通勤や通学用として大人気の自転車、ジャイアントのESCAPE R3。
現在はトリガーシフトが採用されていますが、2012年以前はグリップシフトが装着されていました。
このグリップシフトに不満を感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、グリップシフトからトリガーシフトに交換し、さらにスプロケットも交換してロード化してしまおう!といった内容になっています。
R3に乗られている方、ぜひ読んでみてください。
通勤自転車で人気のESCAPE R3!グリップシフトが残念?
通学や通勤用自転車として人気の高い、ジャイアントのESCAPE R3。
このESCAPE R3はクロスバイクと呼ばれ、ロードバイクとマウンテンバイクの中間的な自転車で、街乗りも長距離ツーリングも出来る、万能さが特徴です。
中間的ゆえに、速度や軽さなど、物足りなさを感じているのではないでしょうか。
そんな方々のために、ESCAPE R3のパーツを交換して、ロードバイク化する方法をお伝えしていきます。
●ESCAPE R3のココが物足りない!
ESCAPE R3に物足りなさを感じることで、多く挙げられる点がグリップシフトです。
クロスバイクのギア変速の操作には、「トリガーシフト」と「グリップシフト」の2種類あり、2012年以前のESCAPE R3は、グリップシフトがついています。
少し高価なクロスバイクには、トリガーシフトがついています。
この2種類の違いを見ていきましょう。
まずは、ESCAPE R3についている「グリップシフト」からご説明します。
2010年、2011年モデルのESCAPE R3で採用された変速機能で、ハンドルグリップの内側に可動部分があり、それを回転させることによってギアチェンジするシフターです。
ESCAPE R3は、2012年モデルからトリガーシフトに変更され、それに続くように他のクロスバイクもトリガーシフトが採用されることが多くなりました。
では、次に「トリガーシフト」です。
拳銃の引き金のようなレバーがあり、トリガーを引いたり押したりしてギアを切り換えます。
操作には、少し慣れが必要です。
自転車に付いてるグリップシフトやトリガーシフト、長所短所は?
ここでは、グリップシフトとトリガーシフト、それぞれのメリットとデメリット見ていきましょう。
選ぶクロスバイクの価格帯で、どちらのシフトが付いているかが違ってきます。
少し高価で4万円以上のクロスバイクは、トリガーシフトが採用されていることが多く、グリップシフターは2万~3万円台のリーズナブルなものに使われています。
●グリップシフトのメリットとデメリット
人差し指と親指で握って回転させ、ギアチェンジするので、手首で回す必要があり、疲れやすいという難点があります。
長距離を乗っていると手首が痛くなってきますね。
メリットとしては、グリップシフトのクロスバイクは安いというところでしょう。
●トリガーシフトのメリットとデメリット
親指と人差し指の操作だけで変速可能です。
連続使用でも、疲れにくく操作しやすいのがメリットです。
デメリットを挙げるなら、少し高価なクロスバイクを選ばなければならないという点です。
以上の点から比較して、グリップシフトよりもトリガーシフトをおすすめします。
2012年以前のESCAPE R3を通勤自転車にしている方も、いらっしゃいますよね。
グリップシフトからトリガーシフトへ交換したくなりませんか。
通勤向き自転車、ESCAPE R3のグリップシフトの使い心地とは
通勤や通学用に人気のあるジャイアントのESCAPE R3ですが、2012年以前のモデルには、手首が疲れやすいグリップシフトが装備されています。
ESCAPE R3のグリップシフトの使い心地とは、実際のところどうなのでしょう。
乗っている方の意見を、少しご紹介します。
ちなみにESCAPE R3のグリップシフトはSRAM社製です。
変速の際にグリップを回転させると、何かに引っ掛かるような感じがして、その動作を重く感じる方もいるようですね。
滑らかに動けない原因は、R3のグリップシフトがマウンテンバイク用だからです。
マウンテンバイクは、山や舗装されていない道を進んでいくための自転車なので、でこぼこ道の振動により変速機能が誤作動しないように、あえてグリップの動きを固くしています。
よって、強い力を与えないとギアチェンジはできないのです。
選ぶクロスバイクによっては、シマノ製のグリップシフトが装備されていることもあり、シマノ製の場合は普段乗り用のものなので、滑らかに変速します。
ESCAPE R3も、このシマノ製のグリップシフトを採用してほしかったところですね。
このようなマイナス意見もあるESCAPE R3のシフトチェンジ。
この動きを軽くするために、グリップシフトをトリガーシフトに交換し、ロードバイクに近づけていきましょう。
ESCAPE R3をグリップシフトからトリガーシフトに交換するには?
通勤向き自転車ESCAPE R3を、グリップシフトからトリガーシフトに交換するためには、シフター以外にも必要なものがあります。
それはディレイラー(変速機)です。
ESCAPE R3のフロントディレイラーはシマノ製、リアディレイラーはSRAM製です。
グリップシフトは、元々付いているものがSRAM製なので、同じくSRAMのトリガーシフトに交換できれば良いのですが、SRAMのシフターは入手しづらく、取り寄せても入荷時期が未定になることもあるとか。
なので、入手しやすいシマノ製のシフターに交換するとなると、一緒にディレイラーもシマノ製にしなくてはなりません。
シマノのシフターで、SRAMのリアディレイラーは動かせないのです。
また、ディレイラーを交換する場合は、チェーンを切って外して、また繋ぎなおす作業があります。
R3のチェーンは7.3mm幅。
チェーン切断後に繋ぎなおすために必要な7.3mm幅のピンは市場で売られていないため、チェーン交換が必要になります。
7.1mmのピンを使って繋ぐ人もいますが、ショップに依頼すると、だいたいは新品に交換をすることを勧められるでしょう。
以上の点から、R3をグリップシフトからトリガーシフトに交換するために必要なものをまとめました。
トリガーシフトは、シマノ製の場合「ラピッドファイヤー」と言われています。
・シフター(シマノ製)
・リアディレイラー(シマノ製)
・グリップ
・チェーン(交換する場合)
交換をショップに依頼する場合は、パーツ代の他に工賃として、約3,000~5,000円が必要となります。
全部で、およそ1万円前後と考えておくといいでしょう。
自分で交換する場合は、チェーンカッターやコネクトピンも必要になります。
SRAMのグリップシフトから、シマノのラピッドファイヤーに交換するだけでは、まだロード化とは言えません。
微妙な変速を可能にし、ロードバイクのように快適に走れるようにするには、スプロケットも交換しギアの歯数を増やしましょう。
グリップシフトを交換したら、スプロケットも
グリップシフトからトリガーシフトへの交換だけでは満足してはいけません。
一緒にスプロケットも交換しましょう。
ESCAPE R3の標準スプロケットはというと、シマノ製のマウンテンバイク用のものが使われていて、ワイドレシオというギア構成になっています。
ワイドレシオというのは、マウンテンバイクに多く、山登り用の軽いギアから高速で走れるギアまでの広範囲に対応できるのですが、各段のギアの歯の大きさの違いが大きいため、変速範囲が広く微調整しづらいことが難点です。
逆に、ロードバイクなどに使われているクロウスレシオというギア構成は、各段のギアの歯の大きさの違いが細かく範囲が狭くなっています。
よって、変速の微調整が可能なのです。
ギアの歯数が多ければ、どんな場所でも、その地に合った変速位置に細かく調整できますね。
普段、通勤自転車として使用していたESCAPE R3を、ロードバイクのように走らせるには、スプロケットを交換して歯数を増やし、微妙な変速を可能にしましょう。
いよいよ本格的なロード化です。
スプロケットを交換してロード化!
スプロケットをロード用に交換するには、シフター、リアディレイラー、チェーン、グリップの他に、8速または9速のロード用スプロケットが必要です。
全ての交換をショップに頼んだ場合、パーツ代と工賃を合わせて、約20,000円でしょう。
出費は痛いですが、このグレードアップにより、通勤自転車だったR3の物足りなさは解消できます。
もし、自分で交換作業をする場合は、他にスプロケットを外す工具と、ソケットレンチが必要になります。
果たして、ESCAPE R3は本当にロード化されたのでしょうか。
その効果は、どのようなものなのでしょう。
実際に走ってみて真っ先に感じるのは、グリップシフトに比べてトリガーシフトのラクさです。
指先だけでシフトチェンジ可能なので、疲れにくく快適です。
グリップシフトのように回転させる手間がないので、指示伝達もスムーズですね。
長距離乗りこんでくると違いは歴然です。
リアディレイラーもシマノ製らしく、高性能で安定しています。
気になるスプロケットですが、通勤だけに使用するのであれば、それほどの変化は感じにくいかもしれませんが、8速や9速あれば、どんな場所でも微妙な変速が可能です。
ESCAPE R3をロード化して、通勤や通学だけではなくツーリングも楽しみましょう。
ESCAPE R3をより快適に
ESCAPE R3は標準のままでも充分乗りやすく、通勤や通学にとても適している自転車です。
普段乗りだけでは物足りない、休日には長距離走りたいという方には、ご紹介したロード化はおすすめです。
費用はかかりますが、R3の不満は解消されるかと思います。
これを機に、自転車のカスタムに目覚めたら、ロードバイクの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。