イーストンは、創業は1922年のアメリカで、スポーツ用品を幅広く扱うメーカーです。
つまり自転車専門メーカーではありません。
しかし、良質なホイールを作っています。
日本ではあまり聞かない名前のメーカーなのですが、知っている人からは好評を得ているメーカーです。
ホイールはいくつか種類があるわけですが、中でも人気のある「ea90」をご紹介していきます。
イーストンホイールのバリエーションは名前で確認!
イーストンには様々なホイールがあります。
そのため、名前の見方を知っておくと良いです。
たとえば「EA70」と「ea90」の2つがあって、性能を比べるのであれば「EA90」のほうが性能が高いです。
つまりイーストンのホイールは、数字が大きいと性能が高くなるということです。
名前にはさらにアルファベットが続きます。
たとえば「ea90 SL」と「ea90 SLX」の2種類あるわけですが、その場合は「SLX」がついているほうが性能が高いです。
また、価格が高いほうが性能が高いとも言えるので、名前だけでなく価格を見ておくのも良いでしょう。
それからもう一つ、ディスクブレーキ専用ホイールであるか見ておくべきです。
ディスクブレーキ専用ホイールの場合は名前に「DISC」が含まれます。
つまり「ea90 SL DISC」であればディスクブレーキ専用ホイールであり、リムブレーキでなはいので、名前によく注意して仕様を間違えないようにしましょう。
イーストンのホイール「ea90 SL」(クリンチャーモデル)のインプレ
イーストンのアルミホイールとしては「ea90」があります。
最高の性能を持つのは「ea90 SLX」なので、「ea90 SL」はセカンドグレードと言えるかもしれません。
そんな「ea90 SL」のインプレですが、走行してみてみると硬い感覚があります。
スポークは、フロントは20本、リアが24本であり、少ないわけではありません。
剛性を重視したホイールになっています。
重量は、クリンチャーモデルの場合は1580gとなります。
同価格帯のホイールであれば1400g台に乗せてくるモデルもあるので、軽いホイールとは言えません。
そして、しばらく走ってみてからの巡航性能ですが、巡航に特化しているわけではありません。
スポークが丸型であり、空力性能が高いわけではないですし、リムハイトが高いわけでもなく、巡航のための仕様だとは言えないでしょう。
それに剛性の高さから、路面の衝撃をライダーに伝えてしまうため、ロングライドに慣れたライダーではないと疲れてしまうかもしれません。
そのため、この「ea90 SL」というホイールは、剛性の高さを生かすべき場面で光るホイールだと言えます。
つまりロングパイドよりは、ヒルクライムに利用すると良いと思われます。
イーストンのホイール「ea90」はチューブレスレディ化している
チューブレスレディというのは、チューブレスの一歩手前というべきタイヤです。
タイヤ単体ではチューブレスとして機能せず、外部パーツを利用して空気を抜けないようにする必要があるタイヤとなります。
空気を抜けなくする外部パーツとしては、リムテープやシーラント剤が考えられ、それらを使うことでチューブレスレディタイヤから空気が抜けなくなります。
そのように空気を入れるにしても苦労があるチューブレスレディタイヤなのですが、最大のメリットとしてホイール全体を軽量化することができます。
そのメリットを得るためにイーストンの「ea90」はチューブレスレディ化しており、新しいホイールは「ea90 SL TL-Ready」と名前も改まっています。
チューブレスレディになったおかげで最大のネックになっていた重量が軽くなり、1490gと1400g台を実現しました。
スポークの本数はフロント20とリア24というように変化がなく、クリンチャーモデルよりも90gも軽量化に成功しています。
そして、リムハイトが2mm高くなっています。
それによって空力性能と巡航性能が上昇しています。
つまり「ea90」がチューブレディ化した「ea90 SL TL-Ready」は、ロードバイクに欲しい性能を上昇させてなおかつ軽量化に成功したホイールになっているわけです。
イーストンのホイール「ea90 SL TL-Ready」のインプレ
クリンチャーホイールであったイーストンの「ea90 SL」は剛性が高いホイールでした。
そのホイールがチューブレディ化したことで、どのように変化したのか実際に走行して確かめてみました。
そういうわけで「ea90 SL TL-Ready」を装着した自転車に乗ってみたところ、やはり剛性の高さはあるとすぐに感じられました。
そして、ペダルを1回2回と踏み込んでいくたびに感じることになるのが、パワーアップした剛性です。
従来よりもリムハイトが少し上昇しているので、剛性が上昇するわけですが、その性能向上によって一般人でも剛性を感じられるくらいになっています。
そのため、ペダルを踏み込めば、ダイレクトに加速へと切り替わり、スムーズな走り出しを実感できるようになっています。
加速が鋭くなっている、その一言に「ea90 SL TL-Ready」の魅力がすべて含まれているのではないでしょうか。
それから、従来のクリンチャーモデルよりは軽量化されており、巡航性能が上昇しているはずなのですが、それはあまり実感できませんでした。
よく考えてみれば1400g台というのはありきたりな数値なので、特別軽量というわけではなく、期待感が強すぎたのかもしれません。
剛性が高まったということは頑丈になったということですし、確実に巡航性能は上昇しているので、チューブレスレディ化したことで普段使いに耐える十分な性能になったと思います。
イーストンホイールの最高は「ea90 SLX」
イーストンの「ea90」には「ea90 SL」の上に「ea90 SLX」があります。
しかし、そのスペックは「ea90 SL」と比べるとあまりに違って、別物だと言えるかもしれません。
一番に違うのはチューブレス対応ということです。
チューブレスレディではありません。
チューブレスに完全対応しているのです。
そのため、シーラント剤もいりません。
そして、チューブレスになったことで衝撃吸収性が高くなり、さらに転がり抵抗が少なく、走行性能が上昇します。
そして、重量が1400gぴったりであり、「ea90 SL」よりも軽量化されています。
スポークはフロント16本、リア20本ということで「ea90」より少なくなっていることから軽量を実現しているのです。
そして、ハブがECHOハブになっていて「ea90 SL」とは明らかに回転性能が上昇しています。
つまり「ea90 SLX」はイーストンの技術を結集したホイールだということです。
そのためか、イーストンのホイールでは一番人気があり、一番多くの売り上げを記録しているホイールでもあります。
イーストンホイールの「ea90 SLX」のインプレ
イーストンのホイール「ea90 SLX」だって乗ってみなくては分からない、そういうわけでインプレです。
1400gというのは軽量で、軽快なペダリングになっています。
また、チューブレスであることも影響しているでしょう。
軽快なペダリングは、短い登り坂でも健在でペダルを漕ぐたびに加速してくれるので、楽しいペダリングになります。
そして、剛性は「ea90 SL」では売りでしたが、この「ea90 SLX」に関しては、剛性が特別高いという印象はありません。
スポークの本数も減っていますし、ホイールは軽量化すると剛性が犠牲になるわけで、剛性がほどほどになってしまうのは、仕方ないことかもしれません。
しかし、アメリカ生まれのホイールだからでしょうか、軽量化しているのに剛性が不足しているようには感じませんでした。
重量級のライダーでない限りは剛性に不満を感じることないと思います。
空力性能は、スポークが少なくなったおかげで確実に「ea90 SL」より良くなっています。
高速巡航だったとしても良い性能を発揮してくれることでしょう。
総評としては、剛性に関してはライダーの体重によりますが、走行性能は「ea90 SL」を超える異次元の快適性になっていて高いレベルでまとまっているホイールになっています。
イーストンの魅力に漬かろう
イーストンのホイール「ea90」はレベルの高いホイールです。
しかし、ライバルとしてなる同価格帯のホイールも良いホイールが多いです。
人によっては、イーストンのホイールのどこが良いのかと思うこともあるくらいです。
イーストンの魅力は、剛性にあるわけですが、それだけではありません。
日本では使用している人が少ないので珍しいホイールを持ちたい人におすすめですし、性能の割にシンプルな見た目も珍しいです。
そのような希少性や見た目から好きな人は強くはまるシリーズになっているので、一度は「ea90」の魅力に目を向けてみるのも良いことだと思います。