スギノは日本の自転車パーツメーカーです。
主にクランクが有名で、競輪選手の多くはスギノのクランクを使っています。
活躍はツール・ド・フランスのような世界的な大会で勝利を収めたことがあります。
そして、歴史は自転車パーツメーカーとして有名なシマノより長く、そのため現在では、公式サイトでも発売されていないビンテージのスーパーマキシーというクランクがあります。
クランクをスギノのスーパーマキシーでビンテージを演出
長い歴史を持つスギノだからこそビンテージを考えることができます。
時代によってフレームが変われば、ブレーキも変わり、そしてクランクも変わっているのです。
ビンテージのフレームであるのなら、最新のコンポーネントやパーツではなくて当時のパーツで、当時の息吹を現在に蘇らせるという楽しみ方も歴史ある自転車だからこそできることだと思います。
また、現在とは見た目が大きくことなることもあるので、ビンテージの魅力に惹かれるということ人もいるでしょう。
現在ではカーボンフレームが主流ですが、その形状は古くからあるクロモリフレームとはだいぶ違ったものになります。
クロモリフレームが細すぎるということもできるかもしれませんが、カーボンフレームは太いシルエットになります。
伝統のクロモリフレームに合うクランクであるならば、同じく細身のスーパーマキシーとなるでしょう。
そのため、スーパーマキシーもビンテージの1つと言えます。
銀色に輝くチェーンリングとクランクは、ビンテージな雰囲気をまとっていています。
走行性能で関していえば、変速性能や剛性など最先端の技術で作られた現在のものとは比べようもないでしょうが、歴史ある見た目はそれだけで人を誘惑しているようです。
スギノのクランクのスーパーマキシーならランドナーに
スギノのスーパーマキシーを使うなら、ランドナーに使いたいという人も多いのではないでしょうか。
スーパーマキシー以前のニューマキシーやマキシーが70年代に活躍していました。
そして、マキシーからニューマキシー、そしてスーパーマキシーに移るにしたがって、クランクのアームの本数が3本から5本に増えているので、クランクの変化も楽しめたのではないでしょうか。
また、マキシーシリーズは当時の高級スポーツ車のラインナップに欠かせないランドナーにも搭載されたクランクでもあります。
憧れのランドナーに搭載されているクランク、そのようなイメージがスーパーマキシーについている人も少なくないでしょう。
そのような歴史を持っているスーパーマキシーだからこそ、現在でもランドナーに搭載したいと思うことは多いと思います。
富士オリンピック、片倉自転車(片倉シルク)のキャンピングなど、同じ時代に活躍していたランドナーには同じ時代に活躍していたスーパーマキシーがよく似合います。
スーパーマキシーとサンツアーのクランク
スギノのスーパーマキシーが出ていた1970年代は、パーツ販売に革新が起きた時代でもあります。
シマノなどが自転車パーツをまとめて販売するコンポーネントという考え方を導入したからです。
自転車メーカーからすればパーツ交渉する企業が1社だけになるので、複数社に交渉しなくて良くなるメリットがあり、コンポーネントという考え方は広まっていきました。
しかし、シマノ以外のメーカーは販売数を落としかねない一大事です。
そこでいくつかの企業が集まってコンポーネントのようにまとめて販売するという動きがありました。
クランクメーカーであるスギノが参加したのは「サンツアー」というブランドです。
そのため、ビンテージとして現在に再現するのであれば、サンツアーのパーツで合わせるのも面白いです。
サンツアーに使われているクランクには、同じスギノ製クランクでもマイティビクトリーに独自に加工が施されたオリジナルのものがあります。
それもサンツアーのグレードを表すシュパーブというロゴもついているわけですが、それでも同じ5アームのスーパーマキシーでも相性は良いと思います。
スーパーマキシーはスクエアテーパー
クランクを装着するにはBB規格の確認は必須です。
クランクのBBの規格が別々だとクランクを装着できないからです。
現在ではBB規格が様々であり、JIS規格とBSA規格のように同じものがあれば、それ以外にBB30がありますし、ネジ切りをやめてプレスフィット(圧入)でBBを入れていることもあります。
そのように現在では様々なBB規格があり、それに合わせてクランクを選択しなければならないのですが、昔も似たようなことになっていました。
クランクに合わせた専用のBBが販売されていたからです。
それはスギノも変わりません。
スギノは、マキシー専用のBBを販売していました。
そのため、スーパーマキシーを使うのであれば基本的には専用のBBを探すことになります。
しかし、現在のBBが使えないことはありません。
昔のBB規格は1つであり、JIS規格(BSA規格)しかなかったので現在のBBを使用できる可能性があります。
そのため、スーパーマキシーはJIS規格でスクエアテーパーということを覚えおくとBB探しに役立つでしょう。
スクエアテーパーは、ママチャリやシティサイクル、そしてクロスバイクやミニベロのクランクに使われているので、現在でも多く普及していて珍しいものではないです。
BBまでビンテージにするというこだわりがなければ、BBを探すことは難しくないでしょう。
スクエアテーパーでも装着できない場合がある
スギノのスーパーマキシーはJIS規格(BSA規格)でスクエアテーパーなので現在のBBも使えることがあるのですが、実際に装着してみて上手くいかないことがあります。
たとえばチェーンリングがフレームに接触してしまうことがあるのです。
それは昔の自転車でよくあることです。
同じスクエアテーパーでも軸長が異なるためです。
そのため、短い軸長に装着してしまってチェーンリングが深く入ってしまい、フレームとチェーンリングが干渉してしまうことがあるのです。
また、剛性が低いことで、走行中にクランクが歪んでチェーンやチェーンリングがフレームに接触して黒く汚してしまうこともあります。
そのように軸長が短いことによってフレームが汚れたり傷ついたりする場合はBBを変更するしかありません。
軸長の長いBBを探して、長い軸長のBBに交換しましょう。
スギノのスーパーマキシーの入手はネットオークションで
スギノは公式ページを持っています。
当然、そこではクランクのラインナップが揃っているわけですが、競輪選手が使っているスギノ75の情報が多数で、スーパーマキシーが見当たりません。
つまり、スーパーマキシーの販売は公式では終了しているのです。
さすがビンテージと言うところでしょう。
そのためスーパーマキシーを購入したいと思った場合は、公式サイト以外をあたらないといけません。
しかし、幸いなことにスーパーマキシーは、ビンテージといっても珍しいパーツではありません。
探せば見つかるクランクです。
ビンテージな自転車を専門に扱っている自転車屋さんに行けば見つかるかもしれませんが、それよりも簡単に見つけたいならネットで探すのが良いです。
それも個人の間で取引ができるオークションサイトを使うのが良いです。
たとえばヤフオクを探してみましょう。
検索ボックスにスーパーマキシー(もしくはsuper maxy)と入力すれば個人で出品しているクランクを見つけることができるでしょう。
見た目のためにクランクをスーパーマキシーにする
クランクやチェーンリングは自転車の顔とも言えるパーツです。
最近のクランクは剛性を意識しているため太い見た目のパーツが増えており、クロモリフレーム愛好家の中には細身のフレームに太いクランクは気になるという人は少ないでしょう。
そこでスギノが選択肢に入ります。
また、スーパーマキシーなら、クロモリフレームにも似合う細身の見た目で、銀色の輝きを持っているため自転車のアクセントとしても活躍できるでしょう。