自転車といえば、チェーン式が一般的ですが、実はベルト式のものもあることをご存知でしょうか。
チェーン式と比べて、どんな特徴があるのかをご紹介したいと思います。
また、ベルト式自転車を通学に使う場合、ベルトを切られるリスクはないのか気になりますよね。
その対策を、盗難対策と併せてお伝えします。
ベルト式なら自転車のメンテナンスが楽!
進学や就職などで新しい生活が始まると、通学や通勤の手段が変わることがありますよね。
例えば、中学校や高校への入学を機に自転車通学になったり、社会人になったのを機に自転車で通勤を始める方もいます。
自転車での通勤・通学では便利な反面、手間や心配も増えます。
自転車のメンテナンスは慣れるまで意外と大変ですし、切られる心配のないロックを使った盗難対策も必要になります。
自転車はチェーン式が多いので、それしかないと思う方も多いと思いますが、実はチェーンの部分がベルトになっている「ベルト式自転車」というのがあります。
チェーン式自転車との大きな違いは、錆びる心配がないことです。
ですので、数ヶ月に1度のチェーンオイルを差す作業や交換は不要です。
ベルト式自転車の普段のメンテナンスは、3ヶ月に1度、タイヤに空気を入れるくらいなので、手間やオイルの費用がかからずとても助かりますね。
もちろん、メンテナンスがあまり必要ないと言っても、年に1度はネジの締め付け、ベルトの調整と注油、ブレーキの調整、ワイヤーの注油の確認が必要です。
また、知識と技術が必要な部分、特にブレーキやベルトの調整はお店の人に任せましょう。
チェーン式とは違うメリットが沢山ある!
他にも、ベルト式自転車にはメリットがあります。
鉄のチェーンは使っていると伸びてきますし、これを放っておくとチェーンの外れにつながります。
チェーンが外れると大変なのは想像できますよね。
ですが、ベルト式の自転車であれば、そういったことはありません。
1.ベルトが伸びないので長く乗れる
後述しますが、使われているベルトは簡単には切られることのない素材でできています。
また、ベルト自体があまり伸びないので、中学・高校時代の3~6年程度ならベルトを1度も交換せずに乗ることができます。
10~20年乗る方もいるくらいです。
長く使えて経済的ですね。
2.ベルトが外れないので安心
伸びないので、チェーン式のように外れるリスクもなく安心して乗れます。
3.変速機が内装
そして、ベルト式自転車は変速機が内装になります。
構造上、外装の変速機が使用できないのが理由ですが、変速機が内装なので見た目がすっきりします。
外装変速機はギアが外に出ているもので、停車時には変速できませんので、通常は走りながらギアを変えます。
しかし、内装変速機は変速機が内部にあるので、走行中はもちろん、信号待ちなどの停車時でも変えられます。
チェーン式自転車で採用されない内装変速機がついているのは、ベルト式自転車の長所です。
ベルト式自転車のデメリットは?
メンテナンスの点で優秀なベルト式自転車ですが、デメリットもあります。
1.走行時の音が静かすぎる
チェーン式と違い、音が静かです。
これは一見メリットのように見えますよね。
確かに、整備不良のチェーン式自転車のようなひどい音がすることはないので快適ですが、静かなため歩行者などに気づいてもらえないのです。
音で気づいてもらえる普通の自転車なら、ある程度事故が防げますが、静かすぎて気づかれにくいと接触や衝突などの危険が高まるのがデメリットです。
2.値段が高い
ベルト式自転車が浸透しない一番の理由は値段です。
変速機なしでも1万円ほどします。
部品の値段が高いので仕方ない面があるのですが、やはり普通の自転車に比べて1万円程度違うと選びにくいですよね。
3.異音
買ってしばらく経ったベルト式自転車は、異音が出ることがあります。
音自体はあまり大きくないですが、静かな走りに慣れたところで音がすると気になってしまいます。
ベルトの片寄りが原因なら、ペダルを回しながらベルトを動かして片寄りをなくし、ベルトとギアに異物が付いたことが原因なら、スプレーなどで汚れを落として解消します。
では、次はいたずらでベルトが切られるリスクと対策についてみていきます。
いたずらでベルトが切られることはないの?
例えば、通学でお子さんが乗る自転車の購入を考えた場合、メンテナンスがいらないことを考えると、高くてもベルト式の自転車がいいと思う方も多いですよね。
ですが、心配なのが学校の駐輪場でのいたずらです。
チェーン式の自転車でも、珍しいデザインや高価なものでは盗難被害に遭いやすいです。
ベルト式自転車は価格の高さなどからあまり浸透していないので、目立ちます。
そのため、被害に遭いやすいのでは、と心配になりますよね。
実際に、いたずらで自転車のベルトを切られるということはないのでしょうか。
ベルト式自転車のベルトには、鋼鉄製のワイヤーや、ケプラー(防弾ベスト等に使われる強化繊維)が使われています。
それをゴムで接着させたものなので、見た目はベルトでも、ハサミやカッターなどでは簡単に切れません。
本気で切るならば、のこぎりが必要です。
そのため、被害としてはベルトを切られるよりも、自転車ごと盗まれることが多いはずです。
自転車通学では、チェーン式でもベルト式でも盗難対策が一番の課題ですね。
もしベルトを切られるなどの被害を受けたらどうすればいい?
盗難には遭わずに済んだものの、万一、ベルト式自転車のベルトを切られてしまった時は、どうすればいいのでしょうか。
先ほどお伝えしたように、ベルト式自転車のベルトは簡単には切られることはありません。
そのため、切られるリスクは低いですが、それでも時間をかければ切られてしまいます。
チェーン式ならすぐに交換できますが、ベルト式自転車だと、ベルトや部品の在庫がないことも多いため、お店に修理を頼んでから仕上がるまでに数日かかります。
会社の駐輪場や駅、商業施設前の駐輪場に停めて被害に遭った場合は、防犯カメラに映った画像から犯人がみつかることもありますが、学校の駐輪場に置いていた自転車のベルトが切られた場合には、大抵、犯人は見つかりません。
学校は犯人捜しをしたがりませんし、警察も学校内で起きたことには介入したがらないからです。
被害者は自己負担で修理をするのに、犯人はわからず、泣き寝入りするしかないのは本当に問題です。
学校でいたずらや盗難が起こるのは加害生徒だけでなく、学校にも問題があります。
いたずらされた場合は、すぐに警察へ被害届を出し、防犯を強化しましょう。
カバーを自作し、自転車にすっぽりかぶせるなどの対策をすれば、被害を減らせるはずです。
切られることのないロックで自転車の盗難対策を!
最後に、盗まれることからベルト式自転車守るロックをご紹介します。
盗難防止にチェーンやU字ロックを使うことが多いですが、これらは簡単に破られてしまいます。
そこで、おすすめしたいのが、ワイヤーカッターでも切れない「OTTOLOCK」です。
これは、自転車を盗む際によく使われるワイヤー・ボルトカッターでは切れないものを作ろうと、アメリカのスタートアップ「OTTO DesignWorks」で開発されました。
このロックは、ベルトにダイヤル式のロックがついたデザインで、重さも115gと軽く、切れないので盗難防止効果がとても高いです。
また、ベルト部分は幅が18ミリで、一見プラスチック製のように見えますが、中は薄いステンレスの鋼が何層にも重なっているのでとてもしっかりしています。
使わない時はベルト部分を輪にして重ねればコンパクトになるので、邪魔にならないのも嬉しいですね。
ベルトの長さも調整が可能なので、自転車以外にスキー板やスノーボートなどの盗難防止にも使えそうです。
色も3色展開していて、黒、緑、オレンジから選べます。
現在日本のネット通販サイトでは取り扱いがないようですが、OTTOLOCK公式サイトから注文が可能です。
切られる心配のないロックを活用して、愛車を盗難から守りましょう。
新生活にはベルト式自転車も検討してみよう!
今回は、チェーン式自転車にはないメリットを持つ、ベルト式自転車についてお伝えしました。
メンテナンスが楽なので、価格さえなんとかなれば購入する人も増えそうですね。
学校などでベルトを切られることは少ないようですが、自転車は盗難被害が多いので、しっかりと対策をしてくださいね!