クロスバイクに限らず、自転車に乗っていれば、必ず坂道を上る機会はあるでしょう。
ギアのシフトチェンジを正しく知れば、坂道だけでなく、ロングライドも無理なく走れるようになります。
ここでは、クロスバイクの、ギアのシフトチェンジ方法についてご紹介します。
クロスバイクの正しいギア変速を身に付けよう
クロスバイクには、ペダルのところとリアタイヤのところにそれぞれギアがあるでしょう。
ペダルにあるギアがフロント変速、リアタイヤについているギアがリア変速となります。
また、リア変速しかないタイプは、変速レバーは左側だけになります。
変速をすることで、ペダル1回転あたりのタイヤの回転数を変更できます。
つまり、ペダル1回転で進む距離が変わります。
フロントのギアが38Tで、リアのギアが11Tという場合は、ギア比は3.4となります。
つまり、ペダル1回転でタイヤが3.4回転するということです。
そこでリアを34Tに変更すればギア比は1.1となって、ペダル1回転あたりのタイヤの回転数が1.1くらいになり、ギア比3.4に比べて3倍軽くなるので、比較的簡単に坂道を上れるようになります。
ギア比の変更は慣れてくると意識して行えるようになります。
コツは、リア変速をメインに調整することです。
リアの変速は、多く用意されているので細かくギア比を変更できます。
少し軽くしたいとか、少し重くしてスピードを出したいとか、そういった微調整を行いやすいわけです。
クロスバイクの場合は、最小ギアが11Tで、最大ギアが34Tだと思います。
ギアが大きいほうがペダルが軽くなるということを覚えておきましょう。
クロスバイクで坂道を上るときの、ギアのシフトチェンジの必要性
ギアの使い方も分からずクロスバイクを使っていては、なかなかクロスバイクの性能を引き出せないでしょう。
ギアは切り替えながら使っていくものです。
また、停止から走り出すときは、ペダルが重いのでギア比を小さくしておくべきでしょう。
つまり、リアのギアは大きいものを使うべきです。
スピードを出していくのに徐々にリアのギアを小さいものに変速して、加速していきましょう。
そして、重いギアほど足への負担が大きいです。
軽いギアでペダルを回せば自由に回転できることを考えると、重いギアの負担の大きさが分かると思います。
長距離走行するときにずっとペダルが重いと足に多大な負担をかけることになります。
足への負担が大きくなると痛みが生じたり疲れてしまったりするので長距離走行が難しくなってしまいます。
それから坂道を上るときも足への負担が大きくなります。
ペダルが重くて走行できなくなるのは困るので、シフトチェンジしましょう。
ギア比を小さくする、つまりリアのギアを大きなものにすることで足の負担を軽減させることができます。
そのようにシフトチェンジは、場面に合わせて走行しやすくするために必要になってくるのです。
坂道でのギアの正しい使い方
下り坂は放っておいてもクロスバイクが加速してくれるのですが、ペダルが軽くなってしまいます。
そうなるとリアタイヤに力を伝えられなくなってしまうので、場合によってはクロスバイクをコントロールし難くなります。
それを避けるためにもギアを重くしておきましょう。
急な下り坂だとすぐに加速してしまうので大きな変速が必要になりますが、そこで役に立つのがフロント変速です。
フロント変速ならギア比を大きく変更することができます。
クロスバイクのフロント変速は、リア変速に比べてギアの数が少ないです。
しかし、歯数は大きく変わります。
フロント変速が3つだったとしても、48T、38T、28T、と10歯刻みで、リア変速が2歯くらいで刻まれていることを考えるとかなり大きな変更です。
リア変速はだいたい34Tから11Tへの変更が可能で、20歯くらいの変速なのですが、その半分の変速を1回の操作で行えることを考えてもかなり大きな変速だと分かります。
また、フロント変速が3段の場合はセンターのギアを使うようにしましょう。
フロントのギアをセンターにしておくことで、上り坂、下り坂、どちらの坂道にも対応できるようになります。
坂道で、ケイデンスを維持するにはギアを利用する
クロスバイクやロードバイクで大切だと言われているのはケイデンスを一定にすることです。
ケイデンスというのは、ペダルをこぐ速さのことです。
つまり、ペダルをこぐ速さを一定にした方が良いということです。
道具を使わずに自分のケイデンスを知りたい場合は、1分間に何回ペダルの回転数を数えれば求められます。
一般的には80から90を目標にするべきだと言われているので、そのようなケイデンスを一つの目標に練習すると良いでしょう。
このようにケイデンスを80から90にし続けることでロングライドがしやすくなると言われています。
そこで練習して平地でのケイデンスが80くらいになったとしても、次に問題になるのは坂道です。
上り坂でも下り坂でもペダルの重さは大きく変わってしまいます。
何の対策もしないで坂道に突入するとケイデンスを維持するのは難しいでしょう。
そこで変速です。
上り坂ならギアを軽くして、下り坂ならギアを重くして、ケイデンスが一定になるように調整しましょう。
しかしながら、坂道でペダルの回転を数えている余裕がないこともあるでしょう。
そのため、サイクルコンピューターの導入をおすすめします。
サイクルコンピューターを使えば、自動でケイデンスを数えてくれます。
クロスバイクで、ギアのシフトチェンジを行うペダル位置は?
クロスバイクは走行中によくシフトチェンジします。
しかし、停車中にシフトチェンジしようとレバーを操作しても変速できません。
次にペダルを回したときにガチガチと大きな音を鳴らしながら変速することになり、チェーンやギアを傷つけてしまうこともあるので、停車中にシフトチェンジしないようにしましょう。
そして、シフトチェンジの注意は停車中だけではありません。
ペダルの位置も重要です。
坂道に差し掛かる前にシフトチェンジするわけですが、ペダルが7時から11時の位置に来たときに行うようにしましょう。
つまり、ペダルが後ろ、ペダルを上げるときに行いましょう。
ペダルを踏んでしまうと、チェーンが張ってしまって上手く変速できません。
変速できたとしても無理な力が加わるので、チェーンとギアがこすれて削れてしまうこともあります。
それを避けるために、ペダルを踏み込んでいないときに変速しましょう。
そのときのペダルの位置が後ろで、足を上げているときだということです。
ペダルの位置が難しいというのであれば、ペダルの左右が上下にあるときにシフトチェンジしてください。
その位置ならペダルを踏み込む前なので上手くシフトチェンジできると思います。
クロスバイクで、ギアチェンジするときの注意点
クロスバイクのギアは豊富です。
フロント3段でリア10段だとしても、3×10通りになるので30通りの組み合わせになります。
しかし、その中で使わない組み合わせがあります。
フロントとリア、大きいものと大きいもの、そして小さいものと小さいもの、その組み合わせは使いません。
チェーンが斜めになってチェーンの負担が大きくなってしまうからです。
以上ような組み合わせを使っているとチェーンの寿命が縮めてしまうので気をつけてください。
そして、最悪走行中に、チェーンが外れたり、チェーンが絡まったりします。
そのため、チェーンが大きく斜めになる組み合わせは使わないでください。
チェーンをなるべくまっすぐにするには、フロント3段の場合はセンターを使うようにしましょう。
それだけで極端な斜めになることはなくなります。
リア変速の方は、加速や坂道で走行中に細かく変えていくことになるので一定にすることは難しいでしょう。
しかしながら、フロントの変速も大切なものです。
リアの変速よりギア比を大きく変更できますし、ケイデンスを保つのにも有効でしょう。
そのため、フロントギアをセンターにしておくことはあくまで基本にして、チェーンが斜めになることを注意しながら、自分好みのギア比を探っていきましょう。
クロスバイクの正しいギアの使い方
ギアのシフトチェンジ方法についてご紹介しました。
クロスバイクに限らず、ギアのシフトチェンジを正しく出来るようになると、坂道や、ロングライドでも快適に走れるようになるでしょう。
正しいギアチェンジを身に付ければ、さらに自転車が楽しくなりますよ。