近年は自転車で通勤する方が多くなり、毎日のように片道10㎞、20㎞と走る方も少なくありません。
そうなると服装に気を付けなければならず、スポーツバイクに乗る場合にはサイクルウェアを着るという方も、そのままの服装で仕事をするわけにもいかず苦労することもあるかと思います。
そこで今回は、自転車通勤時の服装について考えてみましょう。
自転車通勤は汗をかく!
これは筆者も経験がありますが、自転車通勤をしていて距離が長くなってくると「汗」をかくのが一番の悩みどころになります。
夏場などは20~30分で汗びっしょりになり、服がビタビタに貼り付いて不快なことこの上ありません。
では、冬であれば汗をかかないのかと言われればそんなことはなく、冬場でも職場に着くころは全身がじとっとして、背中にシミができるくらいの汗はかくものです。
そんな状態で仕事に入れば不快なだけでなく風邪をひきかねませんし、夏場でもいきなり冷房の効いた部屋に入れば身体によいことはありません。
いわゆる、自転車通勤はそのままの服装で仕事に就くのは無理があり、着替えが必要になるということです。
着替えると言っても、職場によってスーツなのか制服なのか、はたまた私服で勤務する方もいるでしょうから、「全身を着替えるか?」「上だけか?」なども変わってきます。
そこで今回は、通勤時のサイクルウェアをどうするのかを考えていきましょう。
職場がスーツ着用なら自転車通勤には着替えが必須
日本での職場の服装で最も多いのは、男女を問わずフォーマルなスーツスタイルということになるでしょう。
その場合は、潜在的な意識にスーツ=汚してはいけない服ということがすりこまれているので、通勤時の服装としてはまず選ばないと思われます。
ですから、職場がスーツ着用の場合は、着替えてから勤務することが前提となります。
着替えることが前提なら、本格的なサイクルウェアを揃えてもよいですから、趣味と実益を兼ねられて一石二鳥です。
着替えるためのスーツですが、会社に置いておけるのであればそれに越したことはありません。
ただし、スーツだけではなく、シャツや靴も必要ですし、男性ならネクタイも必要なので、忘れずに常備しておかなければなりません。
また、着てきたサイクルウェアや私服なども汗をかいていますので、帰りのために干しておきたいところです。
そうなると、更衣室があり、なおかつ1人に1つ専用のロッカーがあるような職場でないと厳しいかもしれません。
通勤時のサイクルウェアとしても活用できるスーツがある
もし職場にスーツが置いておけない環境なら、持ち運びを考える必要があります。
シワくちゃなスーツで勤務するわけにはいきませんので、シワが付かないのが前提になりますが、それにはよいバッグがあります。
スーツを購入すると付属してくる、そのまま折りたたまずに入れるケースがありますが、あれを丸めてバッグにしたものがあります。
丸めてもシワにならない構造ですし、勤務用の荷物も一緒に入ります。
「ガーメントバッグ」や「バイシクルバックパック」などで検索してみてください。
また、通勤にサイクルウェアは着たくない方や、スーツを持ち運ぶのが面倒と言う方には、サイクル用のスーツがおすすめです。
サイクル用のスーツは濡れても直ぐに乾く速乾性のある生地で作られており、ペダルを漕ぎやすい柔軟性も兼ね備えています。
また、驚くほどシワにならないですし、洗濯機で丸洗い可能なので、見た目やモラルの問題は別として毎日でも着回せます。
サイクルウェアメーカーの「TOKYO Wheels」や「narifuri」にラインナップされているので、検討してみてはいかがでしょうか?
職場が私服なら通勤にカジュアルなサイクルウェアという選択もあり
自転車通勤をするにあたり、職場がスーツや制服着用であれば着替えるのが普通ですが、私服の場合はそのままで勤務に就きたいという発想も生まれます。
自転車関係の仕事でもない限り、本格的なサイクルウェアやショーツで勤務するのも違和感があるので、その場合は私服としても着まわせるサイクルウェアがおすすめです。
特に自転車通勤のように、ある程度距離を乗ることで考えなくてはいけないのは、お尻が痛くならないようにすることです。
お尻の痛みはサドルにも関係してきますし、乗車姿勢によっても回避できることではありますが、パッド入りのレーシングパンツによるところも大きいです。
また、通勤は毎日のことになるので耐久性も大きなポイントで、長距離ではジーパンでもすぐに破れてしまうと言いますので、あなどれないところです。
今は多くのアパレルメーカーが、こういった機能を加味しながら、見た目はカジュアルなチノパンやカーゴパンツに見えるサイクルパンツを販売しています。
自転車通勤に最適なサイクルパンツ
前項でお話した通勤に最適なサイクルパンツですが、先ほども名前を挙げた「TOKYO Wheels」におすすめのものがあります。
特に、「ストレッチサイクルロングパンツ」などは、上に何を合わせても違和感のない、綿パンツ風のサイクルウェアです。
お尻が二重構造になっているので、衝撃を吸収してくれますし、もちろん耐久性も高いです。
また、ロードバイクなどは前傾姿勢でペダルを漕ぐので、普通のズボンではシャツが飛び出てめくれあがってしまいます。
その点にもしっかり配慮がされており、背中側が少し高めになっているので、腰周辺がめくり上がらないようになっています。
そして、裾が風でばたつかないように、クリップで止められようになっているのも見逃せません。
裾がばたつくとチェーンに絡んで汚れてしまうばかりか、ひどい巻き込みですと大きなトラブルの原因にもなりかねません。
こういったケアもサイクルウェアメーカーならではですので、おすすめしたいですね。
サイクルウェア以外にも自転車通勤に必須なアイテム
ここまで自転車通勤時の服装についてサイクルウェアを中心に考えてきましたが、服装以外の装備品にも必須となるものがありますので、ご紹介しておきます。
まず朝夕の通勤ラッシュの中で混んでいる車道を走る上では、交通事故の可能性が否定できません。
そこで必要になってくるのが「ヘルメット」です。
交通事故で最も損傷する確率が高いのは、一番重い部分である頭部です。
また、頭部の損傷は重大なことに繋がることも多く、後遺症が残ることもありますし、生死にも関わります。
自転車のヘルメットは軽いので、かぶっていても重さが気になりませんし、転倒時に頭を守るために割れやすい構造になっているので、ヘルメットの硬さでさらに衝撃を受けることもありません。
次に着用しておきたいアイテムは「サングラス」です。
もちろん日を遮るという本来の目的もありますが、目にゴミや虫が飛び込んでくるのを防止するためでもあります。
走行中に目をつむったり、顔をそむけたりするのはとても危険ですので、目を覆ってくれるサングラスが必要かと思います。
なお、夜走ることを考えて、なるべく裸眼で見ているのと変わらないカラーのレンズがよいでしょう。
自転車通勤時の服装はとても大事
今回は自転車通勤時の服装についてお話しました。
職場で着替えることが前提なら本格的なサイクルウェアでも構いませんが、それ以外にも多くの選択肢があることが分かりました。
中でもサイクルスーツは機能性が高く柔軟性がある上に、フォーマルな雰囲気は崩していないので、自転車通勤には最適かと思います。
また、自転車は通勤の手段ではありますが、よい有酸素運動なのでフィットネスとしても優れています。
過剰に意識する必要はありませんが、それにふさわしい服装があるということは覚えておきたいですね。