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シマノハブのベアリング構造とグリスアップの重要性と方法

2017.11.23

自転車の各パーツの中でホイールはとても重要なパーツです。

楽しく長く自転車ライフを楽しむためにも、自転車で速く走るためにも、ホイールを長持ちさせることは大切です。

今回はそのためのメンテナンスの中でも、シマノのハブのベアリング構造に注目していきましょう。

また、グリスアップの方法についても書いていきます。

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ホイールの構造!ハブの重要性とは?

自転車のホイールは大きく、ハブ、スポーク、リムの3つに分けることが出来ます。

スポークは形も長さも様々なものがありますが、基本的にリムをハブ方向に引っ張っています。
このスポークのテンションで乗り味が変わりますし、スポーク形状で風の影響度合いが変わります。

また、素材やスポークの長さで振動吸収性にも違いが出てきます。

次に、リムは回転部の最も外周に位置し、重量の違いが走りに影響しやすいものです。

リムは駆動剛性にも大きく影響しますし、リムの高さによっても多少風の影響を受けやすくなります。
さらに、高さだけでなくリムの形状でも空気抵抗は変わります。

そして、今回注目していくハブはホイールの中心部に位置し、スポークを取り付けるための回転体になります。
回転部分にはベアリング(玉軸受け)が使用されており、それにより回転します。

この、ハブ左右のスポークを取り付ける部分をフランジと言い、フランジの幅や大きさで剛性が左右されます。
ハブというパーツだけで駆動剛性、横剛性、回転性能が変わってくるのです。

このように、ハブは回転の中心という重要な部分になります。
ですので、そのハブの性能を低下させないように、グリスアップをすることが大切になってきます。

シマノホイールのハブのベアリング構造

これからご説明するグリスアップの方法の前に、シマノホイールのハブの特徴について簡単に書いていきます。

コンポーネントメーカーとして最大規模のシマノですが、ご存知の通りホイールも出しています。
シマノホイールのハブは、カップ&コーンという形状のベアリングです。

通常の工業型ベアリング(よく言われるシールドベアリングのこと)は、軸に対して垂直に力が働きますが、カップ&コーンタイプのベアリングシステムは、負荷に対してダイレクトに応力が働きます。

また、玉当たり調整という調整がありますが、この調整やグリスアップを比較的簡単に行えることで、メンテナンス性の向上を謳っています。

そして、この玉当たり調整のシステムですが、デジタルコーンベアリングアジャストシステムというシマノのテクノロジーがあります。

これは、クイックリリース締め付けの影響がなく、なめらかな回転を保つ新機構ということになっています。

ですが、実際のところは、影響は全くないとは言えません。

どういうことか簡単に書きますと、金属だからと言って伸び縮みしないわけではないですし、左右から圧力がかかると内側に押されます。

それにより玉当たりが渋くなり回転が鈍くなってしまうのです。

ですので、シマノが締め付けの影響がないと謳っていてもそれを信じて締め付けるのは良くないです。

シマノハブのメンテナンスとベアリンググリスアップは大切

では、比較的簡単に行えるシマノハブのベアリングの玉当たり調整というものを見ていきましょう。

まず、玉当たり調整とは、玉押しといわれるものを締め込んで押し当てることで、ベアリングの玉の当たりを調整することです。

これが緩ければ玉と玉受け、玉押しそれぞれに隙間が生じてしまいガタにつながります。

この、ガタがある状態で回し続けると、玉が空間内で遊び各部分に衝撃が加わることでキズが入ります。

逆にキツければ、各金属間の接触が強くなり回転が渋くなります。
また、接触が強くなることで玉受けの部分が削れていきます。

これらを防がなければハブの性能はどんどん低下していき、最悪、使用不可能な状態になります。

また、グリスアップも重要です。
グリスアップをしてあげることで、玉受けや玉の間といった各金属間に油膜が出来ます。

これにより、各金属を保護することが出来ますし、回転も滑らかになります。
だからといって、ガタがあったり締め付けが強すぎると、削れることは変わらないので過信してはいけません。

また、グリス性能も劣化していきますので、3000~5000km程度走行したらグリスを交換してあげましょう。
そうしてあげることで回転性能の維持とハブの保護をしてあげることが出来ます。

このように、シマノハブの調整やグリスアップをしてあげることは大変重要なことです。

シマノハブのベアリング玉当たり調整とグリスアップの方法 その1

それでは、まずはハブの分解方法です。

用意するものは、15mmのスパナ、5mmのアーレンキー、パーツクリーナー、グリスです。
念のために、薄いバットやボウルとタオル等の布を用意しておくと尚良いです。

また、この記事ではリア部分のハブについて書きます。

リア部分の確認をする理由については、フリーハブがあるため、フロントに比べると機構が複雑です。
そのため、リアハブの分解整備出来るのであれば、フロントハブも問題なく行うことが出来るからです。

では、分解していきましょう。

まず、反フリー側のハブフランジ上部のナットをアーレンキーを用いて外します。
このとき、一緒に回らないようにナット下部の部分をスパナで押さえておきましょう。

次に、フリー側から回らないようにアーレンキーで押さえておき、先程外した部分の下部のナットをスパナを用いて外します。

この二つのナットを外すことで、フリー側からボルトを抜くことが出来ます。

ボルトを抜くと、先程ナットを外した反フリー側からカップ&コーンのベアリングの玉が見えます。

これを、フリー側に落としていきます。

このとき、そのまま落とすと傷が入ったりゴミ混入の可能性がありますので、バットを置きその上にタオルを敷いておきましょう。

そして、シールにはまり込んだ玉を掻き出してハブの中心の穴めがけて落としていきます。
フリー側、反フリー側両方にあるので、どちらの玉も落としていきましょう。

シマノハブのベアリング玉当たり調整とグリスアップの方法 その2

分解方法については、お分かりいただけたでしょうか。

それでは、先程外したベアリングの玉をパーツクリーナー等を用いて洗浄していきます。

ハブ内部に残っているグリスも除去、洗浄しましょう。

洗浄し、異物の確認をしたらここで、ハブ内にグリスを入れていきます。
このとき、工具等を使っても良いですが、力をかけすぎてハブ内を傷つけないようにしてください。

そして、先程洗浄した玉を一つ一つ丁寧に拭いていきます。
その後、玉にもグリスを塗布し、入れていきましょう。

フリー側にも反フリー側にも玉を入れたら、フリー側からボルトを入れていきます。

このとき、ボルトとナットの内側にもグリスを忘れないように塗布しましょう。
そして、反フリー側のナット(ここもグリスを忘れないように)を締めます。

ここからが玉当たり調整です。

まずは、下部のナットを締めます。

このとき、回転とガタを確認するわけですが、最後に上部のナットを下部ナットと固定する際に多少の緩みが出てしまうため、ガタは完全になくしてください。

その後、上部ナットを締め込み完了です。

そして、最終のガタ確認のために自転車をひっくり返して、実際にホイールを付けてみてください。

このとき、クイックリリースはホイールが外れない程度につけるくらいでかまいません。

そして、フレームを押さえたままリムを持ち、引っ張ったり押したり左右に振ったりしてガタがないことを確認してください。

また、回転させてみてゴリゴリ感がないかどうかもご確認ください。
ここで確認を怠ると、ハブの故障につながるのでしっかり確認してください。

他のホイールメーカーのベアリング構造・メンテナンス

ここまで、シマノハブのベアリングのグリスアップについて詳しくご紹介してきました。

では、他社はどうかといいますと、カンパニョーロやフルクラムはシマノと同様です。
少し作りは違いますが、基本的なところは同じで玉当たり調整などもあります。

また、この2社の上位グレードになると、CULTベアリングとなりますが、こちらは各金属がセラミックとなりメンテナンスフリーとなっています。

さらに、マビックはシールドベアリングを採用しています。

シールドベアリングのメンテナンス方法はシールを剥がしグリスアップする方法もありますが、ベアリング自体を交換するほうが効率的な場合もあります。

他大手メーカーを見てみると、ホイールメーカーではありませんが、ハブメーカーのDT SWISSをよく見ますね。

こちらは、FastForwardやROVALのホイールにも採用されています。

このハブのベアリングメンテンスは特殊工具が必要で、数万円します。
メンテナンス頻度も少ないので、お店に持っていって整備してもらうほうが良いでしょう。

ですが、DT SWISSは簡単にフリーハブのメンテナンスを行えます。

フリーハブは、DT SWISSのスターラチェットシステムの重要な部分になりますので、しっかりメンテナンスしてあげましょう。

このように、各メーカーによって構造が違いますので、それぞれに合ったメンテナンス方法、グリスアップの方法を学んでおくことが大切です。

ハブのメンテナンスは重要なファクター

ハブの構造や重要性についてお分かりいただけたでしょうか?
グリスアップについては多少面倒なところはあるかもしれませんが、慣れると長い時間かからずに行えます。

それに、きちんと玉当たり調整を行ったホイールとそうでないホイールでは大きな違いも生まれます。

自分の愛車のパーツをメンテナンスすることで、もっと愛着も湧きますし走行性能も向上します。
そうして、自転車ライフをもっと楽しんでいきましょう。

 - SHIMANO, メーカー, 自転車全般