電動自転車に使われているバッテリーですが、間違った使用方法で使用すると、寿命を縮めてしまうこともあります。
交通費の節約になるはずが、バッテリー代で余計に費用がかかってしまうことも。
そんな電動自転車のバッテリーの充電を長持ちさせる方法をご紹介しましょう。
電動自転車のバッテリーの仕組みについて知っていきましょう。
電動自転車で使用される、バッテリーの種類は主に3種類
自転車には電動アシスト自転車というものがあります。
電動アシスト自転車にとって、バッテリーと充電は切り離せないものです。
今回は、電動アシスト自転車のバッテリーについてご紹介します。
電動アシスト自転車には、リチウムイオンバッテリー、ニッケル水素バッテリー、鉛酸バッテリーという3種類のバッテリーがあります。
鉛酸バッテリーは、自動車、オートバイにも搭載されていますが、国産メーカーの電動アシスト自転車には搭載されていません。
ニッケル水素バッテリー、鉛酸バッテリーはメモリー効果という性質を持っています。
このメモリー効果とは、バッテリーの電気を使い切る前に充電する事を繰り返すと、バッテリーの電気の残量分を一時的に取り出して使用する事が不可能になるという性質の事です。
つまり、大容量の電池であっても、小さい容量分しか使用できなくなるなどの不具合が生じたります。
そのため、現在ではメモリー効果がなくて耐久性も優れたリチウムイオンバッテリーを国内の主要メーカーの多くが採用しています。
バッテリーの交換回数を減らすためには、リチウムイオンバッテリーを搭載している製品を選択した方がいいでしょう。
電動自転車のバッテリーを長持ちさせるには、充電のタイミングが大切
リチウムイオンバッテリーに負担をかけないようにするためには、残量がゼロになってから容量の8割程度を充電をしたらいいといわれています。
ですが、電動アシスト自転車に採用されているバッテリーは、外見上はバッテリーの残量がゼロになっていても、バッテリーの内部には電気が残存するように造られています。
つまり、残量がゼロの時に充電しても、バッテリーの残量をゼロの状態で充電する事はできないのです。
また、リチウムイオンバッテリーを残量ゼロの状態で充電したとしても、バッテリーが過度に劣化する事はありません。
しかし、バッテリーは充電を満タンにさせていると、バッテリーが劣化する原因となってしまいますので、容量の8割程度までの充電が理想とされています。
容量の8割程度までの充電をする事は困難なので、充電を完了させたら即座に充電器を外す事、充電完了後は即座に使用して満タンの状態が続かないようにするという2点に注意するようにした方がいいでしょう。
電動自転車のバッテリーの充電を長持ちさせる保管方法
電動アシスト自転車のバッテリーを長く使用するための方法についてご説明します。
リチウムイオンバッテリーは耐久性が高く、電動アシスト自転車に最も多く採用されていますが、保管方法次第では短期間のうちに使用が不可能になる事もあります。
また、バッテリー交換時には、2万~4万円の費用が発生してしまうので、バッテリーは適切に保管して長持ちさせるようにしましょう。
バッテリーは高温になると劣化が早まるので、電動アシスト自転車を日陰に停めるなどして、バッテリーの温度が上がらないように気をつけましょう。
もし、電動アシスト自転車を炎天下に駐車しなければならない時には、白いタオルなどをバッテリーにかける事で、バッテリーの温度が上がらないようにできます。
また、温度が低くなってしまっては、バッテリーは劣化はしないのですが、パワーが半分位しか発揮できません。
そのため、冬の季節はバッテリーをできるだけ外しましょう。
屋内保管をすれば乗りだしをスムーズにさせる事が可能です。
また、バッテリーを取り外すという事は盗難防止にも繋がります。
このようにしっかり管理して使用すると充電も長持ちするので、最終的には省エネになります。
充電を長持ちさせたい!バッテリーを長期間保管する場合は?
電動アシスト自転車のバッテリーを長期間に渡って保管する場合に必要な事をご説明します。
低温に弱いとされるリチウムイオンバッテリーですが、冬場は路面の状況が悪化するなどして、自転車を長期間に渡って使用しないという場合があります。
こういう場合には、バッテリーを適切な方法で保存しておかないと、バッテリーが段々と劣化していきます。
バッテリーを長期間に渡って使わない場合の適切な保存方法とは、冷暗所に残量を半分(約50%)にて保管する事です。
そうすれば、バッテリーの劣化は最小限にとどめる事ができるのです。
もし、長期間(数ヶ月から半年以上)に渡ってバッテリーを使用しない時には、バッテリーの残量チェックを行って、バッテリーの残量をゼロにしないために再充電を実施しましょう。
バッテリーが劣化するという事は回避できないですが、意識の持ち方次第で長持ちさせる事は可能です。
長持ちさせたい方は、下記のことに気をつけて使用しましょう。
・バッテリーの残量がゼロになった後に充電する際に、バッテリーが満タンにならないようにする。
・バッテリーが高温にならないようにする。
・バッテリーを長期間に渡って使用しない場合には、バッテリーの残量を半分程度に保つようにする。
という3つの点に注意してバッテリーを長持ちさせるようにしてみてはいかがでしょうか。
電動自転車のバッテリーにも寿命がある!バッテリーを買い換えるなら?
消耗品であるバッテリーにも当然寿命があります。
電動アシスト自転車に搭載される事が多いリチウムイオンバッテリーの中には、使用期間の制限や充電量をコントロールするためのコントローラー基盤が存在しています。
バッテリーの使用制限は、あらかじめ設定された使用年数や充電回数などを超えると使用不能になるようになっているのです。
この使用制限を設置した理由は、経年劣化を考えた安全策であると、メーカーは説明しています。
バッテリーによって使用制限は違いますが目安としては、使用年数が5~8年(旧車種)、または8~9年(新車種)、充電回数は700~900回になるような設定がされています。
ちなみに、プログラムの書き換えで旧車種の使用制限を延長させて使用可能にできる事もあります。
また、バッテリーの買い換え時の注意点についてもご説明します。
電動アシスト自転車のバッテリーの容量はAhで表されます。
このAhの数字が大きければ大きいほど、1回の充電で走行できる距離が長くなります。
ちなみに、メーカー表記の最低走行距離は、3Ah(容量)は25km(走行距離)、5Ah(容量)は42km(走行距離)、10Ah(容量)は 84km(走行距離)などとなっています。
バッテリーの買い換え時には、走行距離に対する容量をチェックするといいでしょう。
また、バッテリーの価格は2万5千円程度から4万円程度くらいです。
バッテリー容量は大きいもの、小さいものどちらがお得?
価格的にはバッテリーの容量が少ない電動アシスト自転車は安くなります。
しかし、安いといえどもお買い得になるとは限りません。
もし、大容量のバッテリーならば、一度の充電で走行できる距離が長くなります。
充電する回数が多くなる程、充電が可能な回数は減っていくので、バッテリーの劣化が早まってしまいます。
このことから、バッテリーが大容量であればある程、充電する回数が減っていくので、バッテリーを長期間に渡って使用する事が可能になります。
また、バッテリーは取り外して駐輪場から自分の部屋に持っていく必要があるので、充電は週一回位の頻度にしたいという人もいます。
しかし、自分が買いたいというモデルに大容量タイプのバッテリーが搭載されていないという事もあり得ます。
しかし、バッテリーの標準タイプ(8.9Ah)であっても、少し前までは大容量のバッテリーとして販売されていたので、大容量のバッテリーを必ず選択するという必要はないともいえるでしょう。
自転車の使用目的や使用頻度を考慮しながらバッテリーの容量を選択される事をおすすめします。
電動自転車のバッテリーは正しい保管方法で寿命が延びる!
電動自転車のバッテリーは、消耗品です。
必ず寿命はあります。
しかし、保管方法や充電のタイミングで寿命を延ばすことが出来ます。
電動自転車のバッテリーは安くても1万円程度しますから、出来れば長く持たせたいものですよね。
ぜひ、今回の記事を参考にしてみてください。