ロードバイクに乗り始めてしばらく経つという方の中には、パーツの交換時期が気になっている方もいるのではないでしょうか。
安全に、そして快適に走るには、やはりパーツの点検や交換は欠かせません。
今回は、コンポーネントの交換時期について、お伝えしていきます。
コンポーネントはいつ交換すればいいのか、知りたい方は、参考にしてみて下さい。
ロードバイクのコンポーネントの種類
今回は、ロードバイクのコンポーネントの交換時期についてお伝えしますが、ご存知の通り、ロードバイクに限らず自転車は、本当に多くのパーツが組み合わさって作られています。
大きなものだけでも、コンポーネント、フレーム、ブレーキ、ぺダル、ハンドルなどのパーツがありますね。
そして、これらのパーツは、定期的に交換することが必要です。
ロードバイクに使われているコンポーネントを作っているメーカーで有名なのが、以下の3つです。
・シマノ
・カンパニョーロ
・スラム
このうち、初心者の方が乗っているモデルに搭載されているのは、シマノ製のコンポであることが多いです。
そして、シマノのグレードは、下位のものから以下のようになっています。
クラリス→ソラ→ティアグラ→105→アルテグラ→デュラエース
日本においては、初心者の方が手にしやすいロードバイクのエントリーモデル(完成車)には、ほぼソラやティアグラが搭載されているのも特徴です。
それは、初心者の方であれば、コンポーネントは、ソラやティアグラで問題ないからです。
下位グレードと言っても、1年で走る距離がそれほど多くない場合、しっかりメンテナンスをすれば、2万km程度は十分に乗ることができます。
ロードバイクのコンポーネントの交換時期は?
先ほど、自転車は多くのパーツから成り立っているとお伝えしました。
特に、ロードバイクのコンポーネントは、ディレイラーやクランクを含むパーツで、快適で安全に走るためにとても重要なものです。
このコンポーネントにも、もちろん寿命があります。
寿命が来れば交換することになるわけですが、その交換時期は、いつなのでしょうか。
実は、ロードバイクのコンポーネントの交換時期には、いつという明確なものはなく、
・グレードで変わる(上位グレードの方が寿命が長い)
・乗り方で変わる(たくさん乗れば寿命は短くなる)
・保管方法によっても変わる(適切に保管しないと寿命が短くなる)
と言われています。
上位グレードは、軽いだけでなく寿命も長いので、人気があり、高価なのです。
メンテナンスをきちんとすれば、もともとの性能を回復させられることもあります。
そして、ロードバイクの乗り方や保管方法も、人によって様々なので、明確な基準がないのは当たり前と言えば当たり前ですが、それだと、交換時期はいつなのか初心者の方には分かりにくいですよね。
ですので、次の項では、交換の目安となる状態やタイミングをお伝えします。
コンポーネントの交換時期は、劣化時やモデルチェンジの時!
では、ロードバイクのコンポーネントの交換時期の目安をお伝えします。
まず、劣化が進んでいると感じたら、コンポーネントの交換時期が来ていると判断します。
コンポーネントのグレードに関わらず、ハードな乗り方をしていたり、保管の仕方がよくなかったり、メンテナンスが足りていなければ、その寿命は短くなります。
特に、回転部は劣化しやすいので、ロードバイクの点検時には、劣化がないかしっかり確認しましょう。
そして、この回転部の劣化というのは、
・グリスがなくなってベアリングが破損している
・回転部に雨水が入り込んだことで内部が錆ている
といったことが原因で、正しい動作ができなくなっている状態を指します。
ですので、こうなってしまったら、1日も早い交換が必要です。
また、コンポーネントの1つのパーツだけが消耗している場合でも、丸ごと交換することになる場合があります。
これは、コンポーネントのモデルチェンジに伴って、新旧のコンポーネントに互換性がないことが原因です。
互換性がないということは、新旧のパーツを併せて使うことができない(使えても不具合が出る)わけですから、そういった場合は、丸ごと交換するタイミングです。
コンポーネントを変えるとロードバイクはどう変わる?
前項で、コンポーネントの交換時期の目安を知ることができましたね。
では、コンポーネントを交換したことで、ロードバイクはどのように変わってくるのでしょうか。
まず、変速の性能に変化が出ます。
数字でわかりやすいのが、リアの変速で、例えば、ソラは9速、ティアグラは10速となっています。
ですが、コンポーネントの交換で出る変化は、これだけではありません。
リア変速だけでなく、フロントの変速も変わるのです。
例えば、ソラやティアグラを使っていた方がアルテグラに交換したとすると、その違いに驚くでしょう。
ソラやティアグラの場合はもたっとしますが、アルテグラではそれがなくサッと入り、ついでに操作性も良くなります。
また、クランクにも違いが出ます。
クランクの剛性も、グレードによって違うので、下位と上位のグレードでは踏んだ時の感覚が違ってきます。
また、上位グレードにすることで、ブレーキの性能も上がります。
このように、ロードバイクの走り全体に変化が出るので、コンポーネントの交換時期が近づいてきたら、これからどんな走りをしたいか、そのためにどのコンポーネントにするかを考えるのも楽しいものですよ。
交換時期を過ぎたコンポーネントを使うリスク
ここまで、ロードバイクのコンポーネントの種類や、その交換時期についてお伝えしてきました。
では、交換時期を過ぎたコンポーネントを使い続けていた場合、どのようなことが起こるか考えてみましょう。
交換時期を過ぎたコンポーネントを使い続けていると、事故に繋がる危険性があります。
やはり、寿命が来ているわけですから、そのままでは何らかの症状が出ます。
それは、走行中の異音かもしれませんし、動作時の重さかもしれません。
特に、STIやディレイラーなどに症状が出ている場合、変速がしにくくなるので、トラブルがあるということに気づくはずです。
それを放置していれば、いつか変速ミスで速度超過などを起こし、事故になるでしょう。
せっかくロードバイクに乗っているのに、コンポーネントの交換をせずに事故を起こしてケガをするのも、誰かにケガをさせるのも嫌ですよね。
楽しいロードバイクライフを送るためにも、コンポーネントの交換時期が来たら、手間やお金を惜しまずに新しいものに交換しましょう。
コンポーネントで自転車を選ぶ際の注意点
コンポーネントの交換時期が来て交換をするなら、「自転車ごと交換してしまおう」と思う方もいるでしょう。
しかし、その際にコンポーネントを見て判断するのには、大きな注意点があります。
たとえば、「105のロードバイクにしよう」と思い、色々検討しているとします。
ここで、コンポーネントの知識があまりない段階では、店頭の商品説明に105仕様と書いてあれば、このコンポーネントに使われているのは全て105だと思ってしまう方もいるでしょう。
たしかに、もちろん105も使われてはいるのですが、一部にティアグラなどの下位グレードのパーツが混ざっているケースがあるので注意が必要です。
ですので、新しい自転車を選ぶ際は、カタログの説明をよく読み、実際にお店で完成車を見て(どのグレードか書いてあります)判断することが重要です。
コンポーネントの交換は、ロードバイクの走りに直結!
今回は、ロードバイクのコンポーネント、交換時期の目安やグレードを上げることで出る性能の違いについてお伝えしてきましたが、参考になったでしょうか。
ロードバイクで安全・快適に走るために必要なコンポーネントも、やはり消耗品です。
しっかりとメンテナンスをして長く使うのはもちろんですが、交換する時期が来たら、きちんと新しいものに交換しましょう。