自転車のブレーキシューから音が出るのはなぜ!?

古びた自転車や、雨の日に漕いでしまった自転車に乗ってブレーキをかけると、異音が・・・そんな経験はありませんか?

自転車のブレーキから音が出るのはなぜなのでしょう。

今回はブレーキシューをはじめとしたブレーキの異音の原因と対処法をご紹介します。

ブレーキシューとは

ブレーキシューとはリムに擦り合わせることで自転車のコントロールを行うための部品の名前です。

ブレーキシューは、ブレーキの先端についています。
リムを挟み、摩擦を起こすことで制動しますが、動いているタイヤを止めるため、ブレーキシューは削れていきます。

そのため、音が出るなどの寿命を迎えることがあるため、交換も必要になってきます。

交換する際には、ブレーキシューの種類に注意しなければなりません。

まずは、カートリッジタイプです。
ブレーキに固定する台座部分(カートリッジ)とブレーキシューが一緒になっているタイプです。
ロードバイクやクロスバイクに使用されていることが多いです。

値段は一体型に比べると少々高いですが、ブレーキ全体ではなく、ブレーキシューのみを交換出来るので、トータルで考えると安く治まることがあります。

お次が、カートリッジタイプです。
固定する台座部分(カートリッジ)がなく、ブレーキシューのみのタイプです。

その他には、一体型タイプがあります。
この一体型は、ブレーキシューと固定具がくっついていて、交換する時は、カートリッジではないので、ブレーキシューのみを替えることが出来ません。
固定具ごと替える必要があります。

ブレーキシューは互換性がないものもあるため、気をつける必要性があります。
交換する際は、種類やメーカーに注意しましょう。

ブレーキシューから音が出る原因①

自転車のブレーキシューから奇妙な音が聞こえてきたら、まずはホイールのリムとブレーキシューの表面をチェックしてください。

リムの側面にゴミや汚れが付いていたら、恐らくそれが音の原因です。
専用クリーナーか油脂の入っていない台所用洗剤、研磨剤入りのクレンザーなどを使って汚れを落としましょう。

オイルや灯油はブレーキが効かなくなる可能性があります。
絶対に使わないでください。

油を含んだものを塗ると、例えウエスで拭いたとしても、全部は取り除けません。
そのまま走れば、いざという時にスピードを落とすことが出来なくなり、大怪我や事故に繋がってしまうでしょう。
坂道や車の多い大通りの近くなどで止まれなくなったら一大事です。

家にたまたまあったからといって、サビ止め剤などを吹き付けるのもやめましょう。
面倒かもしれませんが、きちんと専用のものを使用してください。

この他の理由としては、リムに傷が付いている場合も変な音がします。
傷から剥がれたバリがブレーキシューに食い込むことで、妙な音を立てているのです。

ブレーキシューから音が出る原因②

ブレーキシューから変な音が聞こえる場合は、表面を見てみましょう。
そしてすり減っていたり、ゴミなどがくっついているかどうかを確かめてください。

表面がやけに滑らかになっていれば、それはブレーキを掛けた時の熱で表面が炭化している証拠です。
これらのどれかが発生すると、ブレーキシューが上手くリムを掴めなくなるため、異変を知らせるために音を発するのです。

とりあえず擦り切れ具合や傷の大きさを確認して、修復は無理そうだと判断出来るくらいの規模に達していたら、速やかに新品と取り替えましょう。
比較的軽いようなら、サンドペーパーなどで擦り、形を整えて面出しをしてください。

面出しのコツは、まずはサンドペーパーを物差しなど平らなものに巻き付けましょう。
そしてブレーキシューを当て、左右のどちらか一方向に動かします。
往復させたり、円を描くように動かしてはいけません。

ブレーキシューはそこまで高価な部品ではないので、調子が悪くなったらすぐ買い替えても問題ありません。
しかし、初心者でも修復可能という点も有り難いので、予算を節約するなら出来る限り自分で直していくことをおすすめします。

ブレーキから音がする場合の対策

もしもブレーキシューから聞き慣れない音がしたら、リムにブレーキのカスなどが付いていないか見てください。
それらしいものが付着していたら、油が含まれていない台所用洗剤やクレンザーで洗いましょう。

それでも鳴り止まなければブレーキシューを外し、金属の破片などが刺さっていないかを調べてください。
こちらはカッターなどの尖ったものを使って取り除きましょう。
そして摩擦による熱で炭化した表面をサンドペーパーでざらつくまで削ります。

効果が見られない場合はブレーキシューの角度を変えましょう。
取り付ける部分にあるステーをペンチなどでねじ曲げます。
自転車に乗った状態で、上からブレーキを見た時に「八」の字を描くようにしてください。
ステーが動かせなければ、段ボールを挟むと角度が変えられます。

最終手段は新品のブレーキシューか、ゴムだけを取り替えることです。
500~1,000円ほどで購入出来ます。

後輪のブレーキも同じように対処すれば音は止まります。
しかし、ママチャリのバンドブレーキだけはどうしようもありません。
これは、不良品というわけではなく、もともと音が止まらない造りになっているのです。

表面を削れば一時的に鳴り止みますが、使っていくといずれは滑らかになってしまうため、結局音は鳴ります。

前輪と後輪どちらのブレーキで音がするかによっても違う

ブレーキシューから異音が聞こえてきた時、前輪と後輪のどちらから聞こえるのかという点にも注目してください。

もし前輪から音が聞こえていて、ゴミや汚れなどが付着していたら、まずはそれらを取り除きましょう。
台所用洗剤やクレンザーを使えば落ちます。
気を付けるポイントとしては、油分があるとブレーキが効かなくなる可能性があるため、成分の中に油が入っていないかどうかしっかり確認してください。

ブレーキシューの表面がすべすべしている場合は、綺麗に洗ってからヤスリなどで削りましょう。

これでも鳴り続けるようならブレーキシューの角度を変更します。
取り付け部分に付いているステーを捩れば良いのですが、力を入れすぎるとブレーキの働きが鈍くなるので、ほどほどに加減をしてください。

後輪から音がする場合は厄介です。
そもそもほとんどの自転車のブレーキというものは、前輪と後輪で全然違う見た目をしています。
つまり肉眼で見ても、どの辺りにブレーキが付いているのか分からないことが多いのです。

軸の辺りに取り付けられた円盤のようなものが、バンドブレーキと呼ばれる後輪のブレーキなのですが、これは一般の人が修理をするのは無理なので、専門店に持っていきましょう。

vブレーキから音がする場合

ブレーキの種類のひとつであるキャリパーブレーキは、アーム比がとても小さいので取り付けやすく、動きも滑らかなところが特徴です。
アーム比が小さいということは、ブレーキシューを引くとそれだけシューが動くということになります。
つまりスピードを細かくコントロールすることが出来るのです。

ただしその分止まることは苦手で、急停止した場合、タイヤが完全に止まるまで時間が掛かるかもしれません。

vブレーキはその逆で、コントロールはしやすい反面ミスをすると変な動きをするので、上手く操作するコツを掴むまでは大変かと思われます。

そんなvブレーキから異音が聞こえる理由についてですが、アーム比が大きいため、ブレーキケーブルを引いてもブレーキシューはあまり移動しません。

ブレーキシューを少し動かすだけでも、レバーは大きく引かなければいけないので、ブレーキシューとリムはある程度近付ける必要があります。
そしてブレーキシューとリムの間隔は狭くても、アライメントがずれていると片側のシューだけが先にリムへと到達します。

するとブレーキシュー、アーム、リムの左右にバランス良く加わるはずの力が偏るため、あちこちが歪んで音を立てるのです。

原因の大半はセッティングが狂ったことによるものですが、ブレーキシューに金属の欠片などが刺さっていることも考えられるので、まずはチェックしてみましょう。

ブレーキから音がする・・・そんなときは

いかがでしたか?

一概にブレーキから音がするといっても、原因や対処法は様々であることがわかりました。

自分一人で、一つ一つ原因を探り対処するのはとても大変で時間がかかることです。

ブレーキから音がすると感じたら、友達に協力を頼んで一緒に直すか、不安な場合は専門店に頼むことをオススメします。