mtbを使われている皆さん、ハンドル幅は購入した時の長さのままですか?
mtbのハンドル幅が買った時のままだと、物によっては街中での乗車に対しては少し長すぎることがあります。
ハンドル幅はハンドル交換やカットなどで、自分の体格や乗り方、使い方に合わせたサイズに調整することができます。
今回は、そんなハンドル幅の変え方について、ハンドルに関する様々な情報と共にご紹介していきます。
自転車のハンドル、その太さの種類
自転車のハンドルは、その太さに様々な規格があり、ステムと合わせたハンドルを選ぶことが必要になります。
ハンドルの太さの規格は、具体的には25.4ミリから31.8ミリにかけて、複数段階にわかれて存在しています。
そして、現在のハンドルの太さとして主流の規格は、この中から大きく3つあります。
その3つの規格は、小さいほうから順に、25.4ミリ、26.0ミリ、31.8ミリです。
それぞれの特徴をご紹介します。
25.4ミリという規格は「1インチ」サイズとも言われ、古くから使われている太さの規格です。
太さとしては最も細く、少し古めのmtbやシングルスピードバイク、ピストバイクなどに多く使われている規格です。
続く26.0ミリという太さは、最後にご紹介する31.8ミリという規格が普及する前に多用されていたものです。
主にドロップハンドルの太さの規格として流通していました。
最後にご紹介するのが、現行で最も太い規格、31.8ミリです。
先ほども少し触れたように、現在では最も主流の規格として普及しています。
この規格には特徴として、太さによって生まれる剛性があります。
また、アルミやカーボンからなる最新のフレームは、素材の特性により見た目が太くなる傾向にあり、31.8ミリという規格のハンドルは、そういったフレームに取り付けたときに見た目のバランスが良く感じられます。
ハンドルの太さは剛性に繋がるため、同じ形で同じ長さのハンドルでも、その太さによって乗り心地に差が生まれます。
ハンドル幅のカットに際しては、この点にやや気を付ける必要があると言えます。
mtbに使われるハンドル、その形の種類
続いて、ハンドル幅のカットを行う前の基礎知識として、ハンドルの形状による特徴についてご紹介していきます。
mtbに使われるハンドルの形状は、大きく分けてドロップハンドルとフラットバーの2種類に分けることができます。
現在のmtbはフラットバーを用いることがほとんどですが、かつてはmtbにもロードバイクなどと同じく、ドロップハンドルが用いられていました。
コントロール性の良さなどから、フラットバーへと主流が移りましたが、現在でもNITTOなどから、「マウンテンドロップ」として複数の商品ラインナップが存在します。
「マウンテンドロップ」と言われるmtb向けのドロップハンドルは、ロードバイク向けのドロップハンドルよりも幅が広く、正面から見ると「ハ」の字に開いていることが特徴です。
また、フラットバーに関しては、「曲げ」の度合いによって様々な製品が存在します。
この「曲げ」には、「スイープ」「ライズ」「ベンド」と言われる3種類のポイントがあります。
まず「スイープ」は、手前にハンドルが曲がってくる角度のことです。
体格に合わせて選択をする必要があります。
自然に手を前に上げた際、こぶしはやや「ハ」の字に開いているのですが、この開きの角度が「スイープ」の決め手です。
次に「ライズ」ですが、ハンドルがそのクランプ部分から握る部分にかけて、どれだけ上に向かっているかの高さを指します。
ハンドルに「ライズ」がある事によって、握った際に上体が起き、下り坂での操作がしやすくなります。
しかし、「ライズ」が大きいと上り坂では重心が後輪へ行くため、前輪がふらつきやすくなる場合があります。
最後に「ベンド」になりますが、「ライズ」がどのような角度で付いているのかを指すものです。
これは「スイープ」と同じく、自然な手の握りにするためについているものです。
つまり、ハンドルを選ぶ際はその形状に加え、「ベンド」や「スイープ」、「ライズ」と言った、ハンドルの設計にも注意することが必要です。
mtbに使われるハンドル、その素材の種類
mtbのハンドルに使われる素材としては、メジャーなものから順に、アルミ、クロモリ、カーボン、チタンが挙げられます。
それぞれの特徴をご紹介しましょう。
●アルミ
軽くてさびにくいことが特徴です。
また、素材自体が安いため、商品の価格自体も比較的安価です。
●クロモリ
鉄に近い合金素材で重くて錆びる反面、適度なしなりがあり、疲れにくいとされます。
●カーボン
非金属素材で、炭素繊維から成ります。
軽いこと、錆びない事、適度なしなりがある事などがメリットとして挙げられる反面、紫外線での劣化や、ピンポイントへの衝撃にもろいというデメリットがあります。
●チタン
錆びない、頑丈、適度なしなりがある、軽い、というように、アルミやクロモリ、カーボンのメリットをすべて兼ね備えています。
しかし、素材の価格が非常に高いため、商品の価格が高額になると同時に、商品の種類も限られています。
ハンドル幅のカットに際して、アルミやクロモリの場合は、手順に従えば特別な注意をする必要はありません。
しかし、カーボン素材の場合は衝撃に弱いため、無理な力を掛けずに少しづつカットする事が必要です。
また、チタンの場合は、素材が非常に硬いことに注意が必要です。
時間が余分にかかってしまったり、切断工具が刃こぼれをする可能性があります。
カーボンやチタン素材のハンドル幅をカットすることに不安がある場合は、プロショップに持ち込むことをお勧めします。
mtbのハンドル幅、カットする長さの決め方
mtbのハンドルの素材や種類、太さなどのご紹介をしてきましたので、ようやく本題の「長さ」の話に入りたいと思います。
ハンドルは単体で購入すると、基本的には長めのサイズになっています。
これは、ハンドル幅をカットして調整することを前提としているためです。
そのため、ハンドルにはカットの際の目安となるガイド目盛りが付いており、これに合わせて作業することで、左右均等な長さにカットすることができます。
使用すべきハンドルの長さは、基本的には、自転車を何に使うか、乗り手の体格はどうか、といった2つによって決まります。
もちろん、ここに乗り手の好みも加味されます。
ではまず、「自転車を何に使うか」という事による、ハンドル幅の決め方をご紹介していきましょう。
mtbには街中での乗車から本格的な山中での乗車まで、様々なレベルでの使用法があり、自転車を使う背景に合わせて、ハンドル幅を決める必要があります。
基本的には、不整地での走行が多いほど、ハンドル幅は長くするべきと言えます。
その理由は、ハンドル幅は長い方が車体を押さえることができるため、ハンドル幅を長くすることはコントロール性を増すことに繋がるからです。
しかし、長すぎると上半身の動きに支障が出てくるため、用途に応じたバランスを探る事が必要です。
おおよその目安として、街乗りやオンロードでの走行が中心となる場合は450ミリから500ミリ程度、クロスカントリーやダウンヒルなど、用途が過酷になるにつれて、700ミリ程度まで伸ばしていくのが良いかと思われます。
次に、乗り手の体格に合わせたハンドル幅の決め方です。
先に挙げたような使用用途にもよりますが、基本的には乗り手の肩幅よりも少し広いくらいのハンドル幅が良いとされています。
自転車の用途、そして体格、この2つから、ハンドル幅を決めるのが良いでしょう。
mtbのハンドル幅をカットしよう!カット前にやることは?
mtbのハンドル幅をカットするには、ハンドル上の各種レバーの位置を動かしたり、グリップを外したりする作業が必要になります。
ブレーキレバーやシフターは、ボルトで締め付けることによってハンドルに固定されています。
そのため、そのボルトをアーレンキーで緩めることで、位置の調整が可能です。
作業時は各種レバーをハンドルの中心部へ寄せておき、カット後に再度位置を調整し直すと良いでしょう。
グリップは、ハンドル幅のカットに際して、取り外す必要があります。
ロックオンタイプの製品の場合は、ボルトをアーレンキーで締めたり緩めたりすれば、簡単に着脱が行えます。
単純な筒状の製品の場合、ハンドルとグリップの間にエアーを吹き込むことで簡単に外せますが、基本的には簡単に抜けないように、ぴったりとハンドルに張り付いています。
そのため、グリップを縦に切断して取り外し、新しい物へと交換することをお勧めします。
また、単純な筒状のグリップを外す際、ハンドルとの間にオイルを吹き込んでも外しやすくなるようです。
しかし、この方法の場合、外したグリップの内側やハンドルに油分が残り、グリップを付けた際にクルクルと動いてしまう危険性があるので、注意しましょう。
そのため、グリップを外した後にハンドルをよく脱脂すること、そして、グリップは再利用せず新しい物を使うように気を付けてください。
mtbのハンドル幅をカットしよう!セルフで行う方法は?
mtbのハンドル幅をカットによって調整するには、「パイプカッター」という工具を用います。
この工具は、一般的なホームセンターなどで、1000円から5000円程度で購入することができます。
購入する際は、そのパイプカッターがどの程度の太さのものまでを切断することができるのかを、必ず確認するようにしましょう。
そして、先にご説明したように、グリップや各種レバーを取り外したり、位置を変えたりし、パイプカッターにハンドルをセットします。
あとは、クルクルと回していけば、ハンドルをカットすることができます。
この時、無理に力を掛けずに行うのが、きれいな切断のコツです。
また、切断中は金属粉が出てきます。
そのため、汚れても良い場所、汚れても良い格好での作業をお勧めします。
ハンドルの切断後は各種レバーやグリップを元通りに収め、作業終了です。
各種レバーの固定ボルトの締め忘れに気を付けてください。
難しい作業ではないけれど、怪我には注意!
ハンドル交換やハンドルカットは、そう難しい作業ではありません。
しかし、ハンドルを固定するネジの締め忘れや、カットに際しての切断工具の使い方の誤りなどに、怪我に繋がる可能性が潜んでいます。
作業を行う際は安全に注意して、怪我のないように気を付けてください。