自転車に乗っていれば、不調や故障はつきものですよね。
それに対し、自分でできるメンテナンスもあれば、自転車屋さんに頼まないと難しい修理もあります。
そのため、簡単なお手入れに必要な工具はそろえておいた方が良いです。
今回は変速機の修理について、自分でできることと自転車屋さんに頼むべきことをどちらもご紹介します。
自転車の変速機のお手入れ
自転車を構成しているパーツは、基本的に消耗品だと思って下さい。
乗るたびに少しずつ、各部品の寿命は減っていきます。
メンテナンスや修理を行えば長持ちさせることは出来ますが、限界だと感じたらすぐに新しいものと取り替えましょう。
特にスポーツタイプのバイクは、ママチャリなどのシティサイクルよりも細かいパーツで組み上げられているので、手入れがとても重要になってきます。
パーツの中でもギア、つまり変速機はチェーンやディレイラーなどと同じく自転車を動かすメインとも言える部分です。
走るたびに切り替えるので、ひときわ消耗するところでもあります。
ゴミや汚れが付きやすいので、いつの間にかチェーンやギアの歯に傷が付いていることがあります。
普段からメンテナンスは怠らないようにしましょう。
手入れをする場合、わざわざ分解することはありません。
知識や技術もいらないので、誰でも行えます。
方法も簡単です。
パーツクリーナーで汚れを取り除いたら、ウェスなどいらない布で丁寧に拭いていくだけです。
10分ほどで済むので、手が空いた時などにやってみて下さい。
変速時に異変を感じたら修理へ
自転車の中でもロードバイクやクロスバイクなどのスポーツタイプのバイクは、速度の切り替えを頻繁に行います。
そのため、変速機に関するトラブルが起こりやすいという難点があり、そのたびに修理をしなければなりません。
一番多く見られるのは、ギアのコントロールが効かないか、何も操作していないのにいつの間にか速度が変わっているというトラブルです。
こうなってしまったら、シフトワイヤーを疑ってみましょう。
ディレイラーがシフトワイヤーを動かすことで、速度が変化します。
しかし、長い間乗り続けていると、緩みきったままで元に戻らなくなることがあるのです。
そこで何かおかしいと感じたら、シフトワイヤーを引っ張って下さい。
ただし、それも限界が来ます。
5,000kmほど走ったら取り替えるべきだと言われていますが、乗る頻度と使い方次第では寿命が早く来ることもあります。
なるべくトラブルが発生する前に、メンテナンスや交換を行いましょう。
自転車専門店に行くべき修理
自転車の変速機を修理するために専門店へ行く場合、その理由の多くはディレイラーの調子が悪くなっている時です。
ディレイラーにはフロントとリアの2種類があり、どちらも速度を変える際にはチェーンをギアへと移動させる必要があります。
ディレイラーの調整にはある程度の知識と技術がなければ難しく、無理に手を出すと変速そのものが行えなくなるので、プロに頼んだ方が確実です。
ついでにリアディレイラーとフレームを繋ぐディレイラーハンガーの修理もお願いしましょう。
ディレイラーハンガーは、ディレイラーに圧力が掛かった時、その衝撃がフレームに極力伝わらないように抑え込むためのものです。
もし、破損すると、ディレイラーがフレームから外れてスポークに引っ掛かってしまい、ホイールが動かなくなってしまうこともあるのです。
すると、走っている最中に、バランスを崩して転ぶ確率が上がります。
とても危ないので、そのまま使い続けるのはやめておきましょう。
そして、すぐに修理に出して下さい。
自分でできる変速機の修理
自転車の修理や細かい部分の調整には知識と技術が必要になります。
特にギアを始めとする変速機はあらゆるパーツの中でも重要なところなので、もし何かミスがあると自転車が上手く動かなくなることもあります。
そうなると事故を起こす確率が高くなります。
自分だけなら自業自得かもしれませんが、事故は他者を巻き込むことが多いので、出来るだけ避けたいものですよね。
やりすぎると手遅れになってしまい、自転車ごと買い直す羽目になるかもしれません。
ですから、自信がない場合は専門店に持って行くか、自転車修理に詳しい人にお願いしましょう。
しかし、専門的なことがいらない部分も存在します。
リアディレイラーのワイヤーがそのひとつです。
伸びきってしまったワイヤーの根元をつまみ、回してあげればオーケーです。
また、チューブの取り替えもゆっくりと丁寧にやれば自分で出来るでしょう。
車輪のナットを外す時、泥除けやキャリアなど各種ステーの組み方をメモしておくことがコツです。
変速機の修理代はどのくらい?
自転車の変速機を修理に出すなら、費用は店にもよりますが、大体1,000~3,000円ほど掛ります。
また、店舗によっては何かしらの特典が付いたり、サービスを受けられたりします。
例えば修理を頼んだ店舗がその自転車を購入した店だった場合、メンテナンスや点検、サドルやペダルの調整などは無料で行ってくれたりすることがあります。
パーツだけを買っていたなら交換する際の支払いは無しで良いとされたり、会員になると割り引いてくれるなど、受けられる恩恵は様々なので、確実にこれだけの費用が掛かるとは言い切れません。
自分の店で買ってくれた人にはサービスをして、違うところで買っていた場合は割高になったり、そもそも修理を受け付けないことも多いです。
一見さんは、なかなか利用出来ませんが、自分の店舗の利用者は最後まで面倒を見るとも言い替えられます。
ネットショップやホームセンターで買うのではなく、専門的な店を利用した方がずっとお得になるということですね。
日々の自転車メンテナンスで修理費いらず
自転車は修理に出さなくても、メンテナンスをこまめに行えば長持ちします。
例えば、チェーンを取り替えれば、チェーンリングとスプロケットなどの変速機に関するパーツの寿命も延びるのです。
チェーンが伸びたまま放置しておくと、チェーンリングとスプロケットを少しずつ削ってしまうので、早めに取り替えなければ全部のパーツが使い物にならなくなってしまうこともあります。
交換するタイミングは、チェーンを新しいものにした時に分かります。
チェーンが浮いていて、速度の切り替えが上手くいかなかったらスプロケットの歯がすり切れているという証拠です。
チェーンリングも同様です。
これらのことから、レースなどの大きなイベントの直前には、チェーンを取り替えない方が良いこともあります。
走っている最中にチェーンの揺れる音が響いたり、変速のコントロールが効かなくては困りものですからね。
スプロケットの中にはいつ取り替えるべきか、目安となる日付を刻印してあるタイプも存在しますが、過信しすぎない方が良いです。
全ての会社が交換を請け負ってくれるものではありません。
頻繁に行わなくても良いので、たまには専門店で点検してもらいましょう。
なお、使わないスプロケットは結束バンドでまとめると、なくさずに済みますよ。
変速機のメンテナンスは簡単そうで難しい
自転車及びロードバイクの変速機は繊細で精密な箇所です。
そんな箇所を、知識が不十分だったり、専門技術がなかったりする方が全て修理するのは無謀です。
下手に修理を行い失敗したら余計に悪くしてしまう可能性もある上、事故の原因にもなってしまいます。
修理に自信がない場合は、無理をせずに自転車屋さんに依頼することをオススメします