自転車には、自動車のように最初からスピードメーターは付いていませんので、自分がどのくらいのスピードで走っているのかが、分からないものです。
そのため、初めて行くような場所では、大まかな距離は地図から分かったとしても、移動時間が分かりませんね。
そこで今回は、自転車での移動時間の計算方法を考えてみましょう。
自転車の移動時間を知るために把握しておくこと
まず、自転車での移動時間を知るためには、距離と時速(スピ―ド)が分かれば計算できます。
しかし、冒頭でも言ったように、自転車はスピードを測るための機器が、最初からは装備されていません。
後ほど自転車用のスピードメーターもいくつかご紹介しますが、ここではおおよその目安となるスピードを、自転車の種類別にご紹介します。
まず、参考までに徒歩の場合ですが、平均時速は約4キロと言われています。
1時間歩けば、4キロ先まで行けるということですので、東京駅からなら東京タワーまで行けます。
ピンとこない人には申しわけないですが、個人的には1時間で、意外といけるものだなという感想です。
運動などの意識がなければ、日常生活の中で1時間歩くことは考えにくいですが、周りの景色を楽しみながら、のんびり歩いて1時間なら悪くない運動だと思います。
自転車の移動時間は距離÷速度で計算する
自転車の話になりますが、まずは一般的なママチャリです。
ママチャリには、まずスピードの概念はないので、ほとんどの人が意識せずに走っていると思います。
だからこそ、純粋な自転車の性能でスピードが測れると思うのですが、平均時速は約14キロと言われています。
また東京駅からの距離で恐縮ですが、1時間走って東京ディズニーランドに行ける計算になります。
電車での移動時間が30~40分くらいですので、何か現実味が出てくる数字ではありませんか?
しかもディズニーランドは千葉県ですから、隣の県まで1時間で行けると考えたら、ママチャリのスピードも侮れませんね。
このように目安ではありますが、スピードが分かれば、地図で距離を調べるだけで、目的地までの移動時間が分かります。
仮にママチャリで10キロ先の目的地に行こうとした場合の移動時間は、10キロ(距離)÷14キロ(時速)=0.7(移動時間)となります。
ちなみに、0.7時間は42分です。
この計算の精度を高めるのに必要なのが、自分の速度を知るスピ―ドメーターということになります。
目安はあくまでも色々な実験の平均値ですから、自分の速度を知ることが重要になります。
自転車の速度を計算しなくても一目瞭然にしたい!
自転車にスピードメーター(以下サイクルコンピューターと呼びます)を付けるのは、やはりスポーツ自転車に乗っている人になるでしょう。
ロードバイクなどはママチャリとは対極的な存在にあり、スピードを阻害するようなものを全部取っ払った、レース仕様の自転車です。
そのため、当然ながら、自分のスピードを把握できなければなりませんので、サイクルコンピューターは必需品です。
ホビーライダーには、そこまで強制的に求められるものではありません。
ですが、ツーリングなどをしていると、自然と自分がどのくらいのスピードで走っているのかを、知りたくなるでしょう。
先ほどの話からいけば、距離と移動時間で時速を計算できますが、何キロ出したという実感がないですし、面白くありません。
また、街乗り仕様のクロスバイクなどは、通勤に使っている人が多いです。
道路状況や曜日別など、日々環境が変わる中で、自分のスピードを把握するのが、とても大切になってきます。
そのために、サイクルコンピューターを取り付けている人が多くなっています。
サイクルコンピューターは何でも計算してくれる
サイクルコンピューターはピンきりですが、最初は速度・移動時間・距離が分かる、エントリーグレードで十分です。
エントリーグレードとは言っても、消費カロリーの計算をしてくれるものもありますから、ダイエットで自転車を始める人にも良いと思います。
さて、スポーツ自転車に慣れてくると、ケイデンスと言う言葉をよく耳にするようになります。
1分間の間にクランクを何回転させたかという数値ですが、自転車のスピードに関わる大事な数字です。
このケイデンスや、関係性の深い心拍数を測定できるサイクルコンピューターもあります。
別途、センサーが必要になるので値段も高くなってきますが、レースへの参戦も視野に入れるようになると、必需品になります。
それ以上のグレードになると、上記の全ての機能に加え、GPSを搭載しており正確な走行ログが残せたり、あらゆるトレーニングにも対応してくるのでレーサー向きですね。
また、サイクルコンピューターには、無線式と有線式があります。
基本的には有線式の方が安価ですが、中級モデルくらいからは無線式ばかりになってきます。
有線式ですとハンドル周りが煩雑になりますし、輪行するときにもワイヤーが引っ掛かって、切れてしまう可能性もあるので、できれば無線式の方が良いでしょう。
どんな自転車にもおすすめのサイクルコンピューター
では、自転車に取り付けたいおすすめのサイクルコンピューターをご紹介します。
【CAT EYE(キャットアイ):VELO9 CC-VL820】
参考価格:¥1,400
最初の1台ならコスパを考えて、こちらが最適です。
速度・距離・移動時間、消費カロリーも計算してくれます。
バックライト機能がないので、夜間は少し見ずらいかもしれません。
ちなみに、有線式です。
【suaoki(スアオキ):BKV3000 サイクルコンピューター スピードメーター ワイヤレス】
参考価格:¥2,900
ケイデンスが測定できるモデルでは、最安クラスです。
バックライト付きですし、気温が分かったり、ストップウォッチ機能も付いています。
ケイデンスが測定できる上に、ワイヤレスでこの値段だと、ちょっと品質を疑いたくなるのですが、レビューを読む限りでは安定して機能しているようです。
【GARMIN(ガーミン):Edge520J 136807】
参考価格:¥35,000
ハイエンドクラスのサイコンなら、ガーミンを紹介しないわけにいきません。
基本的な部分は、言うまでもないです。
GPSを搭載していますので、登録しておけば方向の指示や道を間違った場合の警告など、簡易的なナビとしても使用できます。
また、トレーニングに対応しているので、自分の走行姿勢の見直しまでしてくれる優れものです。
移動時間がどのくらいなら自転車通勤できるか?
ママチャリでもスポーツ自転車でも、近年、自転車通勤が増えているのをご存知でしょうか?
詳しい背景までは分かりませんが、通勤ラッシュときの満員電車のわずらわしさや、幹線道路の渋滞を考えると、その選択も分かる気がします。
また、自転車運動がダイエットに最適であると認識されだしてから、自転車通勤が増えたとも言われています。
しかも、ロードバイクであれば平均時速25キロ、クロスバイクでも18キロ程度と言われています。
スポーツ自転車なら、移動時間を計算してみても、かなりの長い距離が通勤可能になると思われます。
ちなみに、東京近郊に住む人と、大阪近郊に住む人で電車通勤をしている、それぞれ約1000人にアンケートを取った結果があります。
そのデータによると、約半数以上の人が、通勤に1時間以上掛かっていることが分かりました。
都心部でのアンケートですから、全国的に当てはまるとは言えませんが、通勤時間が1時間圏内なら、自転車通勤も視野に入れて良いという結果だと思います。
最初は、自転車で1時間走るのは、きついはずです。
しかし、多くの方が体験談を語っていますが、慣れてしまえば1時間くらいは、何なくこなせるようになります。
そのため、片道1時間圏内に職場のある人は、ぜひ自転車通勤を検討してみてください。
移動時間が分かれば自転車を使用する幅が広がる!
今回は、自転車での移動時間を考えてみました。
おおよその速度を目安に、移動時間を出す方法は小学校の算数で習うことですが、意外と忘れていました。
また、サイクルコンピューターを付けることで、速度は一発で分かりますので、移動時間の計算が楽になります。
移動時間の計算が立てば、自転車を交通手段として使いやすくもなるわけです。