皆さんは自転車に乗っていて、時速(スピード)を気にしますか?
自動車ならメーターが付いていますので、一目で分かります。
自転車の場合は、タコメーターもないですし、制限速度の概念が希薄なので、スピードを意識しないのが普通です。
ですが、スピードが分かれば、おおよその移動時間が予測できますので、行動範囲も増えて走行距離も伸びてきます。
そこで今回は、自転車でスピードを把握する方法をご紹介していきます。
自転車での移動時間を予測するためにまず時速を知ろう
小学校で習うことですが、移動時間は距離÷時速で計算します。
距離は地図を見れば、ある程度分かりますが、自転車の場合は、時速(スピード)が予測程度にしか把握できません。
自転車でもスピードを把握したいという考えは、今に始まったことではなく、実験の結果、大まかな時速は分かっています。
まず、ママチャリですが、時速は14キロ程度とされています。
これは年齢・性別・路面状況等、色々な条件で算出した平均スピードであり、必ずしも、この速度で走れるというわけではありません。
東京駅から東京ディズニーランドが距離にして14キロなので、1時間で走れることになります。
ですが、ディズ二ーランドは千葉県ですので、隣県まで行ってしまえるママチャリのスピードが侮れないなという印象です。
また、自転車で最もスピードが出るロードバイクは時速25キロ以上と言われており、東京駅からディズニーランドは33分程度で走破できることになります。
このように、スピードが分かれば、おおよその移動時間は分かります。
自分のスピードが把握できれば、より正確な移動時間が、つかめるようになるわけです。
自転車の移動時間予測に使いたいサイクルコンピューター
時速を知る方法のひとつに、サイクルコンピューターを使用することが挙げられます。
自分が今、どのくらいのスピードで走っているのかが一目瞭然ですから、移動時間もすぐに予測できます。
積算の走行距離や消費カロリーなども分かりますし、特にスポーツ自転車では重要になってくるクランクを1分間に何回転させたかという数値であるケイデンスや、心拍数を測ることもできます。
ケイデンスなどは上級者になってからで良いので、速度や距離の基本情報だけのものを購入しましょう。
1,500円~2,000円くらいでも、購入できます。
できればワイヤレスタイプの方が、ハンドル周りがケーブルで煩雑にならずに済みますのでおすすめです。
現在の時速が一目で分かるようになると、自転車に乗る楽しみが、ひとつ増えることは間違いないと思います。
ということで、ワイヤレスのサイクルコンピューターを、いくつかご紹介しておきましょう。
【suaoki:改良版 サイクルコンピューター】
参考価格:¥2,900
スピード・距離・消費カロリーなどの基本情報に加えて、この価格でケイデンスが測定できるのは、コスパが高いですね。
バックライト付きなので、夜間でも使用可能です。
【CAT EYE(キャットアイ):ベロワイヤレス プラス[CC-VT235W]】
参考価格:¥5,500
ケイデンスこそ測定できませんが、安定の日本製なので、上記の中国製はちょっとどうか?と思う人には良いでしょう。
自転車で出掛ける前には地図ソフトで予測
自転車で走行しているときは、サイクルコンピューターが移動時間の予測に役立ちますが、サイクリングやツーリングに出掛ける前に予測しておきたい場合もあります。
そんな場合は、スマホやパソコンで見ることができる、地図ソフトが重宝します。
代表的なのは、グーグルマップです。
出発地と目的地を入力すれば距離を教えてくれる上に、色々な交通手段での移動時間を予測してくれます。
ただ、ほとんど自転車専用道がない日本においては、自転車モードでの検索は上手くいきません。
そのため、自転車での移動時間に関しては、一旦、自動車や徒歩モードで検索して出た答えを自転車の時速で換算する作業が必要になります。
ここで厄介なのは、自動車モードは一概に時速何キロと決めて計算しているのではないことです。
リアルタイムでのユーザーからのデータを解析して、曜日や時間帯などの渋滞予測も加味した上で、移動時間を出しているそうです。
そうなると、自転車での予測は無理なので、徒歩モードを参考にしてください。
徒歩モードは恐らく、一律でスピードが決められています。
街中なら時速5キロ、山登りなら3.5キロ程度に設定されていると聞きますので、自分の自転車での速度で計算してみてください。
自動車ルートの思わぬ落とし穴
また、グーグルマップの自動車ルートを自転車に使用したことで、にわかには信じがたい事例が起こっていました。
何も条件を入れずに出発地と目的地を入力した場合、検索結果として表示されるのは、最短・最速の移動時間の予測ルートになります。
そのルートの場合は、高速道路や自動車専用道が含まれますが、自転車はもちろん通行不可です。
しかし、スマホでグーグルマップなどの地図アプリをナビ代わりに使用している人が、自転車で高速道路に侵入してしまう事例が増えているのだそうです。
のちに事情を聞かれることになるわけですが、運転免許を持っておらず、自転車が高速道路を走れないことを知らなかったという人もいるそうです。
個人的には一般常識のレベルで、ほとんど誰もが知っていることなのかと思っていましたが、実情はそうではなかったのですね。
少し極端な例かもしれませんが、自動車ルートを使う際には、高速道路を含んでいる可能性があることを認識しておいてください。
自転車NAVITIMEは自転車専用のナビアプリ
グーグルマップも素晴らしいものではありますが、自転車ルートの検索には自転車に特化したソフトやアプリを使用するのが賢明です。
中でもメジャーなのが【自転車NAVITIME(自転車ナビタイム)】です。
NAVITIMEは自動車や徒歩、電車の乗換案内まで幅広く扱っていますが、自転車専用アプリも評価が高いです。
課金して、より詳細な機能を使用しても良いですが、ここでは無料で使える機能をご紹介しておきます。
★推奨ルート
目的地までのルートを自転車が走りやすい道を予測して、距離・移動時間・高低差なども加味しながら検索してくれます。
当然ながら、自転車が走行できる道路のみのルートになります。
★高低差グラフ
ルート上に高低差グラフが表示され、起伏によって色分けができたりもするので、ギアチェンジのタイミングやペース配分がしやすくなります。
★音声ナビ
無料で使えるのは月間10キロまでですが、スマホの画面を消しても、音声ナビは使用可能です。
★自宅登録
自宅を登録しておけますので、ワンタッチで起点に設定できますし、帰宅ルートも一発で検索可能です。
この他にも、まだまだ無料で使える機能がありますので、ぜひ試していただきたいと思います。
移動時間が予測できれば自転車通勤ができる!
最近は、自転車通勤をする人が増えています。
朝の満員電車で受ける強烈なストレスや、自動車での移動時間が予測しづらい幹線道路の渋滞は、通勤の大きな妨げになります。
その点、自転車はストレスとは無縁ですし、基本的に渋滞は関係ありませんので、時間も予測しやすいです。
また、自転車運動は効率の良い有酸素運動なので、通勤しているだけでダイエット効果もあります。
東京近郊と大阪近郊で電車通勤をしている人に取ったアンケートによると、平均の通勤時間は約1時間だったそうです。
ドアtoドアですので、電車に乗っている時間は40分前後になりますが、それでも通勤に往復2時間は掛かるということです。
1日に2時間自転車で走ることを考えると、最初は尻ごみすると思うのですが、自転車通勤をしている人の多くが片道1時間程度なら、苦もなくこなせるようになっています。
ママチャリで通勤している人も多いですから、わざわざスポーツ自転車を購入する必要もありません。
自分の脚力との相談になりますが、もし職場まで自転車で1時間圏内であれば、実践してみる価値は高いと思います。
現在は自転車の移動時間が簡単に予測できる時代
自転車に速度の概念が薄いのは、今も昔も変わらないですが、計測しやすくなっているのは確かです。
サイクルコンピューターも安価になりましたし、無料のアプリは自転車専用のルート検索もしてくれます。
今回は、自転車が長めの距離を移動する手段として、普及し始めていることを実感しました。