ロードバイクのパーツは、高価なものが多いです。
ホイールを始め、コンポやハンドル、サドルなどは有名メーカーのものだと、最初は戸惑って尻込みしてしまうほどです。
しかし、タイヤはパーツの中では価格が安い部類ですし、交換をしたときに体感度合いが大きいので、コスパに優れています。
そこで今回は、安くてコスパの高いロードバイクのタイヤをご紹介します。
ロードバイクのタイヤは【激安】ではない
ひと口に安いタイヤと言っても、ロードバイクはレース機材なので、そこまで激安というわけにはいきません。
サイズ(太さ)は一般的には20~25c、クリアランスが広いフレームでも28c、32c程度が上限となります。
例えば、アマゾンで「ロードバイク・タイヤ」で検索して、価格の安い順に並び替えてみると、1本2000円前後(定価)が最低価格です。
実店舗でも、おそらくロードバイク用の700cのタイヤは、このくらいが最低線ではないかと思います。
この価格帯のタイヤは、エントリーモデルの完成車に付属しているタイヤより、少し高性能といったところです。
タイヤは自転車の中で、唯一地面と接触しているので、走りに大きな影響を与えます。
そのため、自分がどういう乗り方をするか=用途で考えるのがベストです。
とにかく速く走りたいのなら、軽量で転がり抵抗が少ない、コンパウンド(性質)のタイヤになります。
スピードはいらないので、パンクが少なく長持ちしてくれれば良いと考えれるなら、耐パンク性や耐久性重視で選びましょう。
安い価格帯のタイヤは多くの技術は盛り込めないので、耐久性に優れていればスピードは期待薄など、偏ったコンパウンド(性質)と考えて良いでしょう。
安いが高性能なロードバイク用タイヤ
ここでは、安いロードバイク用タイヤを、定価2000円台と独断で定義させていただき、おすすめをご紹介します。
参考価格は送料の関係があるので、あえて定価ではなく通販サイトの現在(2017年12月上旬)の実売価格とします。
【Vittoria(ビットリア):ザフィーロ 3 [zaffiro 3] 1本】参考価格:¥1,630(アマゾン)
安いタイヤの定番中の定番です。
ケーシング(タイヤ本体)にナイロンを使用し、トレッド(表面のゴム)の耐久性も非常に高い、丈夫で長持ちが売りのタイヤです。
通勤や、レースの練習用に使用している人が多いですね。
【パナレーサー:パセラ ブラックス 1本】参考価格:¥2,200(アマゾン)
パナレーサーのタイヤの中では、かなり耐久性に寄ったコンパウンドです。
触った感覚でも分かりますが、トレッドが肉厚で、いかにもパンクに強そうな頑丈さです。
スポーツ自転車のタイヤとしての、最低の走行性は兼ね備えているので、練習用タイヤとしても重宝されています。
ロードバイクのタイヤはミドルグレードでも安い!
上記でご紹介したタイヤは、安い価格帯の中では走行性能が優れているタイプなので、レースの練習用タイヤにも使われています。
しかし、さすがに、この価格ではメーカー独自のこだわりの、コンパウンドなどは採用されていないです。
そのため、ロードバイクに慣れてくると、物足りなさを感じるでしょう。
そうなってくると、もうワンランク上のミドルグレードが視野に入ってきます。
価格は少し上がりますが、走りの変化の実感度合いが大きくなるので、コスパは高いと言えます。
おすすめをご紹介していきます。
【Continental(コンチネンタル):UltraSport2(ウルトラスポーツ2) 1本】参考価格:¥2,300(アマゾン)
耐パンク性の王様との異名を持つ、コンチネンタルのミドルグレードタイヤです。
エントリーよりは、かなり軽量なので、ワンランク上の走りを体感できます。
耐久性も折り紙つきで、4~5000km走っても、問題なく使用できるでしょう。
【Michelin(ミシュラン):LITHION 3(リチオン 3)2本セット】参考価格:¥6,000
レストランに星を付けることでも有名なミシュラン製です。
先ほどご紹介したタイヤと比べると、約50gほど軽量なので、走りの軽さも大きく違ってきます。
適正空気圧が低めなのと「3」になり、グリップ力が向上しているので、乗り心地と安定感にも優れたオールラウンダーです。
ホイールと比較するとタイヤは驚くほど安い!
価格が安いというと、個人の価値観にもよるので難しいところですが、タイヤはロードバイクのパーツの中では、安価な部類です。
例えば、ホイールは最低ラインでもセットで1.5万円は下らないところですが、タイヤは1.5万円出せば、ハイエンドクラスが手に入ります。
ホイールのハイエンドクラスはアルミリムでも15万円前後ですが、カーボンともなると30万円~40万円の世界で、上を見たらキリがありません。
一方、タイヤは「ゴム」です。
どこまで上を見ても「ゴム」ですから、キリはあります。
仮に、アルミリムホイールとしてハイエンド同士を比較すると、価格だけなら約1/10ですが、得られる効果は1/10ではないでしょう。
同じ車輪を形成するパーツとして別次元の話ではありますが、タイヤにコストを掛ける優位性は、十分に高いと考えられます。
そこで次項からは、ハイエンドクラスのタイヤをご紹介します。
ハイエンドグレードのロードバイク用タイヤ
では、ロードバイク用のハイエンドモデルのタイヤをご紹介します。
【Continental(コンチネンタル):Grand Prix(グランプリ)4000S II 2本セット チューブ付き】
参考価格:¥10,000(アマゾン)
レース用タイヤの定番として、ロングセラーとなっているタイヤです。
先述した通り、コンチネンタルの耐パンク性は世界に認められており、そのハイエンドモデルですから、言うまでもありません。
長く使えることを考えれば、普段使いだとしても、長い目で見れば、安い買い物になるかもしれません。
なお、もしチューブがいらないのであれば、海外通販のWiggle(ウイグル)で約4000円(2017年12月上旬)で販売しています。
1本ですと、送料込みでアマゾンより割高になりますが、2本セットで買うなら送料は無料になるので、少しお得です。
【パナレーサー:RACE A EVO3 ALL AROUND】参考価格:¥4,600(アマゾン)
パナレーサーのハイエンドモデル【RACE】シリーズは、ユーザーの用途に対応するべく、異なるコンパウンドのタイヤが3種類用意されています。
こちらは文字通りのオールラウンドで、パナレーサーが誇る、転がり抵抗を軽減するコードと、ハイグリップなコンパウンドを両立しています。
この【ALL AROUND】を基準に、耐パンク性とグリップ力を強調している【DURO】と、超軽量のレースモデル【LIGHT】があります。
ロードバイクのタイヤはある程度のグレードのものを
これまでの話で、ロードバイクのタイヤは驚くほど高価ではないことが、お分かりいただけたかと思います。
自転車のタイヤは距離を乗れば当然ですが、風雨にさらされ、直射日光を浴びるものですから、かなりの消耗品です。
そのため、性能に加えて、耐久性や耐パンク性の高さが重視されなければいけません。
例えば、1000円のタイヤが1年で3回ダメになったら、年間のタイヤに関するコストは3000円ということになります。
であるならば、3000円のタイヤが1年もってくれれば、意味は同じです。
安いタイヤが全て悪いとは一概に言えませんが、単価が高くても長い目で見れば、結局はお得なこともあります。
それだけに、ロードバイクのタイヤは、最初からある程度のグレードのものをおすすめします。
今回ご紹介したミドルグレード以上のタイヤは、メーカーの中でも指折りの耐久性を兼ね備えていますので、ここでも重ねておすすめしておきます。
タイヤにはコストを掛ける
タイヤは、ロードバイクのパーツ全体では安い部類に入ります。
しかし、コスパではトップクラスですから高性能なものを投入する価値があります。
高性能なものが、適度な価格で手に入るのは、ほぼタイヤだけなので、積極的に換装してみてもらいたいですね。