ママチャリで通学してるような元気な学生でも、往復で20kmも走ると結構な負担になりますよね。
しかし、サイクリストたちの話を聞くと、50kmや100kmは当たり前というような話をよく耳にします。
そのような長い距離を走る際に、サイクリストたちは一体どうやって距離を計算しているんでしょうか?
現在では、サイクルコンピュータやスマートフォンのアプリなど、距離や速度を計算するための手段が多いです。
そのため、今回はそれらを使ってさらに楽しくなるサイクリングの方法を、ご紹介していきます。
自転車で走った距離を計算したい!
自転車で通学・通勤していた方であれば、自宅から学校までの距離を計算したことはあるかもしれません。
スタート位置とゴール位置が分かるなら、地図やスマートフォンのマップアプリで2点間をつないで、おおよその距離を計算できます。
そして、距離が分かったなら、走行時間で割り算をすれば、1時間あたりの速度を計算できます。
しかしながら、地図による距離と時間の計算というのは原始的でな方法でしょう。
また、少々面倒に感じてしまうのではないでしょうか。
今では技術が発展し、それらの計算を簡単にできるツールがあります。
それが、今回ご紹介するサイクルコンピュータというわけです。
それでは、このサイクルコンピュータはどんな種類があって、どのように活用するのでしょうか?
くわしくご説明していきます。
距離と速度の計算に便利なツール・サイクルコンピュータ
距離と時間をリアルタイムで計算できるサイクルコンピュータはサイクリングやトレーニングに便利なツールです。
サイクリストの間ではサイコンと呼ばれていますね。
一般に普及しているものは、計測方法で分けるとおおむね2種類になります。
一つは、GPSを使って距離と速度を計算してくれるもので、ガーミン社の物が有名です。
細かい走行記録を取ってくれて、パソコンと連携できるものもありますが、ものによっては高価で、充電を頻繁にしなければいけません。
もう一つは、ホイールとフレームにセンサーを取り付けてホイールの大きさを入力するだけで、ホイールが1回転する間の時間から速度や走った距離を計算してくれる、シンプルな昔ながらのサイコンです。
このタイプは安価なものが多く、電池交換も数ヶ月や1年程度ですみます。
どちらのサイコンも、多くはハンドル部分にモニターがくるので、下を見れば距離や速度などの数値をすぐに確認できます。
また、ユニークなものでは、心拍数を測る機能があったり、走行記録から消費カロリーや節約できた二酸化炭素の量などを計算できるものもあります。
どれを買うか迷ってしまったなら、スポーツ走行がメインであればセンサータイプで、ケイデンス(1分間にクランクが回った回数)を測ることができるものがオススメです。
こうしたサイコンがあれば、練習やレースで大いに役立つデータを計算することができます。
自転車の速度を計算できるともっと楽しくなる!?
筆者はロードバイクを購入した際に、オプションとしてビンディングペダルやホイールなども一緒に購入しましたが、一番買ってよかったものは何か、と聞かれるとやはり、サイクルコンピュータになります。
自分の力で「これだけのスピードが出せるんだ」、「これだけの距離を走れるんだ」というのが視覚的に分かったので、「もっと速く走りたい」とか、「次は何km走ろう」とか、目標が出てきて嬉しくなりました。
また、サイコンによって速度や距離が分かると、次回のサイクリングの計画も立てやすいです。
友人どうしで、どこのお店へ行こうかとか、行った先で何をしようかなんて想像が膨らんでわくわくします。
他にも、毎日の通勤や通学で、到着時間に間に合わせるためにどれくらいのペースで走ればいいのか、という細かい計算にも役立ちます。
スピードを測定する機械なんていうと、初めはまだ必要ない、と思われるかもしれませんが、取り付けは簡単なものなので、初心者の方にこそ、日々のライドが格段に面白くなるサイコンをおすすめしたいです。
スマートフォンのアプリでも距離や速度を計算できる
サイクルコンピュータを取り付けるのが面倒であるとか、高くて買えないという方は、スマートフォンで距離や速度を計算できる、サイコンのようなアプリもあります。
「strava」や「runtastic」が代表的なアプリになります。
これらは、スマートフォンのGPS機能を使っています。
ですので、わざわざ自転車に取り付けなくても、ダウンロードすれば、スマートフォン一つで計算できます。
初期費用がサイコンと比べてそれほどかからないのもメリットといえます。
筆者はセンサータイプのサイコンと一緒にstravaを使っていますが、その日どこを走ったかというのを、GPSを用いて走行記録を出してくれるので、非常に使いやすいです。
また、アカウントを作っておけば、SNSと連携して、他にstravaを使っている人たちと走行記録を共有できるのも大きな強みになっています。
「区間」機能で他のサイクリストたちとタイムを競争できる機能もあります。
このように、一つのアプリだけでもかなり飽きさせないつくりになっていますので、試しに使ってみるのも良いでしょう。
パーツ交換時期の目安となる走行距離をサイコンなどで記録
自転車は、人の手による工業製品です。
工業製品は、使用することで負荷がかかり、劣化していき、やがて寿命を迎えます。
ロードバイクのパーツは、ある程度使用し、寿命が近くなると速度がのらなかったり、変速性能が極端に落ちていきます。
極端な場合、ブレーキワイヤーが突然切れたりしてブレーキが効かなくなることもあります。
このようにパーツの寿命が近い状態で、ロードバイクのようなスピードが出る乗り物に乗っていると、非常に危険ですし、事故を起こすこともあります。
日常的に整備をしている方であれば、パーツの点検をして寿命が来ているか判断することができます。
しかし、初心者の場合はそういうわけにいかないので、日々ロードバイクに乗る中で自転車の不調を感じたら自転車店に持っていく、という方が多いと思います。
この際に、パーツ毎に使用した距離や期間で交換したほうがいい目安というものがあります。
この目安をある程度の基準にして判断することもできます。
タイヤやチェーンなら3~4,000km、シフトワイヤーなら1年ごとに交換、といった具合です。
そこでサイコンやアプリを使うと累積の距離も計算してくれるので、自分でパーツの寿命を大まかに管理できて便利なのです。
雨天走行をしたり未舗装路を走ったりすると、パーツへのダメージが強くなる場合もありますので一概にはいえませんが、安全のためには目安となる距離を走ったらメンテナンスしたり点検してもらった方が安心です。
パーツの交換時期を気にして、適切なタイミングでメンテナンスを行い、より安全に自転車に乗るようにしたいですね。
距離と速度を計算するのに慣れたらツーリングの計画を立てよう
サイコンで走った距離が分かるようになって、自分がどれだけの速度で進めるのか、また1日でどれだけの距離を走ることができるのかつかめてきたら、ツーリングの計画を立てるのも良いでしょう。
その際は、大体の目的地を決めて、そこにたどり着くまでに経由する場所や、到着する時間も計算しておきましょう。
ロードバイクでツーリングに出ると、車や電車とは違う視点で風景を見ることができます。
ツーリングはまるで冒険のようで、非日常の時間を身近に感じることができます。
筆者はキャンプツーリングが趣味なのですが、慣れてきたらテントや着替えなどを積んで、泊まりがけのキャンプツーリングをするのも、自然を間近に感じることができて良いと思います。
キャンプ場でテントを設営して、満点の星空を眺めたり、朝焼けに照らされて、大自然の中で飲む淹れたてのコーヒーの香りがたまりません。
サイコンやアプリを使って、サイクリングを楽しもう!
いかがでしたでしょうか。
このように、サイコンやアプリを使って、走った距離や速度を知ることができれば、計画を立ててサイクリングに臨むことができるので、ロードバイクライフの幅が広がることにもつながります。
無理の無いプランを立てて、余裕を持って、より良いサイクリング・トレーニングをしましょう!