子供乗せ自転車のハンドルロック!解除ができないトラブルも

子供を乗せる場合はとくに、ハンドルがぐらついたり、自転車が倒れたりしないように、細心の注意を払いますよね。

そんな時に、ハンドルロックは役に立ちます。

子供乗せ自転車には標準で付いているハンドルロック機能やロック解除できないトラブルについて、ご紹介していきます。

自転車のハンドルロックとは

ハンドルロックは、ハンドルを固定して左右に動かないようにする機能です。
そうすることで、とくに子供を前乗せしている場合、乗り降りが楽にできます。

また、子供を乗せている場合だけではなく、たくさん買い物をして前かごが重くなっているような時にも、ハンドルロックは便利です。

このように、自転車ライフを快適にするのに一役かっているハンドルロックですが、種類は大きく分けて二つあります。

それは、ヤマハ・ブリジストンの「テモトデロック」と、パナソニックの「スタピタ」です。

●それぞれの特徴

ブリジストン・ヤマハなどが採用している「テモトデロック」は、手元でハンドルロック・解除ができるようになっています。

解除するには、解除レバーを人差し指で引き上げつつ、ロックレバーを押し上げ、ロックレバーが動いたら解除レバーを離す、という方法で行います。

一方、パナソニックなどが採用しているハンドルロック「スタピタ」は、手元ではなく、自転車のスタンドを立てると自動的にハンドルがロックされる仕組みになっています。

解除は、スタンドを外すと自動的に行われます。

解除を忘れると危険!ハンドルロック「テモトデロック」

もう少し詳しく、それぞれの特徴や、メリットやデメリットなどについてご説明します。

〇「テモトデロック」

自転車を降りずに手元の操作だけでハンドルロック・解除することができるので緊急の際にすぐ対応できます。

例えば、前に子供を乗せている状態のまま後ろを確認する必要があり、自転車を降りている暇もない、そんな時にハンドルロックしてから振り返れば、子供も安全です。

また、駐輪場に停めて離れている間に左右にぎゅうぎゅうに停められていて、自転車を出しにくいようなケースでも、「テモトデロック」は便利です。

「スタピタ」は、スタンドを上げるとハンドルのロックも解除されてしまいます。

ですが、「テモトデロック」でハンドルが真っ直ぐなままでロックされていれば、スタンドを上げて後ろから自転車を引き出すことができるでしょう。

反面、ロック解除を忘れてしまうと走り出したときに危険であることや、操作方法が少々難しいなどのデメリットがあります。

また、使っているうちに緩んだりするので定期的にメンテナンスしなくてはいけません。

ハンドルロック「スタピタ」

「テモトデロック」のメリット・デメリットについて、分かっていただけたでしょうか。

それでは次に、「スタピタ」のご説明に参りましょう。

〇「スタピタ」

スタンド連動で自動ロック・解除がかかりますので忘れる心配がない、というのが一番のメリットです。

しかし、自転車から降りてからスタンドを立てるまでの間はハンドルロックはかからないため、片手でハンドルを支える必要があります。

自転車を停車させた状態で、10kgほどもある子供を前乗せしながら、ハンドルを支えるのは大変な作業です。

特に、力がない女性の場合は慣れないと苦労するかもしれませんね。

自分の好きなタイミングで自在にロック・解除できる「テモトデロック」と、忘れて走り出す危険性がない「スタピタ」。

また、他にも、鍵を差し込んでロックするタイプもあります。

後で交換することはできませんので、自分に合っていると思ったものを選びましょう。

ハンドルロックが解除されないトラブル

ハンドルロックの便利さを強調してご紹介してきましたが、前述している通り、ハンドルロックにはそれぞれデメリットもあります。

特に、「テモトデロック」の場合、きちんと点検していないと、トラブルが起こることがあります。

例えば、こんなケースがあります。

・駐輪場に停めていたら急に、ハンドルロックが解除できなくなった

・自転車を倒したら、はずみでハンドルロックがかかり、それまでハンドルロックを使ったことがなかったため解除方法が分からない

・中学生の子供にハンドルロックの事を説明せず自転車を貸したところ、乗っている間にハンドルがロックし、危うく事故を起こすところだった

多くの場合、ハンドルロックが意図していないタイミングでかかってしまい、解除することができない、というのが問題点のようです。

購入時に、しっかりハンドルロックの使い方を確認し、他の人に貸す場合はしっかり使い方を伝えましょう。

また、ハンドルロックを普段は使わず、解除方法を忘れてしまった場合は、ケースバイケースで解除方法が異なりますので、購入したお店やメーカーに連絡してみてください。

子供乗せ自転車にハンドルロックは必要か

上記のような理由から、ハンドルロックは逆に危ない、必要ないのでは?という意見もあるようです。

実際に、ハンドルロックがない自転車に子供を乗せても、慣れれば危険を感じることはなかったという人も多いのです。

また、ハンドルロック付きの自転車は少し高いという理由で、購入時に悩むという人もいます。
しかし、子供を乗せると自転車は想像以上に不安定になります。

2010年から2011年の間に行われた国民生活センターの調査を見ると、自転車に子供を乗せて転倒した事故は少なからず報告されています。

その中には、「子どもの乗せ降ろしの時」や「自転車にまたがったままでの停車中」など、ハンドルロックをかけておけば、もしかしたら防げたかもしれないケースでの事故もありました。

特に前乗せの場合、子供が動いてハンドルが動くと、ヒヤッとすることがあります。

また、後ろ乗せなら大丈夫だろうと思っても、逆にハンドル付近の前側が浮いてしまうような感覚で、バランスが悪くなったりして、やはり転倒する危険性はあるのです。

ですから、大切な子供を守るためにも、ハンドルロック付きの自転車を選ぶことをおすすめします。

購入したら、始めに取扱説明書を読んでロック方法・解除方法を覚えた後も、その説明書を保管しておきましょう。

後付けできるハンドルロック!自転車を降りずにロック・解除

さて、子供乗せ自転車に標準装備されているハンドルロックについてご紹介してきましたが、実は、後付けできるタイプもあるのでご紹介します。

例えばシマノの後付けハンドルロック機能、「くるピタ」などがあります。

「くるピタ」は、ヘッドパーツに取り付けてハンドルロックするアイテムです。
「テモトデロック」と同じように、自転車を降りずにロック・解除ができます。

こうした、ヘッドパーツに後付けするタイプは、シマノだけではなく、他のメーカーやネットショップなどでも見かけることがあります。

しかし、後付けには部品代と作業台がかかりますし、自転車によっては取り付けできないケースがあります。

ですので、自転車屋さんに行ってきちんと相談してから決めましょう。

また、ネットショップで安く売られているハンドルロックを選ぶ場合には、注意点など細かい点をしっかりと読み、理解したうえで購入しましょう。

ハンドルロックについて正しく理解しよう

ハンドルロックの種類や、トラブル、必要性についてご紹介しましたが、参考になる情報はありましたか?

ハンドルロックは便利ですが事故の原因になることもあるので、しっかり定期的にメンテナンスしましょう。

また、誰かに貸すときには、使い方の説明も忘れずにしてくださいね。

そして、子供を自転車に乗せる際には、サイズの合ったヘルメットもきちんと被せてあげましょう。