スポーツ自転車に乗り慣れてくると、「速く走りたい」そんな思いがふつふつと湧いてくるでしょう。
特に、ロードバイクは、スポーツ自転車の中で最も速い自転車です。
ロードバイクの1つの目標時速が、時速30kmと言われることもあります。
ですが、時速30kmを出すことは難しく、1つの壁になるでしょう。
しかし、速い人だと、この30kmを維持することも可能です。
速い人は何をしているのか、その疑問とトレーニング方法についてご紹介していきます。
自転車で速くなるには、まずは抵抗を減らすこと
スポーツ自転車のロードバイクに乗り始めて間もない方であれば、影響があるとは理解しながらも軽く考えてしまいがちなのが抵抗です。
自転車を走る上で抵抗となるものは、主に「空気抵抗・路面抵抗・機械抵抗」です。
その中で最も大きいとされるのが、「空気抵抗」になります。
空気抵抗の要因として考えられるものは様々ですが、ここでは比較的簡単に抵抗を減らすポイントをご紹介していきます。
○ウェアをサイクルウェアに
普通のジャージや普段着で、自転車に乗っているということはありませんか。
専用のサイクルウェアのピチピチっとした形状には、空気抵抗の削減の役割があります。
身体に風が当たることで起こる空気抵抗は、巡航速度に与える影響が大きいとされています。
自転車で速い人を見てください。
ほとんどの方がサイクルウェアを着用していますよね。
ピタッとしたサイクルウェアは、それだけメリットが大きいものなのです。
特に高速巡航時や向かい風では、その違いを実感できるでしょう。
速い人はポジションが違う?空気抵抗はポジションでも変わる
スポーツ自転車の中でも、ロードバイクはかなりの前傾姿勢になります。
そのため、最初は首や背中に痛みを生じることも多いです。
一般的な自転車の乗車姿勢である、上体を起こしたアップライトなポジションは一見楽に感じるでしょう。
しかし、このポジションはもろに風の空気抵抗を受けることになってしまいます。
更に、空気抵抗を増すばかりか、長時間のライドでは疲れやすくなるといったデメリットもあります。
○速い人は、前傾姿勢で空気抵抗を最小限に抑えたポジションである
やはり速く走るには、前傾姿勢で空気抵抗を最小限に抑えたポジションが重要になります。
上体を前に倒す前傾姿勢は、空気抵抗の減少の他、全身の力を効率よく自転車に伝えることができます。
しかし、前傾姿勢がつらく維持することが難しいのであれば、上半身の筋肉を鍛えることをおすすめします。
前傾姿勢という厳しいポジションを維持するために、やはり筋肉は欠かせないものになります。
自転車のペダリング位置で走りが変わる!
自転車を速く漕ぐ上で欠かせない1つが、ペダリングです。
速い人はペダリングの効率が高い方が多いです。
ペダリングの効率が高いほど、少ない力で効率良く、速く進むことができるからです。
一般の方のペダリング効率は、およそ30%から40%と言われています。
速い人の中でも、トッププロの選手にもなると、ペダリング効率は80%もの高い数値を出す選手も存在します。
大きく差があるかとは思いますが、一般の方に比べ、プロの選手は半分もの少ない力で、同じ出力を出せるというわけです。
○効率の良いペダリングを出すためには?
ペダリングは、踏み込む位置で力の伝達がかなり左右されます。
時計を例にすると、3時から4時方向にペダルを踏むときが、最も力が加わると言われています。
このタイミングのときに上手くペダルを踏み込むことができれば、効率の良いペダリングをすることができるのです。
逆に、ペダルを踏む込む位置が6時の位置だと、いくらペダルを踏み込んでもまったく進まない状態になってしまいます。
ペダリングは、自転車を速く効率良く走る上で重要なものですので、ぺダリング位置にも注目してみましょう。
速い人が行う日々の自転車トレーニング方法①
自転車で速い人はやはり、日々トレーニングを行っています。
自転車を速く走る上で、「長距離を走ればいい」と思う方もいるかもしれません。
もちろん、長距離を走ることでもトレーニングの一環にはなりますが、速く走れるようになるには、ある程度の強度のあるトレーニングが必要です。
○速度アップに!効率の良いトレーニング方法
自転車で長距離を走るだけでは、トレーニング効果としては薄いでしょう。
まず、自転車トレーニングでおすすめなのが、全速力で自分を追い込むといった方法です。
その際、時間目安は5分を目安にしてみましょう。
このトレーニングを行うと分かるかと思いますが、全ての力を出し全力疾走の5分間はとてもきついです。
他におすすめのトレーニングは、山道などの坂を使ったトレーニングです。
こういった山道を利用し、上り下りを繰り返すトレーニングのことを「リピートヒルクライム」と言います。
坂道での能力を高めることで平地にも強くなり、結果速度アップに繋がるといった効果に期待ができます。
速い人が行う日々の自転車トレーニング方法②
では、スピードアップに有効である、山道などの坂を使った自転車のトレーニングについて、もう少し詳しくご紹介していきましょう。
○20分程度で上りきる坂道で、ベストタイムを計る
あまり長い坂道では、維持できなくなってしまいますので、このくらいの時間で上りきるベストな坂でトレーニングを行っていきます。
その坂でのベストタイムを計り、それを基準に2本から3本繰り返し上っていきます。
これを週に2日から3日程度、継続して続けていきましょう。
こういったトレーニングを続けることで、自転車に必要な脚力を身に付けることができ、徐々にタイムを縮めることができるようになるでしょう。
ヒルクライムなど坂道でのトレーニングは非常に効果の高いものですが、効果が高いということは当然楽なトレーニングではありません。
自転車で速い人たちは、このような過酷なトレーニングを行っているからこそ、速さを手に入れることができるのです。
トレーニングは継続することに意味があるので、無理は禁物です。
無理して行うと、膝を痛めるなどの可能性も考えられますので、自分のペースで続けてみましょう。
速い人たちとトレーニングすると、成長する可能性は大きい
もし、いつも一人でライドやトレーニングを行っているなら、ぜひ仲間を探して一緒に走ってみてください。
自分よりも速い人たちと一緒に走ると、その方たちに合わせるため、自ずと練習の強度も上がります。
何度も回数を重ねることで、確実に自分の成長に繋げることができます。
また、仲間と一緒に走ることには、他にもメリットがあります。
それはモチベーションの維持です。
一緒に走ることで、達成感や楽しみを分かちあうことができます。
また、「速い人に追いつきたい」そんな意欲にも繋がるでしょう。
このように自分よりもレベルの高い方たちと集団で走ることは、自分を成長させる良いきっかけになります。
ただ、問題なのが、どうやって仲間を探すかということです。
そんなときは、インターネットで、サークルや同好会など仲間を探す掲示板を活用しましょう。
インターネットを使えば、地域やレベル、年齢層を確認しながら探すことができます。
また、自転車ショップで走行会を行っている場所もあります。
このように、自転車を通じて仲間を探すきっかけはたくさんあります。
最初は知らない方ばかりで不安になるかも知れませんが、そこは同じ趣味を持つ者同士、すぐに打ち解けるでしょう。
自転車で速く走るために
このように、自転車でより速く走るための方法はたくさんあります。
自転車が受ける抵抗を減らすこと、ペダリングの意識、トレーニングですね。
ただ、空気抵抗を減らすことでも速度アップには繋がりますが、それ以上を目指すのであれば、やはりトレーニングは欠かせないものになります。
トレーニングは継続することが大切ですので、無理をせず自分ペースで行っていきましょう。