自転車も快適に乗れる季節になってきました。
そこで、初めてのロードバイク購入を考えている方もおられるのではないでしょうか?
でも、カタログを見てはどれを購入しようかと考えるのが楽しい反面、沢山あるロードバイクの種類に、まず何をどう購入して良いのか分からなくなるというのも初心者の方が陥る問題であると思います。
そこで、今回は初心者のためのロードバイク購入のコツを、私自身の体験を元に少しお教えしたいと思います。
そのテーマは、ずばり「ロードバイクの見た目かっこいい!」に惑わされるな!です。
なんちゃってロードバイクは見た目かっこいい?
みなさんが最初にロードバイクを購入する際に気にする事は、やはり自転車の持っているフレームやデザインから醸し出される見た目のかっこよさだと思います。
もちろん見た目かっこいい事は自転車を購買する上でとても大切な事ですし、購入後の乗車モチベーションを高め、維持する気持ちにも大きく影響する大切な要素です。
しかし、市場には「ルック車」と通称言われる、低価格をうたい文句に見た目のデザインだけを重視して、素材性能や組み立て技術が疎かになっている安物商品が、多く出回っているのも事実です。
中には、購入間もない期間にもかかわらず、走行中に突然パーツの破損トラブルを起こし、命にかかわる大事故に繋がるケースも多く報告されています。
ですから、最初に視覚的に得られやすい見た目だけの情報だけを頼りにして自転車を購入すると、あとで大きな失敗・後悔につながってしまうかもしれません。
ロードバイクとは何か
そもそもロードバイクと言われる自転車はどういったものなのでしょうか。
世間一般的なおおよその定義ではありますが、舗装(Road)された道を主体に高速走行・長距離走行をする事を目的に作られた自転車(Bike)という事になっています。
前傾姿勢がとれるようドロップハンドルである事とタイヤが細く変速機が搭載されている事も条件なような気がしますが、以上の条件を満たしていれば、市場に販売されている大体の商品がロードバイクと定義・判別されているのではないでしょうか。
ですから、安価で見た目かっこいい「ルック車」でも、決して、それは偽物・まがい物ではなく、正式なロードバイクと表記されている理由がここにはあると言えるでしょう。
では、なぜ見た目だけのルック車が経験者や初心者以外からは、敬遠されるのか、オススメされないのか、を次の項目で少し考えてみていきます。
見た目かっこいいだけで本当に必要か
見た目かっこいい、それはロードバイクを購入するにあたって魅力でもあり、魔力でもあるように思います。
今一度、慎重に考えて欲しいのですが、そもそもロードバイクを購入したいという動機は何だったのでしょう。
おそらくは、
「ママチャリなどシティサイクルは乗っていたけれど、もう少しレベルアップして遠くまでサイクリングに行きたい」
「ママチャリよりも少ない労力でスピードが出せるギア変速付きのスポーツ車で爽快にサイクリングを楽しみたい」
という思いの方が大半だと思います。
では、そういった素直な一番の動機に対して、「見た目がかっこいい」というだけでロードバイク購入を決定しても良いものなのでしょうか。
見た目のデザイン以外では何に注目すればいいのでしょうか。
次の項目も含めて、今一度、簡単ではありますが、自転車の種類についてご紹介しながら考えてみていきます。
スポーツバイクのおおまかな種類
見た目かっこいいと思われるロードバイク以外にも、大まかに分類されているスポーツ自転車のカテゴリーをご紹介しています。
○クロスバイク
シティバイク・コンフォートバイクと呼ばれるモデル。
マウンテンバイクのフレーム・コンポを元に、舗装用スリックタイヤに変更したもの。
軽度のオフ・オンロードどちらも走行できるため、ちょっとした街乗りに適しているとされています。
○BMX
バイシクルモトクロスの略、20インチの径ホールを持つ競技用主体自転車。
頑丈なフレームが特徴ではあるが、変速機も無く長距離には不向きです。
○マウンテンバイク(MTB)
荒れ地や山、丘等での高速、急坂登降、段差越えなどを含む走行を主体的に、軽量・耐衝撃、比較的自由な走行を目的に構造の自転車。
フラットハンドル、変速機、大型のブロックタイヤとカンチキャリパーブレーキを搭載したものが該当します。
他にも、
・岩場と岩場を足つかず走行する競技用「トライアル」車
・丘や草原のオフロード周回コースを走る「シクロクロス」車
・長距離ツーリングを目的とした「ランドナー」車
などのモデルも、時には、ネット・カタログ等で目にします。
これらは、上記の分類からさらに細かく分けられた呼び方なので、ここでのご説明は割愛させて頂きます。
見た目かっこいい以外にも注目するところ
まず、ロードバイクの持つ見た目かっこいいデザインというのも重要な要素ですが、ここではそれ以外の購入する際に注目・検討するべきところを考えていきます。
第一に、自転車の強度。
これはフレーム自体の素材などが大きく関係しますが、カーボンなど強度のあるフレームの方が、走行・本体寿命・衝撃性能に対して高い効果を発揮します。
もちろんそれに伴って商品価格も高価になってしまいます。
第二に、ブレーキやギアコンポなどの足回り部品はどうなのか。
自転車のブレーキと言っても、ディスク式やカンチ式など様々なシステムがあります。
自分が乗ろうと思っているサイクリングにそういった部品がオーバースペックで性能が無駄になっていないかどうかも考える必要があります。
例えば、街乗りは住宅地や道路など短い道路や交差点など入り組んだ状況が多く、制動力が高いが雨などに弱く、急な制動力が必要とされるブレーキとしては不向きになります。
また、ロングライドが主体なのに、ギア比なども考慮しないと、長距離に必要なぺダリングが得られない場合などもあります。
デザインだけでなく、ブレーキ・コンポーネントなど足回りの部品などもどういったものが採用されているのか、購入する前にはしっかりチェックして吟味する必要があると言えます。
やはりかっこいいロードバイク
色々と購入前の考察をして来ましたが、競技用や長距離向けに作られたロードバイクは、見た目かっこいいという特徴が先に挙げられます。
しかしそれだけでなく、さらに誕生からの歴史を経て人工工学的に洗練された運動設計や日々進化する素材やシステムも考えて作られてきたので、正しく完成された自転車モデルと言えるでしょう。
キングオブ自転車とでも言えるのではないでしょうか。
自転車乗りとしては、一度は所有・乗車経験したいのがロードバイクだと思います。
筆者は、クロスバイクで200kmの距離を走りきる事を敢行したこともありますが、さっそうと追い抜いてすれ違っていくロードバイクに目が行きました。
その光景を目の当たりにして、疲労度や速度など、長距離専用に設計されてるロードバイクにクロスバイクでは敵わないと思った筆者の体験があります。
ぜひ、スポーツ自転車デビューをするなら、自分が決めたかっこいいロードバイクに跨ってサイクリングを謳歌する体験を一度はして頂きたいですね。
見た目かっこいいだけは疑って購入しよう
以上の事から、簡単なご説明でしたが、ロードバイク・自転車には様々なモデル・ジャンルがあると分かって頂けたのではないかと思います。
カタログ・パンフレットの見た目だけに騙されず、自転車購入しようとする際に思い出して欲しいのは「見た目かっこいいだけに騙されるな!」です。
自分にとって適切な自転車購入をして、失敗・後悔のないサイクルライフを送って頂きたいと思います。