ロードバイクを乗っている人って、スリムで長身!というイメージですよね。
素敵なローディーに憧れる気持ち、小柄でも大切にして下さい。
海外ブランドの洋服だと、身長160cm以下だと、選ぶ範囲が狭まったりしますが、ロードバイクはどうなんでしょうか?
今回は、小柄でも、自分の適性サイズさえ知っていれば、数ある中から自分好みのロードバイクを選ぶことができるコツをご紹介します。
ロードバイクの身長基準は何cm?
そもそも、ロードバイクって、身長何cmぐらいの人を標準に作られているのでしょうか?
レースに出場した選手の身長の統計をみてみると、2013年のUCIプロチームに所属する選手の平均身長は180.48cmだそうです。
ちなみに日本人のトップ選手の平均身長は172.3cmです。
海外選手と比べると、約8cm低いようですが、たった8cmしか違わないのです。
また、日本人トップ選手の平均身長は、日本人男性の平均身長と比べると大きいです。
年代によって平均身長が異なりますが、20代の平均身長より、約2cm程は大きいでしょう。
少し話が逸れましたが、海外選手と比べると日本人選手は、小さいことがわかります。
また、このことが日本のレースで、登り勝負のコースが多い理由とも考えられています。
登りでは、背の高い体重の重い選手より、小柄で体重の軽い選手が強いことが多いのです。
そのため、もし背が低いことをコンプレックスに感じている方がいたら、その必要は自転車界にはないのかも知れません。
さて、ロードバイクは、もともとヨーロッパ中心に発展してきたため、欧米諸国の人々の身長が基準です。
でも、ここ数年、自転車界の盛り上がりにより、各社とも多くのユーザーをターゲットとし、サイズもデザインも幅広いラインナップが取り揃えられています。
そんな中から、小柄だと言われる身長160cm以下の人は、どのようにして自分に合ったロードバイクを選べば良いのでしょうか?
ロードバイクのサイズ表示の見方
ママチャリなどのシティサイクルはインチ表示で販売店で売られています。
しかし、ロードバイクの場合は、インチ、ミリ、S・M・Lと、その表示方法は様々です。
では、一体このサイズは何を示しているのでしょうか?
これは、BB(ボトムブランケット)から、シートチューブのトップまでの長さを示しています。
ここの部分をシートチューブ長と呼びます。
しかし、この表記で販売されても、自分の身長が、どのサイズの長さで正解なのかが正直ピンっとこないですよね。
そんなときに参考にしたいのが、ジオメトリー表です。
これは自転車各メーカーが出しているもので、フレームサイズに合わせた適正身長が表示されたものになります。
ただし、手足の長さもお国柄によって多少異なりますので、あくまで参考にとして考えてください。
しかし、このジオメトリーを参考に購入している方がほとんどです。
また、メーカーも日本やアジアのブランドであれば、手足の長さそこまで大きな違いがないと思いますので、選ぶ際に国産も検討しても良いでしょう。
次では、身長160cm以下でロードバイクを選ぶ基準値についてご紹介していきます。
身長160cm以下でロードバイクを選ぶ基準値は?
ここでは、日本の自転車ブランド「ブリジストンアンカー」のジオメトリーを参考に書いていきます。
「ブリジストンアンカー」は、日本のブランドのため、日本人の体格に合わせられて作られています。
また、ジオメトリーは日本語表示なので読み取りやすいです。
ロードバイク初心者には、このような国産のジオメトリーを見てみると色々と選ぶ際の基準が分かってくるので、この記事を読んだ後に一度実物を見てみることをおすすめします。
実際にジオメトリー書かれていることは、それぞれの製品のフレームの様々な部位の長さを表しています。
そして、先ほどもお伝えしたとおり、フレームサイズに合わせた適正身長と股下サイズが記載されています。
そこで、この適性身長と股下サイズを参考にフレームサイズを選んでいきます。
ジオメトリーを見てみると身長と股下サイズが重要であることに気づくでしょう。
まず、160cmの身長をジオメトリーで見てみると、2つのフレームサイズとかぶります。
そこで、どちらのサイズにすれば良いのか悩むでしょう。
ここで、股下サイズが役に立ちます。
股下のサイズは、自転車屋さんでなどに行くと、計測装置が置いてあるので測ってもらえます。
しかし、サイズを測ってもらうのが図々しくからと頼めない内気な人や、人に測ってもらう時ちょっと見栄を張ってしまう恐れのある人などは、自宅で測ってみるのも良いでしょう。
そして、身長と股下サイズによって、スローピングフレームサイズとトップチューブ長が判明します。
それでも、サイズがどちらにもかぶるとのことなら、小さい方をおすすめします。
自転車では、大は小を兼ねません。
この2つサイズが分かっていれば、海外ブランドのロードバイクでも、英語表示のジオメトリー表から、自分にあったものを選ぶことが可能です。
スローピングフレーム・ホリゾンフレームとは?
ロードバイクのフレームには、主に、このスローピングフレームとホリゾンフレームの2種類があります。
この2つの違いをご説明すると、スローピングフレームとは、最近のロードバイクでは主流の形で、ハンドルに行くにつれ、トップチューブが上がっている形のフレームのことです。
逆に、ホリゾンフレームとは、老舗ブランドやクロモリ素材のロードバイクに多くみられ、地面に対して水平の形をしているフレームのことです。
ホリゾンフレームは、水平のためにスローピングフレームより前傾姿勢になります。
この2つのフレーム、どちらが良いのか疑問に思う方もいるでしょう。
この2つのフレームは形が違い、互いにメリットとデメリットがありますが、どちらが速いというのはそこまでの誤差はないのではないでしょうか。
プロとまでなると違いがわかり、それに合わせた選び方をするかもしれませんが、初心者の方はどちらが速いというのは、そこまで気にする必要はないかと思います。
ただ、最近はスローピングフレームに移行していることが多いです。
しかし、ホリゾンフレームの美しさがあるため、まだまだファンが多いのも事実です。
ロードバイクを選ぶ上で、どの形のフレームにするかも選択肢にいれると、より選びやすくなるのではないでしょうか。
160cmの方も、ジオメトリーで身長と股下サイズからフレームサイズがわかったら、フレームの形状も考慮して自分に合ったロードバイクを選びましょう。
身長160cm以下でもカッコよく乗れるサイズを選ぼう!
先ほどまでは、サイズの調べ方を説明しましたが、適正サイズを選ぶメリットは、乗りやすさだけではありません。
適正サイズを選ぶとカッコよくロードバイク乗れます。
カッコよく乗れる理由は、姿勢です。
逆を言いますと、この姿勢が悪くなってしまうと、カッコよく見えづらいということです。
例えば、あまりにもハンドルが近くて、普通の自転車に乗ってる風になってしまうとあまりカッコよくありませんね。
逆にハンドルが遠すぎて、かなりの前傾姿勢で自転車にしがみついてる風になってしまう姿勢も、カッコよく見えづらいです。
もし、多少適正サイズから外れたものを選んだとしても、ハンドルだけなら、ステムの変更で多少の長さは調整できます。
しかし、フレームのサイズはジオメトリーで決まっているとおり、残念ながら調整は不可能です。
また、フレームが小さすぎると、ハンドルと膝が干渉します。
逆に大きすぎると、無理な姿勢が続くので、体のあちらこちらに痛みが生じます。
適正サイズから外れた自転車に乗ることで、このように身体にも影響が出てしまうことがあるのです。
そして、カッコよく乗るということは、自分の体格にあったフレームのロードバイクを選ぶということです。
また、最近は身長160cm以下の小柄な女性の方用に、女性用のロードバイクも出されています。
女性用のロードバイクは、ハンドルの幅が肩幅の狭い女性用にコンパクトに作られていたり、ブレーキが手の平の小さい女性でも握りやすく設計されていたりします。
さらにサドルも女性専用の物なので、お尻の痛みが軽減されるよう工夫されていたりと、良いことづくしです。
是非、自分の体格に合ったフレームのロードバイクを選んでください。
身長160cm前後の活躍するプロ選手達
身長160cm前後の小柄な人でも活躍できるのがロードバイクの良さです。
小柄な人は、誰もが憧れるクライマーになるための素質が、産まれつき、充分備わっていると言っても過言ではありません。
そこで、小柄でも活躍してきた世界の男子プロ選手をご紹介しましょう。
・イタリア→パオロ・ベッティーニ(169cm)
・スペイン→ホアキン・ロドリゲス(169cm)
・コロンビア→ナイロ・キンタナ(167cm)
・フランス→サミュエル・デュムラン(156cm)
※この選手は、スプリンターとしても有名です。
180cm代の人が多く活躍するプロのロードレーサーの中でも、このように小柄の人が充分活躍できているのです。
背が小さいことがコンプレックスに感じている方も、もしかするとロードバイクに向いているかもしれません。
スポーツをしたいけどと思っている方は、ロードバイクに乗ってみてはいかがでしょうか。
体格なんて関係なく楽しめるスポーツ
最近は、女性に限らず、小柄な人向けにタイヤが650cなどのロードバイクも出始めています。
自分の身長にコンプレックスがあった人や、女性や子供だって関係なく、皆が同じ様に楽しめるスポーツ、それが自転車の良さです。
また、自転車は日常生活に取り入れやすいアイテムでもあります。
多くの人が自転車に乗ることで、自動車社会に作られた街中の道も、いずれは自転車が走りやすい社会に変わってくるのではないでしょうか。