ママチャリでも、どんな自転車にもついているチェーン。
このチェーンの点検は行っていますか?
たるんだチェーンはとても危険なんですよ。
今回は、チェーンのたるみの原因と調整方法をご紹介します。
ママチャリのチェーンのたるみの原因とは!?
ママチャリに長く自転車に乗っていると、チェーンは伸びてたるみます。
チェーンが伸びる原因について、ご説明していきます。
チェーンが伸びるのは、チェーン間をつなぐ、コネクトピンが局所摩耗をして、プレートが食い込むからです。
ひどくチェーンが伸びたら、ギアの偏摩耗やダメージ、チェーン外れなども起こります。
自転車のペダルを踏み込んで前に進んでいる間は、チェーンには大きな引張トルクがかかります。
その状態でのインナーリンクは、回転方向への動きを繰り返します。
インナーリンクが回転することは、リンクピン、スリーブ内面が擦れ合っているということです。
この擦れが少しづつお互いを削り合うため、リンクピンとスリーブ内面の隙間が大きくなります。
隙間が大きくなれば、チェーンのガタも大きくなります。
例えばリンクピンとスリーブ内面の間が0.1mm広がるなら、114リンクのチェーンなら0.1×114=11.4mmになるので、チェーンが11.4mmも伸びるということです。
こんなに伸びると、スプロケットに上手くはまらなくなりますし、たるみが出てチェーンが外れやすくなります。
また、異音がする状態になりますし、変速の反応もにぶくなります。
チェーンが伸びたら、悪いことばかり起きるので気がついたらすぐに直しましょう。
ママチャリチェーンのたるみを放置していると大変なことに!?
ジャラジャラと音がするママチャリに乗っている人を見かけることがよくあります。
この音は、チェーンがチェーンケースにぶつかる音で、チェーンがたるみ過ぎていることを表しています。
段差を越えたり、自転車を傾けたときに、チェーンが外れることがあります。
また、そのときにペダルが空回りしてしまい、バランスを崩して転ぶ可能性があります。
このようにたるんだチェーンのママチャリを乗り続けたら、ペダルを強く踏み込んだ時にチェーンが外れ、体が前方に投げ出されるなどの事故を引き起こすことがあるので、放置しないようにしましょう。
また、チェーンはとても錆びやすい部品です。
チェーンが錆びたら動きがにぶくなって、表面がざらざらになります。
そうなると、抵抗が増えるので走りが重くなったり、チェーンと接しているスプロケットが削られたりします。
突然チェーンが切れて、転んで怪我をしたら大変です。
チェーンのたるみや錆を放置すると、命に関わる事故を起こしてしまうこともあるのです。
子供をママチャリに一緒に乗せている人は、特に注意が必要です。
ママチャリのチェーンのたるみを調整しよう①
ママチャリのチェーンのたるみを調整するための方法をご説明していきます。
まず、レンチでナットを反時計回りに回して、車軸のナットを緩めましょう。
緩めるだけで外す必要はありません。
反対側の車軸を固定しているナットも反時計回りで外します。
左右で回す向きが反対なので、間違えないようにしてください。
それから、後輪のブレーキを自転車本体につけているネジを緩めます。
後ろにナットがあるので、レンチで固定して、ドライバーを反時計回りにして緩めます。これも外さないで大丈夫です。
自転車のチェーンを調整するナット引きを回して、前輪と後輪の間を調整していきます。
ナット引きをレンチで時計回りにして、ナット引きを締めましょう。
「前輪と後輪の間を広げるためには、ナット引きを緩めるのでは?」 と思う人もいるかもしれませんが、締めるのが正しいです。
ナット引きは、車軸に固定されているのでナット引きを締めると、ナット引きと後輪の距離が短くなるので、後ろに引っ張られます。
ママチャリのチェーンのたるみを調整しよう②
ナット引きは、入り組んだ所にあるため、かなり回しにくいです。
ナットドライバーの先でナットを回せるものがあると、やりやすいでしょう。
ナットドライバーのように垂直に差し込むと、ナット引きが楽に回せます。
ナット引きを回すときは、左右のナット引きの位置を同じにします。
そうしなければ、左右どちらかに後輪が偏ってしまいます。
ナット引きを上から見て、らせんを描くネジの切れ込み数を数えて大体の調整をしましょう。
車輪と自転車のフレーム間に指をいれ、左右が同じ幅になるようにします。
ナット引きを締めたら、後輪のタイヤを叩いて車軸を後ろにもっていきます。
チェーンの緩みが2cmくらいになれば、出来上がりです。
緩めていた車軸のナットとブレーキのネジを時計回りに回して固定し、ナット引きを引いて締めたら、ママチャリのチェーンのたるみがなくなります。
寿命がきているチェーンの場合は、チェーンを替えてくださいね。
ママチャリの異音の原因はチェーンのたるみだった!?
ママチャリから異音がする原因は、チェーンであることがほとんどです。
もちろん、長く乗り続けていたらチェーンは劣化するし、錆びたり汚れが付いたりして走行がスムーズにいかなくなります。
そのような劣化や汚れは、防止するのが難しいです。
チェーンのたるみは、放っておいたら危ないです。
ペダルを強く踏み込んだときに、突然チェーンが切れて転んで怪我をすることもあります。
走行中にチェーンが外れたら、事故も起こしかねません。
チェーンに異変があれば、すぐに調整をしてください。
チェーンのたるみを調整するには、自転車に合う工具が必要です。
一般的なブレーキなら、次の方法でチェーンのメンテナンスができます。
後輪の「車輪止めナット」と「ブレーキネジ」を緩め、 「チェーン調節ナット」を締め、緩んだチェーンの張り具合を調整します。
そして、緩めた「車輪止めナット」と「ブレーキネジ」を締め直したら調整が完成です。
強く締めすぎるとチェーンが切れやすく、緩く締め過ぎるとチェーンが外れやすいので、初めて調整をする人は気をつけてくださいね。
ママチャリのチェーンの交換時期を見極める方法
ママチャリのチェーンの交換時期は、一般的に3000kmくらいの走行をした時期です。
ただ、これは目安で、チェーンの種類や乗り方によっても交換時期は変わります。
そのため、走行距離での寿命の判断は「そろそろチェーンのメンテナンスをする時期」という基準として考えると良いでしょう。
チェーンの交換時期を、チェーンを引っ張ったときの伸びで確認することもできます。
まず、ギアをフロントアウターにセットし、それからフロントギア方にあるチェーンを3時の方向に引っ張ります。
そうすると、チェーンとギアとの間に隙間が出来るのですが、この隙間が大きいほどチェーンにたるみがある、ということになります。
また、計算でチェーンの伸び率を出す方法もあります。
チェーンの1コマの距離を1ピッチと呼びます。
自転車のチェーンのピッチは、12.7mmの規格なので、メジャーで測って計算したら、伸び率が出ます。
計算式は、 (実測の1ピッチ-12.7)÷12.7×100=チェーンの伸び率、です。
このようにして交換時期やたるみを確認することができます。
ママチャリチェーンの寿命を見極める
長年、乗っているママチャリのメンテナンスは行っていますか?
自転車のパーツは、ほとんどが消耗品といっていいでしょう。
特にチェーンは、かかる負荷が大きいため点検が必要です。
たるんでしまったまま乗り続けることは、危険ですのでやめましょう。
自分で調整ができない人は、自転車屋さんに持っていくことをおすすめします。