自転車を購入したら保険は必要?保険加入の方法とは?

自転車での事故は、全国的にも多く、中には多額な損害賠償を請求されてしまう事例もあります。

自転車でも保険加入が当たり前になっている今、どんな保険があるのか、どういった保険に加入すればいいのか、分からない方も多いでしょう。

今回は、自転車を購入したら、保険加入は必ず必要なものなのか、また加入方法をご説明していきましょう。

自転車事故が後を絶たない!保険加入の義務化が進んでいる!?

手軽に誰でも乗れる自転車、安易に考えていませんか。

自転車の事故は全国的にとても多く、ある年の調査では11万件にものぼりました。
これは1日で計算すると、約300件もの自転車による事故が起こっているということです。

自転車事故の中では、死亡事故も多く、1日にすると1人以上が亡くなっているという驚くべき結果が出ました。

自転車事故年齢層別に発生県数を調べてみると、65歳以上の高齢者が事故を起こす割合が全国的に高くなっています。

次に多いのが中高生などの学生の自転車事故です。
こうしたことから、自転車を乗るときは、十分に注意する必要があります。

○自転車の保険加入を義務化しているところもある

兵庫県では2015年4月1日より、自転車の賠償責任保険の加入が義務化となりました。
また、自転車事故の多い大阪でも、28年7月1日から、保険加入が義務化されました。

自転車事故で多額な請求をされた事例の中では、約9500万円もの賠償命令が出ているものもあります。
気軽に乗れる自転車であっても、万が一のことがあれば自動車以上に大変な事態になることがあるわけです。

自動車保険では、購入時任意保険に加入することも出来ます。

しかし、保険についてどんな保証内容なのか、知らない方も多いはず。
自転車保険について、もう少し詳しくお話していきましょう。

自転車購入後、保険加入といったら、TSマーク付帯保険!?

自転車店などで、自転車を新しく購入したとき、保険の加入をすすめられます。

そのときに保険に加入すると、自転車保険として最もポピュラーな、「TSマーク」のロゴが入ったシールを自転車に貼れます。

このTSの意味は「Traffic Safety(交通安全)」の略です。

つまりTSマークは、「安全な自転車」という意味があります。

このTSマークは、自転車安全整備士が点検整備した自転車に貼付されるものです。

○TSマーク付帯保険の補償内容は?

TSマークには、付帯されている保険が2つ存在します。
傷害保険と、賠償責任保険です。

この、TSマーク付帯の保険は、受けられる有効期間があります。

有効期間は記載されている点検日から1年間で、点検年月日と自転車安全整備士番号が記載された保険有効期間中のみになります。

そして、TSマークには、青色マーク(第一種)と赤色マーク(第二種)があり、それぞれ賠償内容が違ってきます。

では、青色マークと、赤色マークの賠償内容の違いを次に見て行きましょう。

TSマーク付帯保険、補償内容はどういったもの?

自転車を購入したとき、TSマーク付帯の保険に加入すると、どんな補償を受けられるのか、一部ご紹介していきます。

○個人賠償責任補償保険料

自転車事故で、第三者に重度後遺障害や、死亡を負わせてしまった場合に適応される補償です。

死亡または重度障害を負わせてしまった場合、(1~7級)青色TSマークでは、1000万円、赤色TSマークだと5000万円までの補償を受けられることになります。

○傷害補償

自転車での交通事故で事故の日から、180日以内に入院、死亡又は重度後遺障害を負った場合は、次の補償を受けられます。

死亡または、重度後遺障害(1~4級)、の場合青色TSマーク30万円、赤色TSマークでは100万円の補償を受けられることとなります。

入院(15日以上)の場合、青色TSマーク1万円、赤色TSマークで10万円まで支払われます。

なお、これまでご説明した補償内容は、あくまで相場ですので、自転車事故の状態等で異なってきます。

自転車のTSマーク付帯保険の、注意点!

TSマーク付帯保険の補償はあくまで、所有者ではなく、自転車に付いているものです。

一般的に、保険というものは、契約者本人や、契約時その対象者を補償するものですよね。
しかし、TSマーク付帯保険は所有者ではなく、購入した自転車にかける保険です。

例えば、TSマーク付帯保険に加入している自転車を所持しているAさんがいるとします。

AさんがTSマーク付帯保険に加入されていないBさんの自転車で事故を起こしてしまったとしましょう。
そうした場合、TSマーク付帯保険に加入されていないわけですから、なんの補償も受けられません。

逆に、BさんがAさんの自転車に乗って事故を起こしてしまったとしても、きちんと補償を受けられることとなります。

TSマーク付帯保険というものは、TSマークのシールが貼付された自転車に乗っている場合のみ有効となるということです。

○自転車事故を実際に起こしてしまったら?

実際に自転車で事故を起こしてしまった場合は、まずは自分と相手の安全確保をして、警察へ連絡を取りましょう。

その後で、TSマーク付帯保険の事故受付センターに連絡をとりましょう。
連絡先は、「TSマーク付帯保険加入書」に記載されているはずです。

この加入書は、加入時に受け取ると思うので、分かる場所にしっかりと保管をしておきましょう。

TSマーク付帯保険に加入したい!購入後、加入方法は?

このTSマーク付帯保険は、新車を購入されるときに、一緒に加入される方が多いですが、今はインターネットなどでも、自転車を購入することが出来る時代です。

そういった場合、TSマーク付帯保険に加入したい場合、どこで加入すればいいでしょうか。

○最も一般的!自転車店に持ち込む

TSマーク付帯保険に加入するためには、自転車安全整備店で自転車の点検、整備を受け、TSマークの貼付を依頼します。

その際、記入する内容として、氏名、住所、電話番号、を記入しますので、身分証を持っていきましょう。

○インターネットで申し込む

最近では、自転車保険はほとんどがインターネットで申し込むことが出来ます。
時間や手間が省けるため、忙しい人にはもってこいでしょう。

ネットで申し込みを行う場合は、補償内容の確認を怠らないようにしましょう。

○コンビニで申し込む

コンビニ店内にあるコピー機から、自転車保険に加入することが出来ます。

コンビニといっても、セブンイレブン限定になります。
お近くにセブンイレブンがある方は利用してみてはいかがでしょうか。

ちょっとまって!購入時の自転車保険の加入は本当に必要?

TSマーク付帯保険にもある、個人賠償責任補償保険ですが、この保険はすでに加入されている方も多く、購入した自転車にわざわざ付ける必要は無いかもしれません。

個人賠償責任保険は、自動車保険や火災保険、共済等のオプションなどを通して加入されている方も多い保険です。

すでに加入されているかどうか、加入補償内容を確認してから、自転車保険の加入を考えて見ましょう。

○TSマーク付帯保険は必要か?

実際、こういった保険に何も加入していない場合であれば、TSマーク付帯保険に加入しておいた方がいいでしょう。

自転車事故を起こした場合、自分だけで済めばいいですが、相手に重大な怪我、障害を負わせてしまったり、死亡させてしまう可能性もあります。

多額な損害賠償を請求されてしまった場合、保険は必要なものです。
TSマーク付帯保険に加入するなら、補償上限額が高額な赤色をおすすめします。

自転車の保険は本当に必要か

今回は、自転車の保険でも最もポピュラーとされるTSマーク付帯保険を主にお伝えしました。

自転車保険は、TSマークに限らず様々なところから、加入することが出来ます。

注意したいのが、本当に自転車保険は必要なものか、についてです。

自転車保険内容にもある、個人賠償責任補償保険はすでに加入されている場合も多いので、一度、自分が加入している保険内容を確認してから、加入するかどうかを決めるといいでしょう。