自転車を乗っている皆さん。きちんと自転車の仕組みを知っていますか?
自転車の空気が入らない理由は、パンクだけではありません。
まずは、トラブルの原因と発生の仕組みを知っておくということが最重要になります。
今回は、自転車の空気が抜けてしまう原因と対策をご紹介していきます。
自転車の空気が入らない原因はバルブかも!?バルブの種類①
バルブの種類は3種類あり、その中の一つに英式バルブがあります。
軽快車によく使われるタイプで、ママチャリに使われているタイプなので日本人には一般的なタイプだと言えます。
そのため、多くの空気入れは英式バルブにあわせた形になっています。
特徴としては、高い気圧を入れることができません。
それは、高速で走ることを目的としたロードバイクなどではデメリットになりますが、空気圧があまり高くないことはタイヤにクッション性を持たせることになるので日常に使う自転車に向いています。
構造的には、バルブの中にバルブコアというゴムが入っています。
それは虫ゴムと呼ばれているものです。
1年程度で虫ゴムは劣化して破れてくるので、空気が漏れやすくなります。
そのため、虫ゴムは定期的に交換するのが良いでしょう。
注意点としては、空気を入れるのに虫ゴムの圧力を超えないとタイヤに空気が入らないことです。
虫ゴムの圧力は1気圧から1.5気圧なので、それ以上の圧力を加えないとタイヤに空気が入りません。
それからキャップは必ずつけてください。
キャップがないと虫ゴムが空気に触れるので劣化を早めてしまいます。
自転車の空気が入らない原因はバルブかも!?バルブの種類②
自転車のタイヤのバルブには3種類が出回っています。
中でも仏式バルブはスポーツ車に使われています。
ママチャリで使われている英式バルブとは異なる形のバルブで、ロードバイクによく使われています。
特徴は、高い空気圧に耐えられること。
それから空気圧の微調整も可能です。
タイヤの形状がママチャリのものとは異なるチューブラータイヤやチューブレスタイヤだったとしても仏式バルブです。
バルブの筒の部分にはネジが付いているタイプと付いてないタイプがあります。
それら両方とも仏式バルブなのですが、ネジが付いていないタイプは空気入れのパッキンとの摩擦が少なくなるため、空気が入らないことがあります。
それでも相性が悪かったという程度の話で、指でつまむことで空気が入るようになります。
また、ヒラメのポンプヘッドであれば精度が高いため、上手くバルブにはまって空気が入るようになります。
他のバルブとしては米式バルブがあります。
マウンテンバイクや一部のBMXに採用されているバルブで、バイク(自動二輪)や車で使われているバルブでもあります。
そのため、ガソリンスタンドに設置されている空気入れで、どこでも空気を入れることができます。
特徴は構造が簡単で、空気漏れが少ないことです。
それからバルブの直径ですが、バルブの太さは英式バルブと同じなので、同じリムを流用することができます。
仏式だけは一回り小さいためリムの互換性がありません。
自転車の空気が入らない原因は虫ゴムかも?
自転車タイヤの空気圧は自然に減っていってしまいます。
密閉されているものの完全に空気を押さえ込んでおくことができず、自然に空気が抜けてしまうからです。
それは、風船が少しずつ小さくなってしまうのと同じです。
抜けてしまう理由としては、空気の分子がチューブ素材のゴムの分子より小さいためなので、どうしても空気が抜けることを防ぐことができません。
そのため、空気は抜けてしまうということを頭に入れておいたほうが良いでしょう。
定期的なメンテナンスでは、空気入れを怠らずタイヤを良い状態で使う意識を持ちましょう。
指で押すとグイグイと沈み込むのならば、空気が減ってきていると考えて良いでしょう。
減らしておくメリットは、普通はないので空気を入れるべきです。
タイヤは空気を入れることでカチカチになります。
空気が入らないということであれば、虫ゴムの劣化が考えられます。
虫ゴムというのはバルブの中に入っているゴムチューブのことで、空気が漏れるのを防ぐために入っています。
そんな虫ゴムが劣化してしまうと、虫ゴムに穴が開いてしまうので、そこから大量の空気が抜け出てしまうのです。
自転車の空気が入らないのはパンクが原因?
空気入れのポンプを頑張って動かしているのにシューシューと空気が抜ける音だけでタイヤに空気が入らないということがあります。
そういう場合は、大抵は空気入れとバルブが上手く装着されていないことが考えられます。
バルブに上手く装着されているか再度確認してみてください。
また、空気が入るものの、数時間でぺちゃんこになってしまうという場合は、パンクが考えられます。
自転車屋さんでパンク修理してもらうと良いでしょう。
もしかしたらタイヤのバルブの中に入っている虫ゴムが劣化しているだけかもしれず、虫ゴムの交換という簡単な作業をするだけで直ることもあります。
数時間ではなく、1日から数日くらいで空気が抜けてしまうという場合は、タイヤの中に入っているチューブに小さい穴が空いている可能性があります。
この状態はパンクですので、自転車屋さんでパンク修理してもらうと良いでしょう。
数日乗っていても特に変わった様子はないというのであればパンクはしていないでしょう。
他に困った点がないのであれば、そのまま乗り続けて大丈夫だと思います。
1週間くらいかけてじわりじわりと空気が抜けてしまう極めて小さい穴が空いていることもあるので、何か気になるようなことがあるなら自転車屋さんに相談すると良いでしょう。
自転車の空気漏れが起きる背景と感触
自転車のタイヤから空気が漏れてしまう環境条件というものがあります。
どういう状況かと言いますと、
・保管している場所によく日が当たっている
・保管している場所の寒暖差が大きい
という状態です。
その他に以下のような自転車の乗り方でもタイヤの空気漏れを起こしやすくなります。
・頻繁の自転車を使用している
・乗車時間や乗車距離が長い
・段差や砂利の多い道を走行している
・乗る人の体重が多い
・多く荷物を載せている
・日ごろから点検していない
上記に当てはまると思う方は、タイヤの空気圧を確認してみましょう。
また、点検や修理は問題が発生してから経験することが多いです。
空気漏れで言いますと、
・自転車のペダルが重くなる
・道の段差を超えるときにお尻への衝撃が今まで以上に強くなったと感覚がある
というような問題点です。
それら日常の走行感覚から問題を発見し、点検をするきっかけができます。
点検をして、空気を入れてもタイヤに空気が入らないのであれば自転車屋さんに修理を頼みましょう。
修理は、故障箇所を調べることから始まって、交換部品や修理部品を使うことになったなら部品代も支払うことになって、修理代は安くても1000円くらいになると思います。
そして、修理台数が多かったり自転車屋さんが忙しかったりすると1日から2日など数日自転車を預けることになることにも気をつけましょう。
自転車のパンクを防止する対策法
自転車のタイヤがパンクすると空気が入らないですし、走行にも支障がきたします。
そのため、パンクしないように対策をしておきましょう。
対策その1:タイヤシーラント(タイヤ密封剤)を使う
タイヤ内部に薄い膜を作って空気漏れ防止します。
対策その2:タイヤライナーを貼る
タイヤ内部のチューブ保護するための帯を貼ることで、チューブを針などから守ります。
対策その3:耐パンクタイヤを使う
針などでも貫通し難い工夫をしているタイヤや、トレッド素材・繊維層が多い・アラミド繊維を使っているタイヤ、耐パンクベルト(PRB)が使用されているタイヤなどのようなタイヤを選択して使いましょう。
対策その4:こまめに空気を入れること
ゴムチューブは完全に空気を閉じ込めておくことができず、空気は自然と抜けていってしまいます。
いつの間にかに空気が抜けているタイヤで走行していた、ということがないようにこまめに空気を入れましょう。
実は、空気圧の管理がパンク対策でもっとも重要なことでもあるので、最低でも週に一度は空気圧を確認すると良いと思います。
対策その5:走行中の段差に注意
段差を乗り越えるときにスピードを落とすようにしてゴツンと衝撃が加わらないようにします。
そうすることで、タイヤや自転車自体に優しく、乗り手の身体にも優しい走行になります。
自転車の空気が入らない原因
空気が抜けてしまう原因は必ずしもパンクとは言えません。
バルブの種類の違いや虫ゴムの劣化、チューブの破損からも空気が漏れてしまう原因になります。
自転車の空気は乗らずとも自然と少しずつ抜けています。
最低でも1週間に一度は空気を入れてあげると良いでしょう。