カンパニョーロのホイールは良いホイールを生産しています。
中でもコストパフォーマンスが良いのはゾンダであり、ゾンダを使っている人も多いでしょう。
そして、メンテナンスしているでしょうか。
メンテナンスは、重要なことです。
特にカンパニョーロの場合は、メンテナンスしていないと性能を落としやすいので、グリスアップするだけでなく、定期的にオーバーホールしたほうが良いです。
カンパニョーロはカップアンドコーンだから定期的なオーバーホールが必要
ハブがシールドベアリングだと、メンテナンスしなくてもある程度持ちますが、分解してグリスアップすることが難しいです。
しかし、カンパニョーロはカップアンドコーンのハブを採用されているので、分解してグリスアップすることができます。
それは定期メンテナンスが楽になるということでもあり、カンパニョーロはそのメリットを採用してゾンダ以上のグレードのホイールは、すべてカップアンドコーンを採用しています。
メンテナンスのしやすさと購入価格を考えるとカンパニョーロの中でもゾンダは、お得なホイールなのです。
また、カンパニョーロは定期メンテナンスすることを前提に考えています。
そのため、メンテナンスを怠ると、悪いことしかありません。
破損などしてハブを交換する状態まで悪化してしまうと、シールドベアリングならパーツを交換するだけで新品の同様の性能まで回復できるのですが、カップアンドコーンの場合はハブ全体を交換しなければなりません。
つまり一度破損してしまうと、大きな出費となってしまうのです。
そうならないためにも、カップアンドコーンを採用しているホイールは、定期的なメンテナンスやオーバーホールが必要になるのです。
カンパニョーロフロントホイールのグリスアップ
カンパニョーロのホイールは、カップアンドコーンが採用されているので、定期的なメンテナンスやオーバーホールが不可欠です。
特にオーバーホール、つまり分解して洗浄してグリスアップして組み立てることが重要になります。
それでもカンパニョーロのカップアンドコーンは、分解しやすいように作られているので、手順さえ知っていれば難しくありません。
オーバーホールは、作業しやすいようにホイールをフレームから外してから行います。
まずは、簡単なフロントのハブからメンテナンスしていきましょう。
リアのようにスプロケットがついているわけでもないので、すぐにハブに着手できて、ゾンダの場合は5mmのアーレンキーを両側に挿すことで緩めていけるはずです。
それから2.5mmのアーレンキーで玉押しを外していきましょう。
アルミ製のカラーも外すと、シャフトが抜けます。
それから、シールがあるので、マイナスドライバーなどを使って変形させないように軽い力で外していきましょう。
シールを外すと、ベアリングが出てくるので取り出せます。
それで分解完了です。
つまり、タイヤを外して、シャフトを抜いて、ベアリングを取り出すだけで分解できるのです。
リアホイールのメンテナンスはスプロケットを外すところから
カンパニョーロのホイールに使われているカップアンドコーンは、分解が比較的簡単なのですが、リアは少し手間が増えます。
それというのも、スプロケットが付いているからです。
スプロケットを外さないと、分解やグリスアップができません。
そこで、まずはスプロケットを外していきましょう。
道具さえ用意してればスプロケットを外すことは簡単です。
その道具というのは「スプロケット外し」です。
スプロケット外しのチェーンで、スプロケットをがっちりと固定して、もう片方のスプロケット外しを軸に挿し込んで、左回り(反時計回り)に回していけばスプロケットを外すことができます。
スプロケットは、ネジで固定されているだけなので、緩めてあげれば良いだけなのです。
スプロケット外しの注意点はほとんどなく、スプロケット外しをしっかりと固定してあれば、後は力を込めるだけです。
ただし、スプロケットを外すときに注意しなければならないことがあります。
スペーサーか挟まっていることがあるからです。
スプロケットを外したときに、スペーサーをなくしてしまわないように気をつけましょう。
リアホイールはフリーボディも外してからハブに着手できる
カンパニョーロのリアホイールからスプロケットを外すと、フリーボディが出てきます。
グリスアップなどをするためのオーバーホールでは、フリーボディも分解していくことになります。
17mmのナットで固定されているので、それを外していくわけですが、逆ネジになっているので注意してください。
右回り(時計回り)で緩ませることができます。
そのナット外してしまえば、簡単にフリーボディが抜けるでしょう。
それでハブに着手できます。
つまりはそれから、ハブのシャフトを緩めてから抜いて、ベアリングを取り外すことができるわけです。
フロントホイールなら、タイヤを外せばすぐにハブに着手できて、シャフトとベアリングを取り外せました。
しかし、リアホイールでは、ハブに着手する前にスプロケットとフリーボディを外さないといけなかったわけです。
それでも、そんなに大きな手間にはならないでしょう。
スプロケットは、スプロケット外しがあればすぐに分解できますし、フリーボディはナット1つで固定されているだけなので、それを緩めれば良いだけです。
つまり、フロントだけでなく、リアでも大した手間はなくベアリングまで分解できるのが、カンパニョーロのカップアンドコーンなのです。
ハブを分解できたらグリスアップしよう
ホイールのハブを分解したら、グリスアップしましょう。
しかし、しばらく使っていると汚れが溜まっているものです。
そこで、グリスアップの前に清掃しておくと良いでしょう。
まず、ベアリングの玉の掃除ですが、パーツクリーナーを使ったりウエスを使ったりして、綺麗にしていくのですが、何よりも大切なのが失くさないようにすることです。
ベアリングを落として探すとなると、玉がなかなか見つからず大変な思いをすることになるので、そうならないためにもトレイを用意したり、大きめの敷物を用意したり、なくさない対策をしておきましょう。
それから、フリーボディやスプロケットも汚れているでしょうから、一緒に綺麗にしておきましょう。
綺麗にしたら、グリスアップです。
カンパニョーロの純正のグリスは、粘度が低いものが使われています。
シマノのデュラエースグリスと比較すれば、デュラエースグリスのほうが粘度が高いことが分かるでしょう。
カンパニョーロは、カップアンドコーンということで定期的にオーバーホールすることを考えているので、粘度が低いものを採用しています。
もし、カンパニョーロの純正グリスを所持していないのであれば、シマノのグリスを使ってしまうのも一つの手です。
粘度が高いグリスを使っても、実用的にはあまり影響はないです。
ただ、回転性を考えて、メンテナンスの頻度をよりするということなら、粘度の低いグリスも検討に入るでしょう。
グリスアップ後のカンパニョーロホイールの玉押し調整
ベアリングやシャフト(軸)にグリスアップしてからホイールを組み立てるわけですが、丁寧に行いたいのが玉押し調整です。
カンパニョーロホイールの玉押し調整は、ホイールを組み立てて、フレームにホイールを装着してから行いましょう。
つまり、玉押し調整はオーバーホールの最後に行うものになります。
玉押し調整しやすいように自転車のひっくり返しましょう。
ひっくり返す際、サドルやハンドルが地面につくので、傷がつかないように敷物を置いておくと良いでしょう。
玉押し調整は2.5mmのアーレンキーを使って行います。
まず、ボルトを反時計回りで緩めていってください。
ある程度緩ませると、玉押しが回るようになります。
そのまま玉押しを反時計回りに緩ませていきます。
それから、タイヤを揺らしましょう。
そうすることで、ガタが出てきます。
それから玉押しを締めていき、ガタがなくなるところを探ります。
ガタがなくなってから、ボルトを2.5mmのアーレンキーで締めて固定するわけですが、ボルトはミリ単位で締めましょう。
あまり強く締めてしまうと、回転が渋くなってしまうので注意してください。
ガタがなく、回転がスムーズになることを意識して玉押しを調整しましょう。
メンテナンスは効果が薄くても確実に有効
オーバーホールしてホイールを組み立てて試乗したみた結果、何となく改善しているかもしれないというようにあまり効果を実感できないことがあります。
メンテナンスで目立った改善がなかったということは、日常の扱いが丁寧だったということです。
カップアンドコーンなのに定期メンテナンスしないと、確実に寿命を縮めてしまいますし、性能を維持することができません。
効果を実感できなくても、メンテナンスは確実に自転車や性能に良いことなので、定期的に行うことを心掛けましょう。