シマノのインソール!ピッタリサイズで痛みは解消できる?

シマノから発売されているカスタムフィットインソール。

熱成型により、乗る人の足の形とサイズにピッタリと合わせ、世界にひとつだけのオリジナルインソールを作ることができます。

このカスタムインソールは、足の形に合わせて出来上がるため、大変フィット感がよくなります。

それでは、このカスタムインソールで痛みが解消できるのでしょうか。

詳しくご紹介していきます!

シマノでビンディングシステムデビュー!

野球やサッカーには専用のスパイク、テニスやバレーボールにも専用のシューズがあるように、自転車にも専用のシューズがあります。

それがビンディングシステム。

初めてロードバイクを購入し、ある程度の距離が乗れるようになってくると気になるのが、このビンディングシステムです。

ペダルとシューズの固定ができるため、一般的な運動靴よりも快適なライディングが可能となり、なんといっても「脱ビギナー」のイメージがあり、人気を集めています。

メーカーとしては、やはりシマノが有名です。

目的や価格帯別に豊富なデザインとサイズのシューズがラインナップされていて、ビギナーの方はシマノのビンディングシステムから始められる方が多いようです。

そして、他のスポーツの専用シューズと同様に、このビンディングシューズにも専用のインソールが用意されています。

その中でも最も特徴的なのがカスタムフィットインソールです。

「高温で温めたインソールを自分の足型に成型し、ピッタリの形とサイズにしていく」というのが最大のポイントです。

サイズが合っていてもなぜか痛みを感じるビンディングシューズ

体と自転車が接する部分は3つです。

一つ目は手とハンドル。

二つ目はお尻とサドル。

そして三つ目が、足とペダルですね。

一般的に「体と自転車が接するこの3点が快適性を左右するので、自分に合ったものを選ぶことが大切」と言われます。

皆さんの中にも、手の痛みからバーテープの素材やハンドル自体を見直したことや、お尻の痛みからサドルの形状や硬さの見直しをされた方はいらっしゃるのではないでしょうか。

それと同じように、足裏に痛みを感じる方もたくさんいらっしゃるようです。

「足の痛みを感じた時には何を変えるのか?」「そもそもなぜ足は痛むのか?」ということが問題となってきます。

ビンディングシューズはシマノを含め他のメーカーでも同様に、ソールの部分がカーボンやグラスファイバーなどの硬い素材でできています。

このため、一般的な運動靴と比較してしなやかさはありません。

これは、「足の力をダイレクトにペダルに伝達させる」ことを目的としているためで、快適性とは相反する部分があるのも事実です。

また、購入時のシューズに付属するインソールは、どのメーカーもあまり変わり映えがなく、快適性や足の痛みに対し積極的にアプローチしたものではないようです。

これが、ビンディングシューズを使うと足裏に痛みや違和感を感じる方が多い、主な理由になっているのだと思います。

自分の足のサイズにピッタリのビンディングシューズを買ったとしても、足裏の痛みや違和感を感じる方は意外と多いのです。

シマノのカスタムフィットインソール!サイズは7種類

人間は普通に立っている時、踵が体重の60%を負担し、親指と小指の付け根で体重の35%を負担していると言われます。

ところが、自転車に乗っている時、特にビンディングシューズの場合は「母指球周辺」に力が集中し、踵へはあまり力が作用しません。

大げさに言えば、ずっとつま先で歩いているようなものです。

もちろん体重はハンドル、サドル、ペダルの3点で負担しているので、体重のすべてが足に作用しているわけではありません。

しかし、乗車時間が長くなれば長くなるほど、土踏まずのアーチ部分に疲労が溜まり痛みが発生します。

これに対しシマノから発売されたのが、カスタムフィットインソールです。

土踏まずのアーチの部分にパッドを入れ、力を均等に分散させることで、ペダリングの効率と快適性を向上させようとするものです。

インソールのサイズは全部で7種類ですが、靴屋さんで売られているインソールと同じようにハサミでカットをすることで、自分シューズのサイズに合わせます。

【サイズの種類(※詳細はシマノのホームページをご参照下さい)】

●36~37.5(約22.5~23.5cm)

●38~39.5(約24.0~25.0cm)

●40~41.5(約25.0~26.0cm)

●42~43.5(約26.5~27.5cm)

●44~45.5(約28.0~29.0cm)

●46~47.5(約29.5~30.5cm)

●48~50(約30.5~31.5cm)

となります。

シマノカスタムフィットインソールの成型方法

シマノのカスタムフィットインソールの熱成型を行う場合は、専用の加熱器と成型ツールが必要です。

自宅のオーブンレンジで自作される方もおられるようですが、基本的にはこの加熱器と成型ツールを備え付けている自転車店で熱成型を行う必要があります。

どこの自転車店でも備え付けているわけではありませんので、WEBなどで事前に調べてみて下さい。

また、熱成型の際には、

・自分のビンディングシューズ

・自転車に乗る時によく履く靴下

を自転車店に持ち込む必要があります。

忘れないようにして下さい。

それでは、熱成型の手順をご説明します。

基本的に熱成型作業は自転車店の店員さんにおまかせします。

工賃は2,000円程度のところが多いようです。

●カスタムフィットインソールの加熱

事前に予熱を与えた専用加熱器の中にカスタムフィットインソールを入れ、90秒ほど加熱を行います。

この際、付属のアーチパッド(ご自分の土踏まずのアーチの高さに合わせ、黄色か赤色を選択します)を装着した状態で加熱します。

●成型ツールを使い足型をつける

加熱が終了したカスタムフィットインソールを成型ツールの上に置き、約2分間立った姿勢で足型をつけます。

●カスタムフィットインソールの加工

現在使用しているビンディングシューズからインソールを取り出し、これを型紙がわりとしてカスタムフィットインソールに重ね合わせ、余った部分をハサミで切り取れば、同じサイズのインソールが出来上がります。

●トゥアーチパッドの貼り付け

指の付け根のアーチ部分にトゥアーチパッドを貼り付ければ一連の作業が終了です。

ピッタリサイズのインソール!足裏の痛みは解消する?

シマノのカスタムフィットインソールの値段は、4,800円(メーカー希望価格・税抜)です。

工賃が約2,000円なので、合計約6,800円程度となります。

この値段で足裏の痛みが解消されるならば、コストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

そして、やはり気になるのはその効果です。

ブログの記事などを検索すると、下記のことが分かります。

・インソール自体に違和感があるといった方はほとんど見られない

・肝心の痛みについては、評価が分かれる

解消された、あるいは緩和されたという方と、痛みは消えないという方が半々程度になるようです。

「痛みが消えた」という方がいらっしゃる以上、やはり効果はあると言えるでしょう。

反対に「痛みは消えない」という方は、痛みの原因がインソールの形状やサイズ以外にもあることが予測されます。

例えば、サドルの前後や高さ位置、ペダルとシューズを固定するクリートの種類や位置、アンクリングなどの乗車姿勢など、実に多くの要因が考えられます。

根気が必要な作業となりますが、カスタムフィットインソールだけでは足裏の痛みが解消できないという方は、これらの要因をひとつずつ改善してみて下さい。

快適な自転車ライフは試行錯誤の繰り返し!

最後は筆者の経験の内容を書いていきます。

筆者の場合、年に一度インソールの交換をする程度で、幸いにも足裏の痛みはありませんでした。

ただ、手の痛みとお尻の痛みはとてもひどく、この問題を解決するのにとても長い時間が必要でした。

100km程度のライドから帰宅すると、食事の際にお箸が握れないほど手に痺れがあり、半日ほどはその痺れがとれませんでした。

シマノから発売されているクッション性の良いバーテープに変えてみたり、それでもどうにもならずハンドルを交換してみたりと、試行錯誤の連続でした。

また、お尻の痛みとの闘いは壮絶でした。

せっかく買ったロードバイクなのですから、お尻が痛いくらいでやめるわけにはいきません。

パッドの違ういろいろな種類のレーパンを試してみたり、もちろんサドルも何個も交換してみたり、はたまたサドルの位置を変えようと、シートピラーのサイズやオフセットの形状を変えてみたりしました。

そして、長い闘いの末、ようやく快適なライドを手に入れることができました。

今考えれば、一番の原因は乗車姿勢にあったようです。

手が痛い→手に荷重を掛けない=お尻に荷重が掛かりすぎる→お尻が痛い→お尻に荷重を掛けない=手に荷重が掛かりすぎる→手が痛い

そのくりかえしです。

バランスのよい荷重配分ができていなかったこと、また、そのための体幹ができていなかったことが原因だったのだと思います。

頼りになるいきつけのショップを見つけよう!

スポーツバイクの専門店には、知識が豊富な店員さんがたくさんいます。

おすすめのサイクリングコースを教えてくれたり、もちろん技術的なアドバイスももらえると思います。

今回のテーマである足の痛みとインソールの交換や、他の体の部位の痛みなどに対しても、きっと的確なアドバイスがもらえることでしょう。

ぜひ、いきつけのスポーツバイク専門店を見つけて下さい。

そして、楽しい自転車ライフを実現して下さい!