自転車のクランクは乗っているだけでも緩んでしまいます。
最近ペダルがガタガタしていると思っているのであればクランク周りが怪しいです。
また、少しずつ緩むので気づかない間に緩みが大きくなっています。
そのため、気づいたときには大きな緩みになっているはずです。
しかしながらクランクが緩んでいるという事態を一つとっても、原因は色々とあるのです。
自転車のクランクが緩む場合はペダル軸をチェック!
自転車のクランクが緩むのであれば、自転車屋さんに行ってメンテナンスしてもらうことでも改善するでしょうが、自分で出来ないわけではありません。
また、クランクの緩みに関しては主な原因があります。
そこで真っ先にチェックしてほしいのはペダル軸です。
クランクがペダル軸にしっかりと締めつけられていないとペダルが緩んでしまうのですが、ペダルのぐらつきをクランクのぐらつきではないかと勘違いしていることがとても多いのです。
クランクがペダル軸にはまっているのかチェックする場合は、まずペダルを掴んで上下左右に揺らしてみてください。
それでぐらつきを感じるでしょうか。
また、ガタガタと音が鳴った場合もぐらつきがあると言えます。
ペダルを揺らして、ペダルが上下左右に揺れてしまう場合は、ペダル軸が緩んでいる可能性を疑ってみましょう。
自転車のクランクが緩むならペダル軸を自分で締め直そう
ペダル周辺がぐらつくときは、自転車クランクのぐらつきもあり得ますが、ペダルのぐらつきの可能性も高いです。
ペダル軸が自然に緩むことがあるのです。
ペダル軸の緩みを発見したら自分で締めなおしていきましょう。
工具としてはアーレンキー(六角レンチ)が使えます。
しかし、それでは締めつけトルクをかけられないのであまりおすすめしません。
できれば、15mmのペダルスパナを用意してください。
工具を用意したら締めつけていきましょう。
ペダルは、左右でネジの向きが違うことに注意してください。
右は正ネジで、左は逆ネジです。
そのような回転方向に気をつけて、ペダルスパナで締めつけていけばペダル軸のぐらつきはなくなります。
そして、もう一工夫することもおすすめです。
ペダルを一度外してしまって、ネジの汚れを拭き取るのです。
汚れを落としたら、ネジに薄くグリスアップして、取り付けていきましょう。
そのように掃除とグリスアップをすることで将来的な固着を防ぐことができます。
自転車クランクの緩む場合に怖いのはBB周り
クランクが緩む際に、原因がペダル軸だった場合は、改善は簡単でした。
ペダルスパナで締めつけるだけで直ってしまうからです。
しかし、原因がペダル以外、BB周りが原因だった場合は専用工具が必要になってしまいます。
まずはチェックしてみましょう。
自転車フレームをしっかりと持って、クランクを掴んでください。
そして、クランクを上下左右に動かしてみてください。
もしくは、左右のクランクアームを押したり上げたりしてみてください。
正常な場合は、フレームに固定されていることもあって、力を加えてもクランクが変な方向に動くことはないのですが、問題がある場合はクランクが変な方向に動いてしまいます。
BB周りによるクランクのぐらつきの原因としては2つ考えられます。
クランクとBBが緩んでいる場合、フレームとBBが緩んでいる場合です。
いずれにしても改めて締めつけていくことになります。
BB周りが緩んでいるなら専用工具で締めつけよう
クランクが緩む原因がBB周りだった場合は、締めつけることで修理できます。
BBとクランクが緩んでいる場合は、アーレンキーとクランク抜き工具(コッタレス抜き工具)とモンキーレンチを使用します。
クランクの付け根にはボルトが用意されている場合は、アーレンキーの出番です。
ボルトをアーレンキーで締めつけてみてください。
緩みがあった場合はスルスルと回せるとはずです。
そして、ボルトは左右に用意されていると思います。
その場合は、1ヶ所を締めつけてから反対側を締めつけるのではなくて、左右交互に締めつけて、均等に力が入るようにしてください。
それからクランク抜き工具を使います。
クランク抜き工具をクランクの軸に挿して、モンキーレンチで締めていきましょう。
ただし、クランクにも左右があるので回転方向に注意してください。
フレームとBBが緩んでいる場合は、フックレンチを使いましょう。
やはり回転方向が左右で違うので要注意です。
右は正ネジ、左が逆ネジです。
それは自転車に使われるネジの基本と言えます。
そして、緩みが取れたか再チェックしてみましょう。
クランクを揺らしてみて、クランクがぐらつくことはないでしょうか。
クランクがぐらつかなくなるまでしっかりと締めていきましょう。
締めつけたのにクランクが緩む場合はクランクが破損しているかも
しっかりと締めつけたはずなのに少し走っただけでクランクが緩む場合は、パーツが破損している可能性があります。
クランクやBB周辺をよく見てください。
クラック(ヒビ)が入っていないでしょうか。
クラックによってパーツがゆがみ、それが原因でぐらついている場合があるのです。
クラックが入ってしまったのは長期に渡って無理な力が加わったからです。
たとえばクランクやペダル軸が緩んだまま使用していると、ぐらつきによって力が偏って加わってしまいます。
そして、緩みを改善せずに走行し続けてしまうとパーツが偏った力が加わり続けて、最終的には耐えられなくなって破損やクラックが生じて、直らないクランクの緩みになってしまうのです。
その場合は、クラックが入っているパーツを交換するしかありません。
クラックは直るものではないですし、強く締めつけたところでカバーできるものでもありません。
また、クラックが入ってぐらついたまま走行していると、他のパーツを痛めたり変形させたりして、最終的にはフレームがダメになってしまいます。
また、自転車のフレームが走行中に破損してしまうと大事故に繋がりますので、クラックの入ったパーツは早期に交換するようにしてください。
クランク緩みの修理は自転車屋さんに頼むのもよし!
クランクが緩むとしても自分で解決できるものも多いです。
しかし、クラックが入ってしまった場合や、自分では難しそうと思った場合は自転車屋さんに頼むのもおすすめです。
自転車屋さんはプロですし、普段から作業しているので慣れていて作業も早いです。
それに自分で工具を持っていない場合は出費が大して変わらないことがあります。
それというのもBB周りやクランクに使う工具は特殊なものが多く、普通の人は持っていなことから、工具を買う資金が必要になるからです。
たいだいの工具は1つ1,000円前後で購入できるのですが、何個も買うとなると、それこそ自転車屋さんに頼むのと変わらないくらいの出費になります。
また、工具を持っていたとしても、市販されている携帯用の工具では長さが足りないことでトルクをかけることかできませんし、百円均一に売っているようなトルクをかけることができない工具だと工具の買い替えが必要になるので、自転車屋さんに頼んだほうが安上がりだったということも珍しくないのです。
また、女性で力に自身がないという場合でも自転車屋さんに頼むことをおすすめします。
しかし、もし将来的なことを考えると考え方は変わります。
自分で作業できるようになったほうが将来的には安上がりだと言えるからです。
しかし、自分で行うにしても一度はプロの技を見ておくという意味でも自転車屋さんに頼むことを考えてみてください。
クランクの緩みのチェックには日頃のメンテナンスが有効!
クランクの緩みは放っておいて良いことはありません。
乗り難くなるだけでなく走行性能が下がってしまうことがほとんどですし、放っておくと状況は悪化してしまってパーツや自転車をダメしてしまいます。
そのため早期の解決が重要であり、日頃から定期的なメンテナンスをしておくことをおすすめします。
また、オーバーホールを行うことができるなら、1年1回は行うことでクランクの緩みによってパーツをダメにしてしまうなんことがなくなるでしょう。