上高地って良く聞くけど、何処にあるの?どんなところ?どんな魅力があるの?、と思っている方のために上高地の素晴らしさをお伝えします。
また、サイクリングで上高地に行って楽しみたい!と思っている方に、上高地の厳選スポットをご紹介します。
上高地ってどこにあるの?どんなところ?
サイクリングで訪れたい土地は星の数ほどありますが、その中でも今回は長野県の上高地をご紹介しましょう。
上高地は、長野県松本市に全域が含まれています。
飛騨山脈の中の平均標高1500mに位置する避暑地として有名です。
高地のため、年中平均気温が低く、東京や大阪などの大都市に比べると一日の平均気温が10度から15度ほど低いこともあります。
真夏でも平均気温が20度以下という涼しい気候で、夏になると多くの観光客で賑わいます。
現在では、年間120万人もの人が訪れる上高地ですが、一般観光客がこの地を訪れるようになったのは昭和に入ってからです。
観光地としての歴史はまだ浅く、手付かずの自然が多く残っています。
ケショウヤナギの発見などで一般の注目を集め、国の名勝及び天然記念物に指定されると初の山岳リゾートホテル、現在の上高地帝国ホテルが開業しました。
昭和10年代に入ると山岳ブームが過熱したため観光客は増加し、バスやマイカーの乗り入れが激増しました。
そのため、排気ガスの自然への影響が問題となり、1975年に県道上高地公園線のマイカー規制が行われ、現在では自然の美しさが保たれています。
上高地の魅力は?見どころは?
前項に続いて上高地の魅力をご紹介します。
上高地は、芥川龍之介の『河童』の題材ともなった河童橋や日本百名山にも選ばれた穂高連峰が特に有名で、自然、温泉、グルメを一度に楽しむことが出来ます。
1500mという高地にありながら、開けた平地を持つことも上高地の魅力のひとつです。
また、避暑地としても有名ですが四季を通じて美しい自然と触れ合える場所です。
春から初夏にかけての雪解けの梓川は、透明感のある独特の青い清流に白波が立ち、7月ごろにはケショウヤナギが白い綿を飛ばし、日光を浴びてキラキラ舞う姿は幻想的です。
夏は多くの花々が咲き乱れ、高原の涼風と突き抜けるような青空に険しい山々が際立つ雄大さが絶景となります。
秋は短く、広葉樹の紅葉ももちろん美しいですが、日本唯一の落葉針葉樹であるカラマツの黄葉も同様に美しいです。
落葉が日差しに輝き、至る所が黄金色に染まります。
冬は閉山間際ならば、雪化粧を見ることもできます。
このような魅力あふれる上高地はサイクリングの目的地候補に挙げられます。
上高地にサイクリング!必需品と持ち物
上高地に限ったことではありませんが、サイクリングに行くには様々なものが必要になります。
この項では、サイクリングに必要なもの、もしくは持っていくと便利なものを挙げていきます。
上高地を上るにも準備は必要ですので、装備を整えてからサイクリングを楽しみましょう。
●サイクルコンピュータ
走行距離、走行速度、時間などを計るのに必要なものです。
ペース配分などを行うためには、必要なアイテムです。
また、サイクルコンピュータに心拍数表示機能があれば心拍数計も忘れずにしましょう。
距離が長い場所や、上りのときには持続力を考えてあらゆる数値を確認しておくと、快適に走行し続けることができるでしょう。
●ライト、テールライト
自転車は、ライトを装着しなければなりません。
山ともなるとトンネル走行をしなければいけない場所も出てきます。
そのため、ライトの装着をしましょう。
●ヘルメット
サイクリングには、事故や転倒などあらゆる危険が伴います。
そのため、ヘルメットは必要不可欠なアイテムとなります。
最低限、重要な部分を守ってくれますので必ず装備しましょう。
●グローブ
意外に忘れやすいアイテムです。
グローブには衝撃を吸収できるように設計されているものもあり、手の痺れなどから保護してくれます。
手が痛くなると、サイクリングを楽しめなくなりますので、装着するようにしましょう。
●レーサーパンツ
このアイテムは、インナーパンツとスポーツウェアの組み合わせでも代用できます。
しかし、動きやすい服装でなければ長時間のサイクリングが大変です。
服装にも気をつけて動きやすいものにしましょう。
●ウィンドブレーカー
上高地のように山となると天候が急変することもあります。
そのため、気温が下がって寒い時や、雨天時には対応できるように持っていると便利です。
●ボトルケージ、ドリンクボトル
サイクリングは、汗をかきます。
また、気温次第では熱中症などの危険性もあります。
そのため、こまめな水分補給は欠かせません。
●補給食
必要なときにお店があるとも限りません。
そのため、エネルギーを切らして動けなくならないように補給食は必要でしょう。
●絆創膏
落車の危険は常にあります。
持っていると安心できます。
●ビニール袋
天候が急変して、雨が降ってきてもビニール袋があると荷物を雨から多少ですが守ることができます。
●GPSナビ
スマホなどにもアプリがありますが、山とかですと充電できる場所がありません。
また、行ったことのない土地ではあるととても便利なので、持っていくことをおすすめします。
松本城から上高地までサイクリング!
準備が整ったら上高地へのサイクリングに出発です。
まずは、松本城からの道のりを解説します。
松本の標識によると、上高地まで50㎞となります。
新島々辺りまではほとんど平地ですが、そこを過ぎると上りに変わります。
走行する速度や状況によっても異なりますが、1時間半程で道の駅「風穴の里」に差しかかると思います。
その後、トンネル内に分岐のあるところなどを過ぎながら、沢渡の駐車場まで行きます。
自動車の場合は、ここで公共交通機関に乗り換えます。
ここには立派な足湯があるのでリフレッシュできます。
更に進むと、ダムを2ヶ所と数え切れないほどのトンネルを抜けていくと、釜トンネルの入り口に到着します。
ここまでは3時間半前後になるのではないでしょうか。
釜トンネルの入り口左脇に、中の湯温泉卜伝の湯という洞窟温泉があります。
そして、ここから平均勾配13%という難関の釜トンネルが待っています。
自動車で来た人はバスに乗り換えてバスが上っていきますが、上るのが大変そうと感じる程の坂です。
このような坂なので当然ですが、自転車はとても大変です。
そのトンネルを上ると左手には澄んだ緑色の大正池が広がります。
この大正池は1915年に焼岳の噴火の泥流によって堰き止められてできたそうですが、現在は堤防によって管理されています。
そのまま進んで行くと上高地バスターミナルに到着できます。
このバスターミナルには駐輪場があって、無料で利用できます。
松本から上高地のバスターミナルまでは4時間半程度かと思います。
ただし、自転車に慣れていない方はもう少し時間がかかることでしょう。
上高地に行くなら立ち寄りたい絶景スポット!
この項では、上高地へサイクリングに行くなら、是非立ち寄ってほしい絶景スポットをご紹介します。
●明神池
ひょうたん型をしている池で一の池と二の池があります。
池畔にある穂高神社奥宮の神域となっており、明神岳からの透き通った伏流水をたたえています。
●徳沢
雪を抱いた峰が険しくアルプス的な風景を見せる絶景地です。
奥上高地とも呼ばれ、昭和初期までは牧場があったため開けた草原が周囲に広がります。
●大正池
1915年の焼岳の噴火の泥流によって堰き止められてできた池です。
水面に穂高連峰や焼岳、枯れ木を映す景観は上高地の象徴と言えます。
●田代池
湿原の中にぽっかりと浮かぶ池で、澄み切った池にはイワナの姿を見ることもできます。
●河童橋
上高地のシンボルと言える吊り橋で、大正時代に初代が架けられ現在は5代目です。
●田代橋
1998年に工事が完了してできた比較的新しめの橋で、長野県産のカラマツとヒノキだけを使って景観に配慮して造られた木橋です。
●明神橋
河童橋から上流に3㎞ほど登ったところを流れる梓川にかかる吊り橋です。
現在の橋は2003年に架け替えられたものです。
正面には明神岳岩峰群がそびえ、河童橋から眺めた印象と全く異なる雰囲気を見せます。
上高地でのサイクリング注意事項ってどんなこと?
上高地へサイクリングに行く際に、注意しなければならないのは自転車の乗り入れが禁止されている箇所もあるということです。
環境省松本自然環境事務所などが、遊歩道などへの自転車の乗り入れ禁止を呼びかける看板を設置し、2012年からは注意を促すカードを作って自転車運転者に配り、対策を強化しています。
自転車が通行できる県道上高地公園線の釜トンネル入り口で、監視員が上高地まで向かう自転車運転者に配布したカードには、上高地バスターミナルより先へは自転車が入れない要項と、乗り入れ禁止区間などが地図で示されています。
2011年に上高地公園線を通った自転車の台数は379台とのことです。
乗り入れ禁止の看板は2010年に設置され、バスターミナルに駐輪場を設置するなどして対策をしてきたのですが、遊歩道などへの乗り入れが減るどころか、集団走行をしたり、槍ヶ岳や穂高連峰に向かう手段として自転車で横尾まで乗り入れる常習者もいたりするなど、対応に手を焼いているとのことです。
また、乗り入れ禁止区間と知らずに乗り入れてしまう人もいるので事前に調べておく必要があります。
このような注意事項をしっかり把握して上高地のサイクリングを楽しみましょう。
上高地は自然豊かで魅力があふれる場所
上高地は自然豊かで魅力あふれる所ですね。
上高地までサイクリングを楽しんだら、是非絶景スポットも立ち寄ってほしいものです。
また、交通ルールやマナーを守り、モラルをもってサイクリングを楽しましょう。
上高地の自然をいつまでも大切にしていきたいものですね。