「シェファードシティ」は、日本の「ライトウェイプロダクツジャパン」が展開するブランド「RITEWAY」のクロスバイクです。
日本人向けに開発されているだけあって、扱いやすさやサイズ感が好評を得ています。
ただ、エントリーグレードで価格も抑え気味のため、慣れてくると物足りなさもあるようで改造している人を良く見掛けます。
今後の参考になると思いますので、今回はシェファードシティの改造について考えてみましょう。
シェファードシティは日本人のためのクロスバイク
今回はライトウエイの「シェファードシティ」を改造するのがテーマですので、まずはどんな自転車なのか確認しましょう。
ライトウエイは自社ブランドで自転車を販売していますが、創業者が元々は自転車貿易をしていた関係で、今でも海外ブランドの代理店を務めています。
最初はMTBで有名なアメリカの「GT」の代理店となり、現在も継続しています。
日本にスポーツ自転車の文化を根付かせるためには、ロードバイクやMTBのようなレース機材だけでは難しいと考えたそうです。
そういった発想から生まれたのが自社ブランドの「RITEWAY」であり、街乗りのスポーツ自転車を中心に製造、販売を開始しました。
2003年に自社ブランドを立ち上げて以降、2018年の現在に至るまで、そのコンセプトは継続されています。
シェファードシティはクロスバイクで、いわゆるレース仕様のMTBやロードバイクの取り扱いはありません。
クロスバイクはほぼ5万円台とリーズナブルであり、文化を根付かせるという意味では、価格面からも入門編としての役割を果たしている存在です。
シェファードシティのスペック
ここではライトウエイのクロスバイク、「シェファードシティ」のスペックを確認します。
まずサイズですが、380、420、460とあり、380があることから小柄な方にも対応しています。
ジオメトリを見る限りでは、それほど小さなフレームではないですが、日本人の体型に合わせられているので扱いやすそうです。
トップチューブが下がり気味のスローピングスタイルで、スカートでも跨りやすくなっていますので、女性にもおすすめです。
フレームの素材はアルミですが、アルミ特有の「骨太感」はなく、細身ですっきりした車体に仕上がっています。
ボディカラーを全10色から選択できるのも嬉しいところです。
総重量はメーカー公表で12.2kgですが、平均からやや重めといったところです。
重くなっている要因は、詳しいスペックは未公表なので分かりませんが、付属しているホイールとタイヤと見られます。
恐らく3.5kg~4kgは車輪が占めていることになります。
その他のパーツは価格帯から見れば必要十分なレベルですので、やはり気になるのは車輪ですね。
そこに関しては、改造の余地があると思われます。
シェファードシティの改造の方向性
前項ではシェファードシティをざっくりと紹介させていただきましたが、奇をてらっていないオーソドックスなクロスバイクという印象です。
普段使いの街乗り車として、路面状況を選ばない安定感と、スポーツライクな走りに対応できる走行性能を兼ね備えています。
価格の53,000円は、付属しているパーツを見る限り、コスパは高いと判断して良いでしょう。
特に駆動系のパーツである「ドライブトレイン」が、ほぼ「シマノ」製で統一されているのはポイントが高いです。
さて、今回はこのシェファードシティをどう改造していくかですが、街乗り車としてはいくつか足しておきたいパーツがあります。
また、先ほども触れましたが車輪(ホイール+タイヤ)に少し難ありというところなので、そこの改造で走行性能のアップも目指せます。
そのため、今回は街乗り車としての実用性の向上と、スポーツ自転車としての走行性アップを目的とした改造を考えていきます。
シェファードシティを改造して実用性を高める
それでは、シェファードシティの改造に入っていきましょう。
まずは、普段使いの自転車として、実用的な機能を付けていく提案です。
シェファードシティには、ママチャリでは当たり前の機能は全て省かれています。
カゴや泥除け、スタンドも付いていませんが、これはシェファードシティに限ったことではありません。
これはスポーツ自転車がレースの機材であるということを考えればおかしくはありませんが、クロスバイクなら話は別です。
スタンドがない場合、常に何かに立てかけておかなければなりませんし、場所がなければ寝かせておくことにもなりかねません。
そのため、スタンドは自転車購入時に一緒に買ってしまっても良いくらいです。
おすすめは、後輪のハブにクイックリリースで取り付けられる、片足のキックスタンドです。
脱着が簡単であれば、自転車を持ち歩く「輪行」のときに袋を突き破ってしまう心配もありませんので。
シェファードシティの改造に欠かせないもの
シェファードシティの改造を考えていますが、次は泥除けです。
シェファードシティの最大ギア比は「4」ありますので、ママチャリとは明らかに一線を画す速さで車輪が回転することになります。
この速さで車輪が回転すると泥や水分は、自分の頭の上の高さくらいまで跳ね上がってきます。
雨の日は乗らないと決めていても、路面が濡れている状態なら跳ねてきますし、濡れた砂などはしつこく衣服にこびりついてきます。
前輪はまだフレームが守ってくれますが、後輪は無防備なので付けた方が良いです。
シェファードシティのホイールは700cなので、泥除けの幅は400mm以上欲しいところです。
また、これも輪行を考えてワンタッチで脱着できるタイプが良いですし、持ち運びに便利な折り畳み式がおすすめです。
次はカゴですが、これは用途によっては不必要とも思えます。
しかし、日常的にスーパーやコンビニで買いものをするなら必要でしょうし、背中に背負うタイプのバックが好きではない人も欲しいものです。
ハンドルやヘッドチューブに直接取り付けても良いですが、自分好みのかごが取り付けられることを考えれば「キャリア」がおすすめです。
シェファードシティの走行性アップはタイヤがカギ!
シェファードシティの改造は、走行性能のアップも考えてみたいところです。
スペックの紹介時に少し触れましたが、ドライブトレインはこのレベルで申し分ないと思います。
そうなると、注目すべきは車輪ということになりますが、クロスバイクはホイールのレベルは上げにくいです。
クロスバイク専用のホイールは需要が少ないので、ほとんど市販されていません。
MTB用は取り付けられますが、わざわざ重くて頑丈なものを選ぶのは意味がありません。
車輪の大きさが同じ700cのロードバイク用はどうかというと、これもシェファードシティには取り付けられません。
フレームに取り付ける場所の規格が違うので、そのままではロードバイク用のホイールは使えません。
そうなると、検討できるのはタイヤです。
シェファードシティに付属しているタイヤは詳しい情報はありませんが、恐らくかなり重いと思われます。
そのため、少し軽量にするだけで走りが大分軽くなりますので、タイヤの交換をおすすめします。
具体的には、クロスバイクの定番と言っても良い【マキシス:DETONATOR(デトネーター)】。
また、【パナレーサー:ツーキニスト】あたりが、価格と重量のバランスからおすすめです。
シェファードシティのタイヤの太さは32c(32mm)ですが、もう少しスピードが欲しいのであれば28cにしても良いでしょう。
ただし、それ以下となるとロードバイク並みになりますので、スピードは出ますが乗り心地が悪くなります。
シェファードシティであれば、28c~32cが適正と思いますので、その範囲にしておくのが賢明です。
シェファードシティに大幅な改造は必要ない?
今回は、「ライトウエイ」のクロスバイク「シェファードシティ」の改造についてお話しました。
正直に言うと、この価格帯では非常に高レベルにまとまっているクロスバイクなので、大幅な改造の余地は感じません。
しかし、街乗りに必要な機能を追加するということでは、今回紹介したパーツは必須ではないかと思えます。
また、走行性能はタイヤが大きく左右しますので、交換を視野に入れてみてください。