グリップシフトが固いと感じる場合には、どこかのパーツに何かしらの不具合が起こっていると考えられます。
自転車の場合、少しの不具合も大きな事故につながることがありますので、グリップシフトに違和感を感じたら、すぐに原因を突き止めなければなりません。
早めに対応することで、メンテナンスで元通りになる場合もあります。
ここではグリップシフトが固いと感じる理由とその対処方法を考えていきます。
グリップシフトが固いのはワイヤーが原因?
自転車で走っている時に、グリップシフトが固いと感じたら、すぐにでも各パーツの確認が必要です。
グリップシフトが固いというくらいならまだしも、変速機能が全く行われなくなったり、走行自体に問題が出てきてしまったら、事故にもつながる可能性があります。
グリップシフトが固いという場合は、劣化していることが良くある事例として挙げられます。
劣化とは、ワイヤーが錆びてしまうこととと、ワイヤーが金属疲労を起こししまっていることです。
錆てしまうとワイヤーがスムーズに動かなくなることがあります。
また、金属疲労を起こして劣化すると、ワイヤーが伸び切ってしまうこともあります。
もし、何年もワイヤーを交換していなければ、一度ワイヤーを確認する方が良いでしょう。
その際にワイヤーに劣化が見られたら、新しいものに交換しなければなりません。
そのままにしておくと、ワイヤーが切断され、シフトの中でワイヤーが絡まったりするので、最悪な場合はグリップシフトごと交換しなければならなくなります。
ワイヤーだけであれば、それほどの費用もかからないので早めに対処しておきましょう。
また、ワイヤーが劣化しているくらいであれば、アウターケーブルもそれなりに痛んできているはずですから、この際に同時に交換しておいた方が良いですね。
グリップシフトもしばらく使うと、汗や手の脂などでべたついてきます。
汚れがひどい時には思い切って一緒に交換すると良いでしょう。
グリップシフトが固い原因!ワイヤー以外で考えられること
グリップシフトが固い時、ワイヤーに問題がある場合が多いとされていますが、ワイヤー以外にも原因は考えられるのでしょうか?
自転車の走行に大きな役割を持つチェーンもその原因となることがあります。
チェーンは錆びてしまうと継ぎ目部分が摩擦が大きくなり、スムーズに回らなくなるので、変速機能が著しく低下していきます。
また、劣化によって伸びてしまっているチェーンも良く見かけます。
変速機能が低下するにつれて、チェーンとギアの金属同士が削りあいを始め、どちらにも傷を負わせることになり、それぞれの役割を果たすことができなくなってしまうのです。
また、ギアの劣化もグリップシフトが固くなる原因となることがあります。
ギアも雨に濡れた後そのまま長時間放置されたりすると、錆びてしまうことがあります。
錆が内部にまで及ぶと、カセットスプロケットを交換しなければならない状態となってしまうので、注意しましょう。
いずれも定期的なメンテナンスで防げることなので、雨の日の走行後や悪路での走行の後はメンテナンスを確実に実行することをおすすめします。
グリップシフトが固いと感じたときの対処法
まずは、自転車を走行中、グリップシフトが固いと感じたらそれは危険な場合もあるので、すぐに原因を突き止めなければなりません。
ワイヤーやチェーン、ギアなどを確認し不具合が生じているパーツは交換を、不具合がなければメンテナンスをすることが大切です。
メンテナンスは、主に劣化を防ぐためにオイルを注油することです。
ここでチェーンには、グリスを塗らないように気をつけてください。
グリスは粘度が高いものが多いので、汚れが付きやすく寿命を縮めることがあります。
また、オイルはグリスを流してしまうことがあるので、グリスを使っているパーツには吹き付けないように注意しましょう。
このようにメンテナンスを定期的にしているとグリップシフトが固いと感じづらくできるでしょう
また、人によってや使用頻度によって違いますが、大体どんな自転車でも2年乗っていたら様々なパーツの交換が必要になると言われています。
ワイヤーなどはそれほど高いものでもないので、錆びていたり劣化して金属疲労を起こしているのであれば、交換する方が良いでしょう。
ワイヤーの交換は、シフトワイヤーとアウターケーブルとの両方を交換する方がおすすめです。
一方でチェーンやギアの交換は、少々手間がかかることと交換費用も高くなります。
しかし、チェーンもギアも消耗品なので、劣化していることが判明したら交換しておかなければなりません。
いずれにしても、グリップシフトが固いと感じたら、何か不具合が起こっているという状態なので、放置せずに原因を突き止め、パーツ交換などを行いましょう。
グリップシフトのメリットとデメリット
グリップシフトが固くなる原因については、分かってきたことかと思います。
しかし、このグリップシフトはどのようなメリットとデメリットがあるかご存知でしょうか。
少々話が逸れてしまいますが、この機会にメリットとデメリットを再確認しておきましょう。
グリップシフトは、子供用自転車から一般のシティサイクルに至るまで、多様な自転車に使用されています。
その理由として、誰にでも操作しやすいということがメリットとして挙げられます。
そして、価格が安いのも手軽に使用できるメリットと言えるでしょう。
その半面、グリップシフトはロードバイクなどある程度本格的なサイクリングを楽しみたい人にとっては、デメリットも多いとされています。
手首全体を使ってのシフトチェンジになるので手首に負担がかかることや、親指が擦れて痛みが生じることなどです。
また、山道や悪路を走っている時には握っているグリップシフトが揺れで誤操作が起こってしまうなども挙げられます。
様々なパーツの劣化などでグリップシフトが固いと感じることも多いとも言われ、交換が必要となる頻度が高く、耐久性に欠けるとされています。
様々な評価がされているグリップシフトですが、使用する人の考え方や自転車の乗り方によって判断するべきなのでしょう。
もし、このようにグリップシフトの効きが悪くなったり、固くなってどうしようもないという場合は、交換してしまうという選択肢もあります。
いっそのことグリップシフトを交換する選択もあり?
グリップシフトは汗や手の脂でしばらく乗っているとすぐにべたつきが出たりして、不満を感じている人も多いでしょう。
そのたびグリップを替えている人の中には、トリガーシフトへの交換を考え始める人もいるのではないでしょうか?
事実、昨今ではトリガーシフトに人気が集まっており、自転車購入後すぐにトリガーシフトに交換する人もいるくらいです。
グリップシフトが固いと感じるようになった頃であれば、ワイヤーなどと一緒にグリップシフトごとトリガーシフトに交換することも一つの方法だと言えます。
トリガーシフトは指だけでの操作となるので、手首や親指の負担が減り肉体的に楽になるとも言われています。
この点に関しては、手の大きさなどもあるので、一概には言えないことではありますが、メリットも感じやすい点ではあるでしょう。
また、シフトチェンジが確実で、どんな状況においても思ったような変速ができるのが魅力だとも言われています。
しかし、その一方でグリップシフトよりは操作が難しく、慣れるまでに時間がかかるとされています。
通学や通勤などと比べて山道走行やロングライドを楽しむライダーにとってはそれでもトリガーシフトの方が評価は高いようですね。
グリップシフトの交換時の注意事項
グリップシフトを交換する方法は、簡単には挙げることができないので、ここでは割愛させていただきます。
その代わり、交換時の注意事項を伝えていきます。
基本的に交換する際は、専用工具が必要になります。
例えば、アーレンキーなどです。
これは、グリップシフトの取り外し作業にも使用したりします。
この取り外し作業で、古いグリップの撤去自体は比較的簡単です。
また、注意事項としては取り付けの工程にあります。
新しいグリップシフトやグリップに交換する際、グリップの取り付けで固いと感じて難航する人が多いのです。
そこで、対処方法を挙げておきます。
この場合にはグリップの中を水で濡らすと問題が解決します。
滑りが良くなり、スッと入るはずです。
また、グリップシフトをトリガーシフトに交換する際には、ギア周り一式を変える必要性が出てくることがあります。
このように多くのパーツを交換するので、簡単な作業とは言えないでしょう。
また、リアディレイラーの存在に注意をしなければなりません。
シマノのシフターを使うのであれば、リアディレイラーもシマノというように互換性を考える必要があります。
メーカーが違うとワイヤーの引き幅が違うことがあるので、メーカーを統一しなければ不都合が生じることがあるのです。
もし、トリガーシフトに交換するのであれば、専門店に相談して、パーツや交換方法を教えてもらうと良いでしょう。
またもしくは、そのまま交換依頼をしても良いですね。
グリップシフトが固いと感じたら早めの対処を
グリップシフトが固いと感じたら、ワイヤー、チェーン、ギアなどの不具合が考えられることがわかりました。
いずれにしても各パーツの持つ役割を果たせない状況になっていて、変速機能や走行そのものに影響を与えているのです。
自転車は走行中に不具合が起これば大惨事を引き起こすこともあり、慎重に対処しなければなりません。
グリップシフトが固いと感じたら、それは自転車のSOSなので、メンテナンスをする、もしくは交換をして、早めに対処しましょう。