ロードバイクタイヤ「700x23c」とは?適正空気圧を知る方法

ロードバイクのタイヤ側面をよく見ると「700x23c」「7.0bar」「100psi」といった表記がされていることがあります。

これらの表記は、なにを指しているのかご存知でしょうか?

今回は、タイヤの表記を見ていくと共に、空気圧の重要性、適正空気圧についてご紹介していきます。

ロードバイクタイヤの「700x23c」が指す意味とは

一般的なシティサイクル(ママチャリなど)のタイヤは、27インチや26インチといいますね。
この「インチ」は、タイヤのリム径を表しています。

1インチは2.5cmですので、27インチの場合は67.5cm径ということになります。
このように、シティサイクルのタイヤは一般的に「インチ」でサイズを表しています。

ですが、ロードバイクタイヤの場合、700cや650cといった表記が多いです。
この700cや650cの「c」は、フランスの表示方で、「mm」という単位を表しています。

ですので、700cの場合、700mmということを指し、また、リム径ではなくタイヤ径を示します。

次に23cですが、こちらはタイヤの幅を表しています。
つまり、23cの場合、23mmの幅のタイヤということになりますね。

このようにロードバイクのタイヤに表記されている「700x23c」は、タイヤ径とタイヤ幅を表しています。

次に、ロードバイクタイヤの空気圧について、ご説明していきましょう。

「700x23c」のように細いタイヤは空気圧が重要

ロードバイクタイヤは「700x23c」から見ても分かるように、非常に細いタイヤであることが分かります。
シティサイクルのタイヤ幅は、一般的に32~35cが多いですから、10mm程度も差があることになります。

細いタイヤというものは、タイヤ内に入る空気も少ないため、太いタイヤと比べてもそれだけ抜けるのが早いです。

ロードバイクにとって、適正空気圧を入れてあげることは非常に重要なことです。

まずは空気圧の重要性について、見ていきましょう。

・転がり抵抗を下げ、グリップ力を上げる

空気圧が低いタイヤですと、路面抵抗が大きくなり転がりにくくなります。
タイヤの空気圧を適性に高くすることで、路面との抵抗をなくし、スムーズな走りを実現することができます。
また、適正な空気圧を入れてあげることで、グリップ力も向上させることができます。

・パンクリスクの軽減

空気圧が低いタイヤですと、路面の凸凹の衝撃でリムにチューブが押しつぶされ、パンクするリスクが高くなります。

・衝撃吸収

タイヤ内に適正な空気圧が入っていることで、路面からの衝撃や振動を吸収してくれます。

「700x23c」の他にタイヤに記載されている推奨空気圧

適正空気圧の重要性は、分かったかと思います。
では、実際にに適正空気圧内で空気を入れたいのだが、どのようにすればいいのでしょう。

基本的にロードバイクのタイヤ側面には、「700x23c」の他に、推奨の空気圧が記載されています。

推奨の空気圧を表すものは、「7.0bar」や「100psi」等です。

この表記は、適正な空気圧の範囲を指し、例えば「4.5~7.0barや100~160psi」のような場合、空気を入れる際はその範囲内にしなければならないということを表しています。

この適正空気圧を確認したら、その範囲内で空気圧を入れていけばいいのです。

その際、空気圧計付きのエアポンプや 単体のエアゲージを使うと一発で空気圧が確認でき、便利です。

また、ロードバイクのタイヤはどのくらいの頻度で空気を入れるものなのか、ということについてですが、3日から5日に一度は入れた方がいいとされています。

ロードバイクのタイヤは非常に細いですので、それだけ空気が抜けやすく、こまめに空気を入れてあげる必要があります。

ロードバイクに乗る前は、タイヤを確認して、空気圧が下がっていないかチェックしておきましょう。

空気圧をこまめにチェックすることで、パンクなどのリスクを軽減することができます。

空気圧の上げすぎには要注意

タイヤの空気圧というものは、推奨されている数値を元に適正な空気圧を入れていくことになります。

ですので、ロードバイクのタイヤが「700x23c」というサイズだからこの空気圧を入れなければならないというわけではありません。

また、推奨値以上の空気圧を入れてしまうと、パンクしてしまうリスクもありますので、注意してください。

確かに、ロードバイクの細いタイヤには、高圧の空気を入れる必要がありますが、たとえ推奨値の範囲内であっても、高圧の空気を入れればタイヤを傷める原因になります。

特に初心者に多いのが、タイヤのパンクを防ぐために推奨値最大まで空気を入れてしまうことです。

空気圧を高くすると、転がり抵抗を減らす意味では効果がありますが、グリップ力の低下を招き、雨天時には滑りやすくなってしまいます。

では、推奨値のどこを基準に空気圧を設定すればいいのか、次にお伝えしていきましょう。

適正空気圧は人それぞれ異なる!?

「700x23c」と同じように、タイヤ側面には必ず推奨空気圧が記載されています。

しかし、推奨空気圧といっても幅があるため、どのくらいが適正なのか分かりづらいところでもあります。

そこで、参考にするのが体重です。

体重は、人それぞれ異なるため、重ければ重いほど、タイヤはへこみます。
ですので、タイヤの空気圧は、ロードバイクに乗る方の体重によって変化させなければなりません。

体重が重い人は、空気圧を高めに設定し、逆に軽い人は空気圧を低めに設定するのが基本です。

ここで、話は変わりますが、タイヤの「TPI」をご存知でしょうか。
このTPIは、1インチあたりの繊維総数を意味しています。

このTPIが低いと、タイヤの内側繊維の1本1本が、太い繊維で構成されていることを意味します。
この場合、タイヤの変形が少なく剛性が強いタイヤとなります。

反対に、TPIが高いものは繊維が軽量で、しなやかなタイヤとなります。

TPIが高いタイヤの方が、グレードも価格も高くなります。

一般的にいわれているのは、TPIが低いタイヤは空気圧を低めに設定し、反対に高いタイヤは空気圧を高めに設定するということです。

ご自身の体重とタイヤのTPIを知ることで、適正空気圧の参考数値が分かるのです。

適正空気圧は体重とTPIの数値で決める

ロードバイクのタイヤは「700x23c」から見ても分かるように、非常に細いタイヤになります。

「細いタイヤ=高圧」と思われる方もいらっしゃると思いますが、ロードバイクタイヤの空気圧は、高すぎも低すぎも望ましくありません。

適正空気圧を知るためには、ご自身の体重とTPIの数値によって決めるのが一番なのですが、体重とTPIの数値といわれても、はっきりと分かりませんよね。

そこで、参考となるのが、ヴィットリア公式サイトの一覧表です。

ヴィットリア公式サイトですので、ヴィットリア製のタイヤを計測するものとして作られたものですが、体重とTPIによって適正空気圧を知ることができます。

気になる方は、一度目を通して参考にされてはいかがでしょうか。

最後になりますが、空気圧についてもう少し解説していきましょう。

空気圧には、主にbar(バール)とpsi(ピーエスアイ)という2つの単位があります。

日本語ではbarは気圧と呼ばれています。
一般的にはこのbarが使用されることが多いです。

次にpsiですが、こちらはアメリカの表記になります。

例えば、7barでしたらpsiに変換すると100psiとなります。
7bar=100psiと覚えておくと分かりやすく、空気入れの際に便利ですので覚えておいてくださいね。

空気入れのポンプには、どちらかしか表記されていないこともあるので、購入する際は、確認をしておきましょう。

ロードバイクの適正空気圧を知ろう

今までなんとなく、タイヤ推奨の空気圧を入れていませんでしたか?

空気圧は、路面とロードバイクを繋ぐ意味でも、非常に重要な要素になります。

また、タイヤの種類や体重によっても適正空気圧は変化しますので、今回ご紹介した内容を参考に、自分の適性空気圧を探してみてはいかがでしょうか。