自転車に乗っていると、ブレーキがキーキー鳴ることがありますよね。
ブレーキの異音は前輪、後輪でも原因が変わります。
そして、異音が鳴ってしまうのは必ず原因があります。
なぜ、ブレーキから音が鳴ってしまうのか、原因と対処方についてご紹介しましょう。
自転車のブレーキがキーキーうるさい原因とは?
自転車のブレーキからキーキーという音が鳴ったときの原因は、ブレーキシューの減り具合や、ゴミや汚れなどがこびり付いていることが原因のことがあります。
そのため、音が鳴る時は点検をして下さい。
ホイールにも異常がないかを確認して、特に異音の原因となりそうなものが見当たらなかった時は、ひとまずブレーキシューを洗浄しましょう。
異物の発見に関しては、ブレーキシューの表面を指でなぞってやれば分かります。
小石や砂粒などが溝に入り込んでいたら、ピンセットなど先端が尖っているものを使って取り除いて下さい。
リムの掃除は、汚れが酷くなければ洗剤やパーツクリーナーを使い、新品の雑巾などで拭き上げれば良いでしょう。
ただし、パーツクリーナーはゴムを溶かしてしまう可能性があります。
いらない布などに染み込ませてから使うことをおすすめします。
それでも落ちない汚れには、ゴムヤスリや砂消しなどを使用します。
ブレーキシューにヤスリを挟んでリムを擦るという方法もありますが、これはリムそのものも削ってしまうため、最終手段として取っておきましょう。
ブレーキのキーキー音が気になる!トーインを付けてみよう
ブレーキから聞こえるキーキーという音が鳴り止まない時の対処法に「トーイン」があります。
トーインとは「つま先」の「トー」と、「中に入る・入れる」の「イン」をくっつけた言葉で、本来は真っ直ぐ取り付けられているブレーキシューの角度を変えることです。
ブレーキシューの前側が内向きになるように角度を変更します。
トーインを試してキーキー音が鳴り止まなければ、「トーアウト」や「逆トーイン」と呼ばれている方法を試しましょう。
自転車のブレーキは、摩擦を発生させることで動かすためのエネルギーを削り取る仕組みになっているので、例え新品でも多少の音は鳴ってしまいます。
湿度や気温なども大きく関わっており、音を最小限に抑えることは出来ても、完全になくすことはほぼ不可能であると言えるでしょう。
そこでトーインの出番となるのです。
しかし、トーインを行ったとしても、ブレーキシューが擦り切れていて、使い物にならなくなっているのならほとんど効果はないので、その場合はブレーキシューを新しいものと取り替えて下さい。
ブレーキシュー交換時期の目安は?
自転車からキーキーときしむような音が聞こえてきたら、ブレーキシューを取り替えるタイミングであると見て良いでしょう。
この他にも一目見ただけではっきりと分かるほど磨り減っていたり、削れたリムの残りカスである銀色の粉が付いていた場合は早めに交換して下さい。
放置しておくとブレーキの反応が鈍くなり、コントロールが効かなくなります。
また、異音を発する原因でもあります。
さらにゴムが完全に擦り切れてしまうと、金属の部分がリムとぶつかり、リムの劣化も引き起こします。
特に水で濡れると劣化するペースが早まるため、日常生活で自転車を頻繁に使っている人は、雨の日に乗った後は水気を取り除くのを忘れないようにして下さい。
リムの素材と頑丈さによってはブレーキシューも長持ちしますし、スポーツサイクルではないママチャリなどの自転車は、リムがステンレス製ならブレーキシューが擦り切れることも少なく、リムに付着する濃いグレーの汚れも見なくなることでしょう。
後輪ブレーキの種類は3種類!
自転車に乗っていると前輪からキーキーという音が聞こえることがありますが、この音は後輪からも聞こえる場合があります。
対処法を学ぶ前に、まずはブレーキの種類を知るところから始めましょう。
後輪のブレーキはいくつかあり、スポーツサイクルとシティサイクルではそれぞれ別のブレーキが使われています。
スポーツサイクルは、タイヤの交換やメンテナンスがしやすい「リムブレーキ」か「ディスクブレーキ」のどちらかになります。
どちらもブレーキワイヤーはフレームの方にしか付いていないため、車輪だけを取り外しやすい造りになっています。
一方、シティサイクルはどれもブレーキそのものがハブに取り付けられており、ワイヤーもフレームからブレーキまで繋がっているため、遠出をした際はその場でタイヤやチューブを取り替えることが難しいと言えるでしょう。
ブレーキは車輪と一緒に回転するドラムに対して、紐のような形のシューで内側へと締める「バンドブレーキ」、半円型のシューを2つほど外側に向かって押し付ける「サーボブレーキ」、弓のような形のシューを3つほどローラーでくっつける「ローラーブレーキ」の3種類があります。
この中でバンドブレーキだけが、異音をあまり防げないと言われています。
ママチャリのバンドブレーキの対策法はない!?
ママチャリの後輪にはバンドブレーキが多く使われていますが、このタイプはキーキーというきしむような音が聞こえても、それを完全に止めることは出来ません。
ロードバイクなどは前輪と同じくリムを挟むタイプがメインとされているので、対策も前輪に行ったことと同じことをすれば鳴り止みます。
これは決して故障ではなく、最初から音が鳴り響く造りになっているのです。
また、バンドブレーキを確認してみて、もしもブレーキを締め付けているバンドが小刻みに震えていたら、新しいものと交換する必要があります。
この場合はドラムもまとめて取り替えることになります。
費用は2,000~3,000円ほど掛かります。
取り替えなくても、一時的になら音を止めておくことは出来ます。
それはドラムの表面を削り取ることです。
バンドブレーキが鳴り響くのは金属の部分が他のパーツに当たり、擦れることで発生するため、摩擦する部分を磨き上げてやれば聞こえなくなります。
しかし、しばらくすると再び音が聞こえてくるので、早めに交換するようにしましょう。
バンドブレーキのキーキー音を一時的に止める方法!
バンドブレーキから発せられるキーキーという耳障りな音は、ゼロにすることは出来ませんが、一時的に収めることは可能です。
方法としては「研磨材を使う」か「やすりで削る」かのどちらかになります。
研磨剤を使用する場合はドラムの表面に、針金や竹串の先端に付着する程度の研磨剤を塗り、軽くブレーキを掛けながらペダルを回します。
すると、摩擦する部分が削られます。
作業後はブレーキの反応がやや鈍くなるものの、しばらく走っていれば元に戻るので安心して下さい。
研磨材は少しずつ付けていき、削る時も一気にではなく、様子を見ながら徐々に削って下さい。
そして、もし研磨剤がなければ、錆落としやクレンザー、ピカール、練り歯磨きなどを使いましょう。
これでも音が鳴り止まなければ、後輪を取り外してバンドとドラムの表面を、400番のやすりで磨き上げます。
やすりでも効果が見られなければ、ブレーキそのものを交換して下さい。
バンドブレーキは専門店なら1,000円前後、ネット通販を利用するとそれ以下で購入することが出来ます。
しかし、ネット通販は送料も掛かるので、専門店の方が結果的に安く済むこともあるでしょう。
ブレーキの異音は様々な原因がある!
ブレーキがキーキー鳴ってしまうのは、様々な原因が考えられます。
多くは、リムとシューが削れてしまうことによる、音鳴りです。
また、ブレーキ周りが汚れている場合でもキーキー音が鳴ってしまうのです。
そういった異音を防ぐためにも、自転車はメンテナンスをしてあげることが大切です。