シマノのブレーキレバーの調整方法!交換のメリットって?

皆さんはブレーキレバーを交換したいと思ったことはありますか?

ブレーキレバーにも様々な種類があり、自転車のデザインに合わせようと思えば、たくさんの選択肢があります。

そのため、交換をしようと思う方は多いかもしれません。

そんな中で、今回はシマノ製のブレーキレバーのメリット、交換する際の注意点、さらにブレーキレバーの調整方法について、ご紹介します。

シマノのブレーキレバーのメリットと注意点!

シマノのブレーキレバーは、そのほとんどがmtb(マウンテンバイク)やロードバイクなどのスポーツタイプの自転車に使用するものです。

ですが、新しいスポーツタイプの自転車をご購入していただいた時点で、シマノ製のブレーキレバーに近いものは既についています。

そのため、あまり交換するメリットは感じられないかもしれません。

しかし、シマノ製のブレーキレバーにはメリットもあります。

まず、そのメリットから、ご説明します。

シマノ製のブレーキレバーは、ほとんどがアルミ製です。

ですので、錆びが出にくい、といった点が非常によいところです。

自転車を綺麗に保ちたいなら、シマノ製のブレーキレバーはかなり頑丈に作られているので、非常に優れています。

そもそも、スポーツタイプの自転車のブレーキレバーで最も壊れやすいのは、ブレーキレバー調整ボルト(アジャストボルト)の部分です。

ここで、ブレーキワイヤーの調整を行えるのですが、シマノ製はここが非常に頑丈です。

他社のものが悪い訳ではもちろんないですが、シマノ製はここが割れにくく、折れたりもしにくくなっています。

また、シマノ製のブレーキレバーは、2フィンガー、3フィンガー、4フィンガーとブレーキレバーの選択肢もありますので、選べる幅がかなりあります。

ですので、シマノ製の中から色々なブレーキレバーを選ぶのだけでも楽しかったりします。

ただ、一つだけ注意点があります。

これは、どんなブレーキレバーでも当てはまるのですが、お子さんには適切なサイズを選びましょう。

基本的に、グリップとブレーキレバーの間隔は大人用で40㎝、子供用で20㎝です。

お子さんといえども小学校高学年くらいになると、mtbやロードバイクを欲しがることもあるかと思います。

その際、大人用が適しているのか、子供用のほうが適しているのか、その判断が難しくなります。

手が小さいと、ブレーキレバーが引けないという可能性がありますので、そこだけはご注意ください。

大人が乗る場合なら、注意点は、レバーの向きくらいですね。

そこも含めて、次はブレーキレバーの交換について詳しくご説明します。

シマノ製のブレーキレバーの交換方法!①

シマノ製のブレーキレバーをご購入して、その交換方法が分からない、という方に対してのご説明です。

(シマノ製のブレーキレバーの調整方法は次の見出しでご説明します。)

シマノ製のブレーキレバーは交換する際に、ハンドルについてる変速機やグリップを全て抜く必要があります。

何故なら、シマノ製のブレーキは緩めることはできますが、完全には開かないからです。

したがって、まずはハンドルについているものを全て抜く必要があるのです。

これは、簡単に思われるかもしれませんが、意外とグリップが曲者です。

グリップは、なかなか取れないようになっているのです。

グリップの着脱方式は二つあります。

一つは、ナットで止まっている場合です。

もう一つは、グリップが差し込み式の場合です。

問題なのは、差し込み式のほうです。

この場合のグリップは、非常に強固に差し込まれています。

ですので、グリップの抜き方は少し強引になります。

まず、速乾性のパーツクリーナーを使用する必要があります。

ノズルのついたタイプが最も使いやすいため、ノズルつきの速乾性パーツクリーナーをご購入ください。

このとき、速乾性パーツクリーナーをグリップの中に入れていくのですが、これはグリップとハンドル部分がピッタリとくっついているため、容易ではありません。

ここで、マイナスドライバーを使用してください。

マイナスドライバーの刃先を、車体を傷つけないように、ゆっくりとグリップとハンドルの間に押し込んでいきます。

このとき、グリップが伸びてしまうのですが、基本的にグリップは伸縮性を持っているため、少しの伸びは気にしないでください。

少し歪んでも元の形に戻ります。

そして、マイナスドライバーをゆっくりと入れると、グリップとハンドルの間に僅かな隙間ができます。

そこに、速乾性のパーツクリーナーを吹き込んでいきます。

ある程度拭き込むとグリップが抜けやすくなりますので、マイナスドライバーを抜いて、グリップをハンドルから抜いてください。

その後、変速機があれば変速機のナットを裏側から緩めて取ります。

また、ブレーキレバーも同じように裏側のナットを緩めて取ってください。

これで完全に、抜くことができました。

右も左も同じように全て抜く必要がありますので、どちらも同じ手順で抜いてください。

また、グリップもついでに交換しよう、という方は、グリップの中に速乾性のパーツクリーナーを吹き込む必要はありません。

自転車を上から見て、グリップの上側の部分に縦にカッターナイフで切れ目を入れれば、それでグリップが簡単にとれます。

ただ、ここも同様に、車体に傷がつく可能性のある部分です。

あまり深くカッターナイフを入れようとはしないでも大丈夫です。

それから、変速機のあるグリップを交換する場合、グリップが少し短い必要があります。

そのため、交換前のグリップを、変速機側についていたグリップと同じ長さにしなければなりません。

その場合は、カッターナイフで切ったグリップと同じ長さに、新しいグリップを切ってください。

こちらもカッターナイフで切れますので、こちらは特に問題なく同じ長さにしてもらって大丈夫です。

シマノ製のブレーキレバーの交換方法!②

では、ここからは新しいブレーキレバーを入れていきます。

まず、新しいブレーキレバーの裏側についているナットを緩めて、ハンドルに入れていきます。

ここではまだ、ブレーキレバーの裏側のナットを締めないでください。

次に、変速機を入れます。

この変速機もまた裏側のナットを締めないでください。

そして最後に、グリップを入れます。

ただ、グリップは基本的に、ハンドルより小さくできています。

そのため、なかなかグリップがハンドルに入っていきません。

新しいものなら、なおさらです。

ですので、グリップの内側に速乾性のパーツクリーナーを吹き込んで、ハンドルにはめ込んでいってください。
ねじ曲げながら入れていけば、入りやすいです。

しかし、パーツクリーナーが速乾性のため、時間をかけているハンドルの奥までグリップが入らないことがあります。

この場合は、一度グリップを抜き、もう一度速乾性のパーツクリーナーをグリップの中に吹き込んで、ハンドルに入れていきます。

奥までグリップを入れると、ようやくそこで変速機とブレーキレバーの位置を決めることができます。

グリップに添うように、まず変速機のナットを締めてください。

変速機がなければ、ブレーキレバーをグリップに沿わせます。

また、変速機がある場合には、ブレーキレバーは変速機に沿わせてください。

ここまでいくと、かなり以前のハンドルに近づいた状態になります。

ただ、ここから、注意して欲しい点が2点あります。

それは、ブレーキレバーの傾斜の向きです。

ブレーキレバーの傾斜の向きは、基本的に前と同じような傾斜にしなければなりません。

何故なら、角度をずらすと使いにくいからです。

また、以前のブレーキレバーの傾斜角度が使用しにくかった場合は、新しく角度を決めていかなければなりません。

この辺りは個人差がありますので、ご自分で調整されるといいでしょう。

また、ブレーキレバーの傾斜が決まったら、必ず変速機もそのブレーキレバーを詰めてください。

特に、角度がかなり異なってしまった場合、変速機もそのブレーキレバーと同じ角度にしないと、かなり使いにくくなってしまいます。

しっかりと傾斜角度を確認しながら、ブレーキレバーと変速機の角度を決めていってください。

そうすると、ブレーキレバーの交換は完了になります。

また、ブレーキワイヤーですが、以前のものをご使用しても大丈夫です。

ただ、できれば変えたほうがいいです。

スチール製のブレーキワイヤーは、インナーケーブルが錆びている場合もございます。

一度、ワイヤーの中をご確認ください。

また、ステンレスのブレーキワイヤーは錆びに強いのですが、ほつれやすいという特徴を持っています。

劣化していくと、ほつれがひどくなってきますので、交換したほうが無難です。

また、これはスチール製でもステンレスでも起こりやすい現象なのですが、ワイヤーは止めている部分をネジで挟み込んでいるので、ワイヤーの挟み込んでいる部分が弱って切れてしまう場合があります。

これも、劣化が一番の原因なので、もしワイヤーに少し不安を感じられるようなら、交換してください。

また、新しいワイヤーをご使用する場合は、以前のワイヤーと同じ長さに切る必要があります。

アウターケーブル、インナーケーブルともども、以前のものと比べて、長さを測ってみましょう。

そして、次はブレーキレバーの調整になります。

シマノ製のブレーキレバーの調整方法!

シマノ製のブレーキレバーの交換を終えたら、次は調整をしなければなりません。

調整は、基本的には一般的な自転車と変わりません。

ブレーキワイヤーの調整を行いながら、ブレーキレバーを調整していきます。

そのため、まず前輪の部分のキャリパーブレーキの、ワイヤー調整をしなければなりません。

右側のワイヤーのインナーケーブルが、前輪ブレーキのワイヤーを止めるネジの穴に入っています。

そこを緩めて、ワイヤーを引っ張ることで、ブレーキ調整をします。

調整の目安としては、前輪のブレーキには、ブレーキシューがカギになります。

なるべく前輪のブレーキシューが車輪と1mm間隔になる程度に、ワイヤーを引っ張ってください。

そうすると、ブレーキレバーの引きしろが、適切になります。

そこを意識してご確認ください。

次は、後ろのブレーキレバーの調整になります。

後輪ブレーキは、左側のブレーキレバーから出ているワイヤーを調整します。

前輪と同じように、後輪もワイヤーを引っ張りながら、調整する必要があります。

このとき、後輪にVブレーキが使用されているケースがあります。

これは、前輪と同じですので、両方のブレーキシューが1mm間隔になるように調整してください。

また、バンドブレーキやドラムブレーキ、ローラーブレーキなど色々と種類がありますが、基本的にはワイヤーを止めているネジを利用して、ワイヤーを調整します。

ただ、この後輪のブレーキはブレーキシューのように、目星をつけられるものがありません。

ですので、ブレーキレバーを何度も引く必要があります。

ブレーキレバーを何度か引きながら、レバーの引きしろが約1㎝くらいになれば、それが最適になります。

また、バンドブレーキの場合は、ブレーキワイヤーを引っ張りすぎると、車輪が動かなくなるケースがあります。

ワイヤーを引っ張りすぎないためにも、ブレーキレバーは何度も引いて、調整を行ってください。

両方のブレーキレバーの調整すると、次は、シマノ製のブレーキレバーでブレーキワイヤーの微調整を行います。

ですので、次は微調整についてご説明します。

シマノ製のブレーキレバーの微調整方法!

シマノ製のブレーキレバーには、微調整をする方法があります。

これが必要な理由は、スポーツタイプの自転車は1mmの違いが大きな差異になる可能性があるからです。

特に、ブレーキシューが徐々になくなってきている場合に、少ない引きしろでブレーキを止めるということが難しくなります。

この微調整は、もちろんブレーキワイヤーの部分でできないことはないのですが、あまりオススメはしません。

何故なら、ワイヤーを引っ張りながらの調整になるので、そこまで細かいことができないからです。

つまり、ほんの僅かな小数点以下のmm単位の調整には向いていないということです。

ですので、ブレーキレバーを調整していきます。

必要な部分はブレーキレバー調整ボルト(アジャストボルト)の部分です。

これは、ブレーキワイヤーと、ブレーキレバーが繋がっている部分にあります。

ブレーキワイヤーに覆いかぶさるようにボルトがありますので、ここを調整していかなければなりません。

このボルトは右に回せばワイヤーがたるみ、左に回せばワイヤーを引っ張れる仕組みになっています。

ですので、基本的には左に回すものだとご理解ください。

そのため、ブレーキワイヤーをつける前に右に回しきってボルトを押し込めていると、作業がやりやすくなります。

ただ、どちらにも回る余裕があるなら、それが一番いいです。

もしかしたら、たるんでいる可能性もありますので注意しましょう。

また、基本的にここは微調整だとお考えください。

ここをメインに、ワイヤー調整を行うのはやめてください。

ここをずっと触りながら微調整を行うと、回ししろがなくなります。

そうなると、いざというときに微調整が行えませんので、お気をつけください。

いざというときとは、外でツーリングをしていて工具をお持ちでないときなどが、一番イメージしやすいです。

また、このシマノ製のブレーキレバー調整ボルトは、非常に頑丈にできています。

ですが、過信はしないでください。

ブレーキレバー調整ボルトの裏側がひび割れるという、気がつかない内に起きている事態が稀にあります。

自転車に乗る前などに、チェックを怠らないでください。

握り幅アジャストボルトの調整

シマノ製のブレーキレバーの調整として、もう一つ、調整しなければならない部分があります。

それが握り幅アジャストボルトです。

ブレーキレバー調整ボルトのすぐ上側についているボルトで、握り幅を調整することが可能です。

つまり、グリップとレバーとの間隔をここで調整できるのです。

ここは個人差がありますので、適度な長さに調整してみてください。

・2フィンガーレバーなら、人差し指と中指がかかる程度です。

・3フィンガーレバーなら、人差し指と中指と薬指がかかる程度です。

・4フィンガーレバーなら、親指以外の全ての指がかかる程度です。

もちろん、2フィンガーで親指以外の全ての指がかかる程度の幅でも問題ありません。

ただ、逆はやめてください。

4フィンガーで、人差し指と中指しかかからない場合は、しっかりとブレーキを引くことができません。

かなり危険な状態になります。

それから、指の長さなどを鑑みる必要はありますが、そこまで大きく幅が変わるということはないです。

僅かな微調整ですので、ゆっくりと確実に行ってください。

それから先ほども記載しましたが、大人用を強引に子供用にするのは、絶対にやめてください。

握り幅アジャストボルトがあるからといっても、握り幅を調整できる量はそんなに大きくありません。

あくまでも微調整なのです。

本当に危ないので、やめてください。

シマノ製のブレーキレバーはとても使いやすい!

シマノ製のブレーキレバーは微調整することが多いレバーではあります。

ただ、それは個人個人に合わせて、ピッタリと調整できるような親切設計でもあるのです。

まずは、その微調整を行う部分をしっかりとご理解した上で、自転車に乗ってください。

しっかりと微調整した自転車を乗ると安全ですし、なにより楽しいです。

楽しく乗るために、何度も確認してみてください。