自転車のボルトなどのパーツがサビてしまったら?対処法は?

自転車は主に金属でできています。

自転車のパーツでも、むき出しのチェーンやボルトのサビは、外に放置している自転車によく見られますね。

自転車がサビてしまうと、どういった不具合が起きるのでしょうか?

ボルトなどのサビ取り方法や、サビ防止策についてご紹介していきます。

自転車のボルトなどがサビてしまう理由

皆さんの中に自転車に乗ったことがないという人は、ほとんどいらっしゃらないかと思います。
自転車は低価格で購入できることから、昔から日々の生活において身近な存在となっています。

しかし、この自転車に関する一番の難点と言えば、サビが発生してしまうことではないでしょうか。

鉄にサビが発生するというのは、水分と酸素がかかわっており、鉄に水分が付着すると反応が起きて鉄イオンが生まれます。
鉄イオンが生まれている状態の鉄が酸素と接触すると反応が起きて、酸化鉄へと変化してしまい、サビの発生へとつながるというわけです。

普段から屋外に放置している自転車ですと空気や雨水に触れることとなりますので、サビが発生し続けてしまうと言えます。

また、サビは初めのうちは狭い範囲にしか発生していなかったものでも、時間の経過とともに広範囲に発生してしまうものでもあるのです。

ボルトやチェーンにサビが発生してしまうと、速度の低下や故障の発生にもつながってしまいます。
そのため、自転車を少しでも長持ちさせるという意味でも、サビの発生に気付いたら早期のうちに除去することが大切と言えます。

自転車のボルトはサビやすい!サビを防止する方法

自転車でサビが発生しやすいのは、ボルトをはじめ、チェーンやスポーク、インナーワイヤー、ハンドルのような塗装が行われていない部分、そしてカゴ足の部分でしょう。

材質が鉄であるのにもかかわらず、塗装が行われていない部分にサビが発生しやすいと認識しておくとよいでしょう。
ここでサビの発生頻度が高いボルトをサビにくくする方法についてお話ししたいと思います。

一番簡単な方法は、ボルトに油を塗ることです。

ボルトをサビさせないためには、まず表面を保護することが必要になってきます。

この時使用する油に関しては、自転車のチェーンの部分に差すスプレータイプの油が最も手軽に使えます。
ボルトにそのまま使用して、拭き取れば完了です。
しかし、効果としてはあまり長くは続きません。

また、よりサビにくくしたい人は、固形タイプのグリスを使用することで、少なくとも2ヶ月は維持することが可能となっています。

その他、これまでとは違った材質のボルトを使用するというのも一つの手です。
鉄製のボルトは、サビには強くありません。
それをステンレス製やアルミ製のボルトと交換するだけでサビの発生を抑えることが可能です。

ただ、アルミはそれほど頑丈ではないため、特にこだわりがなければステンレス製のボルトを選択した方がよいでしょう。

また、ボルトに雨水が溜まってしまった場合はそれを拭いてあげるだけでもサビの発生予防へとつながります。

自転車のボルトなど、サビを予防するには、保管場所も重要

自転車に乗っている最中に雨が降ってくると、サビの予防はできません。
しかし、事前に雨が降っているとき場合、保管状況によってはボルトなどのサビの予防ができます。

そのため、サビの予防としては、保管をする場所が非常に重要になってくるということです。

自転車を保管する上で大切なのは雨や風に当てないことですので、一番いいのは家の中であり、二番目にいいのは屋根付きの屋外、そして一番やってはいけないのは屋根の付いてない屋外に放置することです。

このように室内、もしくは屋根付きの駐輪所に止めることでサビを防ぐことができるのです。
しかし、どうしても屋根付きではない屋外に保管するしかないという人もいらっしゃるかと思います。

この場合は、サイクルショップやホームセンターに行けば、雨水から守ってくれるカバーが手に入りますので、それを使用するとよいでしょう。

また、細かいことを言えば、塩分もサビと関係しているため、側に海がある人の場合は家の中に置いておくことをおすすめします。

サビというのは水分を取り除くことで防ぐことが可能ですので、雨水が付着した時は拭き取るようにすることが大切です。

自転車のサビ取りをしよう!必要な物と手順

ここでご紹介するお手入れは、100円ショップやホームセンターで購入できる商品を使用する方法です。

準備するのは、スプレータイプの油、スチール製のブラシ、不要な布を縦横20cmにカットしたもの、軍手、研磨剤が入っているサビを除去するためのクリームです。

ちなみに、スプレータイプの油を用意できない時は灯油、サビを除去するためのクリームを用意できない場合は目の細かい紙製のヤスリでも構いません。

また、スチール製のブラシに関しては材質がステンレスのものがおすすめです。

以上のものを準備し、軍手を装着したら、作業を開始してください。

まず、自転車のメッキが施された部分をスチール製のブラシを使用して、汚れを落としていきます。

つづいて、サビを除去するためのクリームを用いて、ボルトなどのサビを取り除きます。

このサビに関してはクリーム以外にもサビを除去するための消しゴムや、クリーナーを使用することでも容易に落とせますが、アルミ製の場合、かえって汚れが目立ってしまうため、あまりおすすめできません。

メッキ層からさらに深いところまでサビが発生していると、自転車の専門家でも取り除けません。
このようなケースで取り除くとなった場合は、メッキの専門家に頼んで取り除いてもらうことになります。

スポーツ自転車は要注意!サビの影響が大きい、チェーンやスプロケット

普通の自転車とは異なり、スポーツ自転車などでは、その多くがフレームの部分がアルミ製やカーボン製となっています。
また、チェーン、ギアの周辺、スプロケットなどのパーツに関しては、鉄製ですので雨水によってサビます。

普通の自転車の場合、前後にギアが備わっているということはまずありませんが、スポーツ自転車などの場合はギアが前後に付いていて、専門用語で言えば『多段変速』となっています。

ちなみに、普通の自転車に備わっている3段階の変速のことは『内装変速』と言うわけですが、多段変速が備わっているスポーツ自転車などの場合は、勾配のきつい坂道でも楽に走行できるといった非常に大きな利点があるのです。

しかし、多段変速の場合は、水を嫌うといった性質があります。
さらにスポーツ自転車は、チェーンカバーがありませんので、チェーンが剥き出しの状態です。

そのため、雨の日でも会社や学校へ行くなどで使用する場合、使用した後にボルト部分などの雨水を拭き取らなかったり、油を差さなかったりするとチェーンやスプロケットは非常にサビやすいです。

特にチェーンにサビが発生すると、チェーンのジョイントの部分が新品のチェーンと比較して摩擦力が増し、回転しづらくなることから、変速が上手く働かなくなるので、要注意と言えます。

チェーンにサビが発生する原因の多くはチェーンに塗った油がすっかり乾燥してしまっていることにあり、チェーンがギアと接触する度にお互いが傷つくことで、部品の劣化速度が非常に速くなってしまうのです。

サビがひどくなる前に、メンテナンスを行おう

自転車のチェーンの油が乾き切ってしまうと、ギアやスチールの箇所にサビが発生してしまいます。
そのため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。

多少のサビであるならお手入れによってそれなりの状態には回復します。
しかし、表面が見えないぐらいサビが発生した場合、回復させることは不可能と言えるでしょう。

サビが金属の奥まで進むと、金属の表面のツルツル感がなくなり、回復するためにパーツを変える必要性が出てきてしまうのです。

また、ワイヤーに関しても、スチール製のワイヤーを用いているタイプが多く、雨に触れることでサビが発生することがあります。

特にシフトワイヤーにサビが発生すると、抵抗が大きくなることが原因で変速機能にも影響を及ぼしますし、ブレーキワイヤーに関しても、レバーの操作性や機能に問題が起きてきます。

以上の通り、サビが発生することでいろいろと問題が起きてくるわけですが、最も恐ろしいのはワイヤーが切れることであり、それによって命を落とすような事故を引き起こす可能性があることを覚えておきましょう。

部品によってはサビがひどくなりすぎることで元に戻せないものも存在しますが、早期にそれを見つけることで、いい状態まで回復させて使用することが可能となるのです。

ですから、ボルトやチェーンなど、サビを発見した際にはすぐさま対応することをおすすめします。

自転車のサビは放置しないこと

自転車のパーツは、金属でできているため、どうしても雨などの影響でサビてしまうことがあります。

早期のサビなら、取り除くこともできますが、進行してしまったサビは取り除くことが難しく、最悪パーツ交換になってしまうこともあります。

そのため、自転車パーツなどのサビを見つけたら、早期に対処することが大切です。