シマノには様々なカタログがありますが、製品の購入や型番の確認に欠かせないのが「バイクギアカタログ」です。
最近はホームページにも掲載がありネットでも閲覧できますので、分厚い本を持ち歩く必要もなく、非常に便利になりました。
そこで今回は、ロードバイク用コンポの最高峰デュラエースをカタログに沿ってご紹介していきます。
カタログでもデュラエースの存在感は抜群!
シマノのバイクギアカタログでは、ロードバイクやMTBのコンポ、ホイールに割いているスペースが大きく、コンポは全グレードのパーツの詳細が記されています。
型番や価格、重量(一部上位モデルのみ)そして、特筆すべき仕様などが一覧形式で掲載されており、購入時には大いに参考になります。
さて、デュラエースですが、ロードバイク用コンポのハイエンドモデルであり、シマノの象徴とも言える存在です。
カタログのロードバイクコンポの先頭ページには、デュラエースのクランクの写真が大きくアップで掲載されており、抜群の存在感をアピールしています。
デュラエースには機械式変速と電動変速モデル、そしてディスクブレーキモデルがあり、ホイールにも名前を冠した機種があります。
次項からカタログに掲載された内容に沿って、それらを順にご紹介していきます。
シマノ・デュラエースのカタログ掲載パーツ①フロント変速
シマノ・デュラエースは、バイクギアカタログのロードバイク用コンポの最初のページを飾ります。
最初の2ページは機械式変速で、左の製品の写真、右に価格や重量などのスペックが一覧で掲載されています。
まずここではフロント変速に関わる、カタログに掲載されているパーツを具体的にご紹介します。
【デュアルコントロールレバー】
キャリパーブレーキ用とディスクブレーキ用があり、左右レバー単体の価格やスペックも掲載してあります。
なお、トライアスロンのDHバーに取り付けられることの多い、「バーエンドシフトレバー」も掲載されています。
【フロントディレイラー】
タイプはフレームにバンドを介して取り付けるものと、直付けがあります。
【クランクセット】
チェーンリングの歯数構成、クランクアームの長さが掲載されています。
デュラエースは、PCD(ギア取付ピッチ径)が110mm、チェーンラインが43.5mmに統一されています。
また、トライアスロンやトラック競技にも使用されるアウター54T、55Tのギアがあるのはシマノでもデュラエースだけです。
【クランクセット(パワーメーター一体型)】
クランクのワット数やケイデンスを計測できる「パワーメーター」と一体型のクランクも、デュラエースにしかない特別な仕様です。
チェーンリング付きのクランクセットはもちろんですが、クランクアームのみも用意されています。
【BB(ボトムブラケット)】
ネジ切りのスレッドタイプと、直接圧入のプレスフィットタイプがあります。
【チェーン】
リア11速コンポであれば全てに適応するチェーンで、繋ぎ直す際に使用するクイックリンクも付属しています。
シマノ・デュラエースのカタログ掲載パーツ②リア変速とブレーキ
前項に引き続きシマノ・デュラエースのカタログ掲載パーツのご紹介ですが、ここではリア変速とブレーキに関わるパーツです。
【カセットスプロケット】
歯数構成は11-25T、11-28T、11-30T、12-25T、12-28Tの5種類となります。
【リアディレイラー】
スプロケットに合わせる形で、最大歯数30Tのショートケージ(SS)のみですが、トータルキャパシティが「35」ありますので、コンパクトクランク(50×34T)との組み合わせも可能です。
【ブレーキキャリパー】
リムブレーキですが、一般的なキャリパーブレーキと、エアロ形状のロードバイクによく見られるダイレクトマウントブレーキがあります。
ダイレクトマウントのリア用はシートステーとチェーンステーに取り付けるタイプがあり、チェーンステー用にはケーブルアジャスターも必要です。
【ディスクブレーキ】
本体、ディスクローター、ホースがそれぞれ別売りで、セットでは掲載されていませんので注意が必要です。
【E・スルーアクスル】
ホイールの固定器具で、本来はフレームの付属品です。
そのため、カタログに掲載されているのは、追加のリペアパーツになります。
【ペダル】
コンポではありませんが、デュラエースグレードとしてビンディングペダルが用意されています。
シマノ・デュラエースDi2のカタログ掲載パーツ①専用コンポ
ここまでシマノ・デュラエースのロードバイク用コンポから、カタログに沿って機械式変速のパーツをご紹介しました。
続いてカタログのページをめくりますと、電動式変速の「Di2」が掲載されており、機械式同様、左ページに写真、右ページにスペックとなっています。
まずは電動化に必要なコンポをご紹介します。
【デュアルコントロールレバー】
機械式とは変速方法が全く違いますので、コントロールレバーも専用のものになります。
また、機械式同様にキャリパーブレーキとディスクブレーキ用も別々に用意されていますし、トライアスロンやTTバイクなどのブルホーンハンドルに取り付けるシフターも用意されています。
【フロントディレイラー】
モーターが内蔵されますので、機械式のものを転用することはできません。
フレームに直付けタイプですが、バンドアダプターが別で用意されています。
【リアディレイラー】
フロントと同じく機械式からの転用はできません。
また、こちらはトータルキャパシティが「33」なので、フロント50×34T、リア11-30Tの組み合わせには対応していませんのでご注意ください。
※その他のコンポは機械式と同じものが使用できます。
シマノ・デュラエースDi2のカタログ掲載パーツ②電動化に必要なパーツ
前項でご紹介したのは、シマノ・デュラエースの電動式コンポ「Di2」で機械式からの転用が利かないパーツです。
そして、カタログには電動化に必要なその他のアイテムが多数掲載されていますので、まとめてご紹介します。
【ジャンクションA】
ハンドル周りの配線を1つにまとめるパーツで、3ポートと5ポートがあります。
また、一般的なステム下に取り付けるタイプに加え、バーエンドに取り付けるタイプもあります。
【ジャンクションB】
ジャンクションAで1つにまとめられた配線を、ディレイラーやバッテリーに分配するパーツです。
一般的には2ポートですが、4ポートや分岐タイプもあります。
【エレクトリックケーブル】
最低限前後のディレイラーを動かすだけでも6本は必要になります。
カタログを見ると150mm~1400mmまであり幅広く対応しますが、フレームによっても必要な長さは違いますので、購入の際に店舗に相談したほうが賢明です。
【グロメット】
ケーブルを通す管で、4個ワンセットになっています。
【バッテリー】
シートポストに内装するタイプと、外付けのタイプがあります。
外付けタイプの場合には別途バッテリーマウントも必要になります。
(カタログ掲載あり)
【バッテリーチャージャー(充電器)】
バッテリーの内装用と外装用があり、外装用には別途電源ケーブルが必要です。
(カタログ掲載あり)
これでコンポを電動化できますが、カタログにはオプション品として上ハンドルからも変速が可能な「サテライトスイッチ」や、スマホやタブレットと連携してサイコンのような使い方ができる「ワイヤレスユニット」なども掲載されています。
シマノ・デュラエースのカタログ掲載ホイール
ここまで、シマノ・デュラエースのロードバイク用コンポについて、カタログに沿ってご紹介してきました。
そして、最後にデュラエースにはホイールもありますのでご紹介します。
カタログの先頭ページには、MTB用の「XTR」と共にデュラエースホイールの写真が掲載されています。
ロードバイク用ホイールは計12ページですが、その内の半分6ページがデュラエースになります。
それではデュラエースのホイールをご紹介します。
【WH-R9100-C60】
フルカーボンリムのチュブラーと、カーボン/アルミコンポジットリムのクリンチャー、2タイプがあります。
リムハイトはチューブラーが60mm、クリンチャーが50mm、両者ともワイドリムです。
【WH-R9170-C60】
上記したカーボンチューブラーのディスクブレーキモデルで、リムはフルカーボンになります。
【WH-R9100-C40】
WH-R9100-C60との違いはリムハイトのみで、チューブラーが37mm、クリンチャーが35mmになります。
【WH-R9170-C40】
ディスクブレーキモデルで、チューブラーとチューブレスの2タイプになります。
【WH-R9100-C24】
リムハイト24mm(リア)のノーマルモデルで、デュラエースの中では最廉価になります。
デュラエースは特別な存在!
シマノのバイクギアカタログを見ていますと、デュラエースが特別な存在であることはすぐに気が付くかと思います。
本文でもご紹介しましたが、コンポの先頭ページを飾っていたり、「コンポーネントテクノロジー」の紹介文のページにデュラエースが使われていたりもします。
カタログはメーカーが売りたいものを明確にしている側面もありますので、シマノがどこに力を注いでいるかが分かります。