】には、乗り手が衝撃吸収度を調整できる、スライダーを搭載しています。
それ以外の全モデルにも、シートチューブやハンドル周りに、このシステムが導入されています。
さすが、石畳の上を走るヨーロッパの過酷なワンデイレースに、対応しているだけのことはある優れものです。
trek・ドマーネのジオメトリ検証
trek・ドマーネは上記のように、レースでの利便性も考えられていますが、ホビーライダー向けのジオメトリでもあります。
少し短めのトップチューブは、極端な前傾姿勢にならない配慮です。
エモンダもレーシーモデルとしては短めですが、それよりも、さらに0.5~1cm短くなっています。
また、チェーンステーが長いため、後ろ三角が大きくなり、その分ホイールベースがゆったり目に取ってあります。
これによって、車体に安定感が出ますし、「ISO SPEED」が加わることで、抜群の衝撃吸収性になるわけです。
そして、ヘッドアングルが倒れ気味なのも見逃せません。
これも、前傾姿勢の緩やかさを示す数値ではありますが、同時に、低速でも安定した走りができるようになります。
この辺りに、ホビーライダーに配慮した汎用性がうかがえ、エンデュランスモデルに相応しいジオメトリと言えます。
実際に、現在の2018年モデルの中では、群を抜いて注文数が多いとの情報もあります。
後ほど何種類かご紹介しますが、コスパの高さがうかがえる機種が多いです。
ドマーネの最高峰
では、trekドマーネのおすすめ機種を何台かご紹介していきます。
最上位モデルの【Domane SLR 9 Disc】は、約117万円という価格から、さすがにショップ系のブログで紹介されることは少ないです。
ちなみに、製品名の【SLR】はモデル名です。
SLRがカーボンでも最高の素材を使用しており、先述した「ISO SPEED」システムも、調整式のスライダー付属のものが使われています。
【SL】が、カーボンフレームのセカンドグレードで、【ALR】がアルミフレームです。
モデル名の後ろの【9】という数字は、グレードの高さを表しており、9が最高レベルになります。
数字はアッセンブルされている、コンポやパーツのレベルと考えられます。
SLRは、最低グレードの【6】でも50万円以上しますので、上を目指せばキリがないです。
しかし、6もシマノ・アルテグラのフルコンポですから、SLRの性能を引き出すものとして、全く遜色ないです。
2017年モデルには、SLRのフレームセットのみの販売はありませんでしたが、2018年も、まだ発表にはなっていないようです。
ドマーネでインプレブログが多い機種
引き続き、ドマーネのご紹介をしますが、エンドユーザーまで回ってくるレベルとしては、【SL】や【ALR】の方になってきます。
それを表すかのように、インプレブログなども多くなってきます。
trekはコンポ以外のパーツが、全て自社のパーツブランド「ボンドレガー」製で固められていますので、他メーカ―との比較はしづらいです。
しかし、2018年モデルに新たに登場する【SL5】はシマノ・105のフルコンポ、総重量も8kgを切って約26万円なら、コスパもライバルに引けは取りません。
また、アルミフレームの【ALR】は、個人的にはフレームセットから、パーツを組んでいくのがおすすめです。
完成車なら【ALR4】が10万円台ながら「ISO SPEED」を搭載しており、他のエントリグレードとは明らかに一線を画しています。
リア10速ではありますが、最初の1台としては、十分すぎるレベルだと思われます。
また、trekは、ドマーネシリーズに【AL2】と【AL3】という、初心者におすすめなモデルを生産しました。
【AL2】は、税抜き79,000円(メーカー希望価格)という、とんでもない価格で販売されています。
ドマーネが買いやすくなった?
今回は、trekのエンデュランスロード「ドマーネ」を紹介しました。
2018年モデルの最大のハイライトは、本文中でもご紹介した【SL5】のコスパの高さです。
また、エントリーグレードでもジオメトリは変わりませんので、レースモデルと同じフレーム形状の機種に最初から乗れるのは嬉しい限りです。