ピナレロはイタリアを代表する人気のスポーツ自転車メーカーです。
同社のロードバイクはツール・ド・フランスをはじめとする世界のレースで輝かしい実績を残しています。
また、常に最新のテクノロジーを投入し、しかもデザイン性にもすぐれているのが特徴です。
そんなピナレロの2019年モデルラインナップを、一挙にご紹介します。
ピナレロのフラッグシップは2019年モデルも「ドグマ」
2017年に発表された「ドグマF10」は、2019年モデルでも引き続きピナレロの看板モデルとして君臨します。
デビュー以来、ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャと、世界の3大自転車レースにおいて総合優勝した選手が使用したことから、実績は申し分なしです。
現時点でもっとも強度と剛性が高いと言われる東レの「T1100Gカーボン」を使用し、フレームの形状にする際に使用する樹脂を減らすことで、大幅な軽量化を実現しています。
希望小売価格は680,000円(フレームセット、税別)で、プラス80,000円(税別)にてカラーオーダーシステム「MY WAY」が利用できます。
そして、ドグマF10をさらに軽くしたのが「ドグマF10 Xライト」で、フレームは通常のドグマF10よりも60g軽量です。
希望小売価格は900,000円(フレームセット、税別)と大幅に金額がアップしますが、最高峰であることは間違いありません。
一方、通常のドグマF10をベースに、ディスクブレーキ対応フレームとしたのが「ドグマF10 DISK」です。
「雨の日でもトレーニングしたい」、そして「ヒルクライムの後のダウンヒルも楽しみたい」とお考えであれば、おすすめです。
希望小売価格は700,000円(フレームセット、税別)で、プラス80,000円(税別)でカラーオーダーシステム「MY WAY」が利用できます。
5代目に進化したピナレロの伝統モデル「プリンス」
ピナレロは、それまでセカンドグレード~ミドルグレードを担っていた「ガン」シリーズを進化させた「プリンス」シリーズを、2019年モデルとして発表しました。
プリンスというモデル名が使われるロードバイクは、2019年モデルで5代目となります。
そのプリンスシリーズの中でも、上位グレードが「プリンスFX」です。
ドグマF10と似たフレーム形状ですが、カーボン素材のグレードは下げられている一方、エアロ性能についてはドグマF10よりも進化しています。
カーボン素材のグレードが違うと言っても、ドグマF10との違いはアマチュアにはまったく判別できないくらい、性能差は少ないと見て良いでしょう。
また、グラデーションを多用した美しいデザインも魅力です。
プリンスFXの希望小売価格は、455,000円(フレームセット、税別)です。
カーボン素材をミドルグレードにした「プリンス」と、そのディスクブレーキ版フレームである「プリンス DISK」も用意されています。
プリンスの希望小売価格は275,000円、プリンスDISKの希望小売価格は295,000円(いずれもフレームセット、税別)となっています。
内容充実のミドルグレード「ガン」と「ラザ」
5代目プリンスが登場するまで、ピナレロのセカンドグレード~ミドルグレードの位置していたのが「ガン」シリーズです。
2019年モデルでは、シリーズの中でもっともベーシックなモデルだった「ガン」だけが残り、ミドルグレードとしての役割を担っています。
そのデザインはドグマF10の前モデルである「ドグマF8」を受け継いでおり、最新モデルのドグマF10やプリンスシリーズと比べても決して見劣りするものではありません。
フレーム素材には強度の高いカーボンを使用し、アマチュアがレースで使用したり、仲間と一緒にスポーツサイクリングを楽しむにはぴったりです。
希望小売価格は、カンパニョーロ・ケンタウル完成車が385,000円(税別)、シマノ・105完成車が298,000円(税別)となっています。
そして、ピナレロのレーシングバイクがもつ性能を手が届きやすい価格で提供している完成車が「ラザ」です。
ラザは、2世代前のフラッグシップである「ドグマ65.1」のデザインを受け継ぎながら、カーボン素材を普及グレードとして、誰にでも扱いやすいバイクに仕上げています。
メインコンポーネントにシマノ・105を使用し、希望小売価格は243,000円(税別)となっています。
ピナレロ2019年モデル唯一のアルミバイク「プリマ」
ピナレロの2019年モデルロードバイクラインナップの中で、もっともベーシックな存在が「プリマ」です。
プリマはフレーム素材に「6061-T6」という信頼性の高いアルミを用いており、初めてロードバイクを購入する方にとっても扱いやすいものに仕上がっています。
フロントフォークはピナレロならではの「オンダカーボンフォーク」で、動物の前脚のような形状が、路面からのショックを吸収しつつ、安定感のあるコーナリングも実現してくれます。
メインコンポーネントにシマノ・ソラを採用し、希望小売価格は128,000円(税別)と十分リーズナブルなのも魅力です。
また、フレーム素材に同じ6061-T6アルミを使ったジュニアモデルとして、シマノ・クラリス完成車の「スピーディ」もあります。
スピーディの希望小売価格は、115,000円(税別)となっています。
ピナレロ2019年モデルのグランフォンド向けは3車種
ピナレロの2019年モデルの中で、とくに長距離サイクリングを意識して作られているのが「ドグマK10」「ドグマK10-S DISK」そして「アングリル」です。
「ドグマK10」は、フラッグシップモデルのドグマF10をベースとしつつ、ヨーロッパの石畳でも走破できるように設計されているので、日本の峠道で舗装が荒れているようなところでは、強みを発揮します。
ドグマK10の希望小売価格は680,000円(フレームセット、税別)で、プラス80,000円(税別)でカラーオーダーシステム「MY WAY」が利用できます。
そしてドグマK10をベースに、フレームの後部に小さなエラストマーサスペンションを設けたのが「ドグマK10-S DISK」です。
エラストマーのみが配された「DSS」仕様に加え、電子制御でサスペンションのオン/オフを切り替えできる「eDSS」仕様も用意しています。
ドグマK10-S DISKの希望小売価格は、DSS仕様が780,000円(フレームセット、税別)、eDSS仕様が990,000円(フレームセット、税別)で、プラス80,000円(税別)でカラーオーダーシステム「MY WAY」が利用できます。
そして「アングリル」は、これからロングライドにチャレンジしたい方にぴったりな、ピナレロのカーボンバイクではもっとも安価な完成車です。
希望小売価格は243,000円(税別)となっています。
ピナレロはTTバイクやトラックバイクもかっこいい
ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアといったような、20日間以上の長い期間で争われるステージレースでは、選手が一人一人走る「個人タイムトライアル」でいかに強さを発揮できるかが、総合優勝を狙う上で重要です。
過去に何人もの選手を総合優勝へと導いたピナレロは、もちろんタイムトライアルバイク(TTバイク)に力を入れています。
それが「ボライド」です。
東レが供給する「T1100 1Kカーボン」を使用し徹底して空力性能を高めたフレームは、通常のサイクリングでの使用には適していません。
しかし、例えば「個人タイムトライアルの全日本選手権で良い成績を収めたい」と真剣に考えているならば、検討の価値があります。
ボライド 2019年モデルの希望小売価格は、1,620,000円(フレームセット、税別)です。
また、ボライドの姉妹モデルとして変速ギアを取り付けずにトラックコースで使用する「ボライドHR」もあり、こちらの希望小売価格も1,620,000円(フレームセット、税別)です。
ボライド、ボライドHRともに、受注発注モデルとなっています。
性能とデザイン、そして所有欲も満たすピナレロの2019年モデル
イタリアの3大ブランドと言われるのが、コルナゴ、デローザ、そして今回ご紹介したピナレロです。
コルナゴとデローザが伝統をよりどころとしているのに対して、ピナレロは革新を続けていると言えるのではないでしょうか。
そんなピナレロの2019年モデルは、2018年秋より順次発売が開始されていますので、気になる方は店頭でチェックしてみてください。