夜間に自転車で走っていて、「ライトを点けているのに、暗くて前がよく見えない」という経験をしたことはありませんか?
変だと思って自転車から降りてみて、ライトが点いていなかったことに気づく場合も多いですよね。
しかし、自転車のライトが点かないと、相手に自分の存在を知らせることができず、事故に遭う危険が増してしまいます。
今回は、自転車のライトが点かない理由とその対処法をご紹介します。
ライトがない・あっても点かない自転車での走行は違反!
道路交通法(第52条)では、夜間、ライトが点かない自転車に乗って走ることは犯罪とされています。
なぜなら、車や自転車などに乗って夜道を走る場合には、前照灯、車幅灯、尾灯などを点けなければいけない決まりだからです。
また、昼しか乗らなければライトを装備しなくても良いのかというと、そうではありません。
日中でも、例えばトンネルなどの暗い場所を、自転車で走ることがありますよね。
そうした暗い場所では、前方が確認しにくくなるので、ライトは必須です。
「夜は自転車に乗らないからライトは取り付けない」とか、「夜に乗るけど、自転車が重くなるし、自分は見えるからライトを点けずに走る」ということはしないようにしましょう。
では「なぜ、法律で決められているのか」ですが、それは当然、人々の安全を守るためです。
無灯火の自転車からは車が見えていても、車からは無灯火の自転車は見えないので、気づかずに事故になる可能性が高くなります。
また、歩行者からも無灯火の自転車が見えないことがあり、とても危険です。
ライトの点灯は義務ですので、違反すればペナルティーがあり、無灯火は5万円以下の罰金となっています。
自分と他者の安全を守るためにも、自転車のライトはきちんと装備し、暗い場所では必ず点灯させましょう。
では次から、自転車のライトが点かない理由とその対処法を見ていきます。
自転車のライトが点かない理由と対処法①ダイナモ式と電池式
自転車のライトには、タイヤ横と接触することでライトが点く「ダイナモ式」と、電池を使う「電池式」があります。
まずは、自分が乗っている自転車の、ライトの種類を確認しましょう。
ダイナモ式の場合、ライトが点かない理由として考えられるのは、以下の2つです。
1.電球切れ
ほとんどの場合、電球が切れていることがライトが点かない理由です。
そのため、電球を交換すれば解消されます。
2.接触不良
電球切れ以外では、ダイナモと電気コード、そして、端子の接触に問題がある場合があります。
この場合は、端子の接触するコードの汚れを、紙ヤスリなどを使ってきれいにすれば直ることが多いです。
一方、電池式のライトが点かない場合も2つの理由が挙げられます。
1.電池切れ
電池式ですから、電池が切れれば点きません。
使われている電池のタイプを調べて購入し、新しい電池に交換すれば点くようになるはずです。
2.電球切れ
電池があっても、電球が切れていると点きません。
電球を交換して、点くかどうか確認しましょう。
自転車のライトが点かない理由と対処法②オートライトの場合
先ほどは、ダイナモ式・電池式のライトについて、点かない理由と対処法をお伝えしました。
ですが、近年では、オートタイプのライトも登場しています。
オートライトは、暗くなったら自動で点灯してくれて、明るさもあり、ペダルも重くならないので、多くの方に人気です。
このように便利なオートライトも、やはり点かなくなることがあるので、その理由と対処法を見ていきましょう。
1.コードが抜けている
コードが抜ければ、通電しないのでライトは点きません。
前輪右側の差し込み口を確認し、コードをしっかり入れましょう。
2.カゴが緩んでいる
カゴが緩んでいると通電しないことがあります。
差し込み口のコードはプラス側の線で、自転車本体がマイナス側の線の役割をしています。
そして、自転車のライトは、大抵カゴの下に固定されているので、カゴやカゴを固定するネジがマイナスの線ということになります。
カゴのネジが緩んでいたら、締めてみて下さい。
3.コードがめくれている
コードを覆っているビニール部分がめくれて金属が見えていると、コード(プラス)と金具(マイナス)がショートして通電しません。
めくれた部分をビニールテープなどで隠すと、点くことがあります。
自転車のテールライトが点かない理由には何がある?
自転車のライトというと、先ほどご紹介した、前を照らすヘッドライトを思い浮かべがちですが、後ろにもライトはあります。
それが、テールライトです。
ヘッドライト同様、テールライトが点かないのも危険ですが、後ろに付いているライトなので、自分では気づかないこともあります。
しかし、テールライトが点かない理由のほとんどが充電切れです。
自転車のテールライトは、ソーラーテールランプになっているものが多いので、太陽光に当てることで充電されます。
ですので、長い間太陽光に当てていなければ、充電が切れ、光らなくなるのです。
対処法は、当たり前ですが、充電することです。
テールライトに太陽光を当て、2時間くらいそのままにしてみましょう。
ちなみに、きちんと充電されているかをすぐに確認したいときは、テールライトの上の部分を手で隠しながら、自転車に振動を与えてみて下さい。
それで光れば、大丈夫です。
もし、太陽光に当てても光らない場合は、内部の電池が故障していることが考えられます。
その場合は電池交換になりますが、電池自体が手に入りにくかったり、テールライトを分解する必要があるので、無理せずに、お店に頼むのが良いでしょう。
ライトの修理料金はお店によって様々!信頼できるお店を探そう!
ここまで、自転車のライトが点かない理由と、その場合に自分でできる対処法をお伝えしました。
ですが、自転車のライトやダイナモ自体が故障している場合は、自分では直せないので、やむなくお店に修理・交換に出すことになりますよね。
しかし、その際の修理料金は、お店によって異なります。
一般的に、チェーン店が安いと言われていますが、意外と高くなる場合もあります。
また、お店によっては、持ち込んだ自転車の状態を見てから修理料金を決めるところもあるようです。
ですので、修理作業に入る前に、お店の人に大体いくらかかるのか聞き、納得してから頼むようにしましょう。
また、こういった場合に料金でトラブルにならないよう、行きつけのお店(できれば腕が良く、良心的な料金で修理してくれるお店)を見つけておくと安心です。
今は、そうしたお店は少なくなりましたが、探せば見つかることもあります。
できる限りのことをして、信頼できるお店や職人さんを探すのも、自転車ライフを長く楽しむために重要なことではないでしょうか。
自転車のライトの点検・お手入れの方法は?
ここまで、自転車のライトが点かない理由と対処法を、ライトの種類ごとにお伝えしてきました。
ですが、ライトが点かなくなってから慌てずに済むように、きちんと整備しておきたいですよね。
ですので、最後に、自転車のライトの点検の仕方や、お手入れの方法をお伝えします。
自転車のライトの点検は、やはり点灯確認です。
1.ヘッドライトがしっかり点くか
2.テールライトの反射板が壊れていないか
走行前にこの2点を確認しておくだけで、事故の危険が減らせます。
もし、正常に点かない場合は、その理由を突き止めて対処して下さい。
また、ライトが汚れていたり、曇っていたりすると、明るさが低下します。
汚れや曇りが気になる場合には、ピカールなどを使って落とすと良いでしょう。
簡単なお手入れなので、時間を見つけてやってみて下さいね。
もちろん、「点検したときは点いたのに、走行中に点かなくなってしまった」ということもないわけではありません。
ですが、それでも日頃から点検しておけば、すぐに異常に気付くことができるので安心です。
特に、久しぶりに自転車に乗る際には、ブレーキやタイヤと同じように、ライトが点くかどうかも必ず事前に確認しましょう。
安全のために、自転車のライトはきちんと整備しておこう!
今回は、自転車のライトが点かない理由とその対処法についてお伝えしました。
ライトの種類によって対処法が異なりますが、これを参考に、対処してみて下さい。
そして、自転車のライトは、自分や相手の命を守る大事なパーツです。
自転車に乗る前には、必ず点灯確認をして、安全に乗れるようにしておきましょう。