自転車で一度停車した状態から、漕ぎ出す時って意外にも、体力を使いますよね。
重い荷物や、お子さんを乗せている自転車ならなおさらです。
そこで、自転車の発進をスムーズに行うため、自転車発進のコツをご紹介します。
また、年配の方が発進時にする、「ケンケン乗り」をご存知でしょうか?
この「ケンケン乗り」には、危険性があります。
ここでは、正しい発進方法を覚えていきましょう!
自転車の発進を楽にしたい!まずは、タイヤの空気圧を確認しよう
自転車をスムーズに発進させたい時には、まずタイヤの空気をきちんと入れることです。
意外にも空気が抜けて潰れているタイヤをそのまま使っている人が意外と多く、特に安値で購入したものはあまり手入れを行わないこともあります。
しかし、メンテナンスの重要性は、例え安物であっても変わりません。
タイヤの空気の量が足りていないと、ペダルが重くなってしまい、どれだけ踏み込んでも思うように進みません。
また、縁石などに乗り上げた際に、その衝撃でリム打ちパンクが引き起こされる可能性があります。
安価な自転車の場合、錆や破損などで使い物にならなくなったら新しく買い替えれば良いという考えを持つことも珍しくありません。
しかし、それはメンテナンスをしなくても良いということにはならないのです。
試しにタイヤを指で押してみましょう。
へこんでいるならすぐに空気を入れて下さい。
少しくらいなら大丈夫だろうと過信してはいけません。
空気を入れる行為は、自転車の基本ですので、習慣付けておきましょう。
自転車の発進を楽に!ギアを使い分けよう
自転車を楽に発進させるためには、タイヤの空気だけではありません。
他にも、自転車のギアを速度に合わせて使い分けると発進しやすくなります。
基本的には、発進時に低いギアを使います。
このようにすることで、漕ぎ出しが楽になります。
発進を楽にするコツとしては、停止するたびにギアを最も軽いものにすることを習慣付けて下さい。
また、ずっと低いままだとスピードが出づらいので、スピードを上げながら重いギアに切り替えていきます。
このように正確なギア比を使えば足に負担が掛かることもなくなります。
さらに怪我や事故を防ぐためには、ゆっくり走った方が良さそうなイメージはありますが、必ずしもそうとは言い切れません。
大型車両の多い道路を通過する時など、スピードを上げて走り抜けてしまった方が良い場合もあるのです。
また、変速機を大きく分けると2つのタイプがあります。
ひとつは後輪のハブの近くにディレイラーが取り付けられた外装タイプで、もうひとつは後輪の車軸に組み込まれている内装タイプです。
外装タイプは、軽くて段数も増やしやすいのですが、切り替えが行えるのは走っている時に限られます。
内装タイプは、重く、段数を増やすとエネルギーの効率が悪くなるものの、メンテナンスが不要な上に、停止中でも切り替えられます。
ママチャリの大半は後者なので、ギアをこまめに軽くする癖を付けることをおすすめします。
サドルの高さが、自転車発進をスムーズにする!?
さらに自転車を上手く発進させるためには、サドルの高さも調整する必要があります。
方法はいくつかありますが、今回は「三点調整法」についてお教えしたいと思います。
まず、高さはサドルに腰掛けてペダルを踏み込み、ペダルが一番下まで到達した時、足がぎりぎり伸びきらないくらいの高さにサドルを調節して下さい。
ペダルにかかとを置くと、ピンと伸びるくらいが最適です。
人によっては足が着かないかもしれませんが、ペダルを漕ぐことで生まれるエネルギーを効率良く伝えるという点のみを見れば、これが適した高さとなります。
前後の位置は、ペダルを斜め45度の状態で足を乗せてみて、ペダルの回転軸が足の幅の最も広いところに来るように合わせたら、そのまま軸の真上に膝が来る位置を探して下さい。
位置の調整は他にもいろんなやり方が考えられますが、高さはどんな方法を取ったとしても、つま先が着くか着かないかという高さになるかと思われます。
いざという時に止まれないのではないかと不安に思うかもしれませんが、最初の一歩を滑らかに踏み出すにはこの高さを維持することが良いのです。
自転車の座る位置が、高くて不安という方に!
自転車のスムーズな発進にはサドルを高くすることがコツですが、足がぎりぎり届くくらいの高さは怖いと感じる人も多いかと思われます。
そんな時は、停止する際にはサドルの前側へ移動するようにすれば、簡単に地面に降りられます。
ママチャリはフレームが下側に付いているため、フレームに引っ掛かることはありません。
信号に当たった時や、急ブレーキを掛けたい時などに、この動作を活用して下さい。
また、自転車を漕ぐ時はペダルに足を置き、その足に体重を掛けますが、サドルに腰掛けてからペダルを漕ぐよりも安定感が増すことでしょう。
サドルの位置を低くした状態で走ると、膝への負担が通常よりも増えてしまいます。
実際に低いサドルで乗ってみると分かりますが、足が動かしにくく、上手く前に進めません。
特に中高年の女性は、股関節を痛める可能性があります。
不安感や心配する気持ちはあるかもしれませんが、低すぎてもデメリットしか生まれません。
安全運転をしたいのなら、つま先が地面に着くくらいの高さに設定しましょう。
年配女性に多い、自転車発進時の、ケンケン乗りって!?
自転車を発進させる際に、片足で助走を付ける人も珍しくありません。
具体的に言うと、片方の足をペダルに引っ掛けて、もう片方の足で地面を蹴り、飛び乗るような形でサドルに跨がる乗り方です。
この乗り方を行う人は4人に1人とも言われており、特に50代以上の女性に多いようです。
男性にも少なからず存在しているため、一般的な乗り方として広まっていると見なしても良いかもしれません。
何故年配の女性に多いのかというと、自転車の乗り方はほとんどの場合、両親から教わります。
つまり両親がこの乗り方をしていた場合、そうするように教えられる可能性が高いのです。
また、昔は小柄な女性や子供専用の自転車というものが少なかったため、子供でも大人用の自転車に乗らなければなりませんでした。
その際は、勢いを付けなければサドルに届かなかったのだと思われます。
そして、当時の女性はスカートが中心で、人によっては着物で過ごしていたため、足をあまり広げないで乗る方法として使われていたという理由もあるようです。
自転車の正しい発進の仕方を知っておこう
自転車を発進させる方法のひとつ「ケンケン乗り」は実は、危険性がある乗り方です。
その理由は、勢いを付けてサドルに跨がる乗り方であるため、乗るまでの間は自転車が安定しないでふらついてしまい、バランスを崩して転んでしまったり、後ろから来たバイクや自動車とぶつかる可能性があるのです。
そのため、怪我や事故を起こさないためにも、この乗り方はなるべく行わないことをおすすめします。
まずは乗る前に、後ろを確認して下さい。
そして、安全を確保したところで、サドルには腰掛けず、フレームを跨いで片足をペダルに載せます。
そうしたらペダルを踏み込みつつ、空いている足で地面を蹴って下さい。
すると、一気にスピードが出るのですぐにバランスが取れます。
肘と膝を伸ばすと、サドルにすんなりと座れます。
ブレーキを掛けた時は、足をペダルから離して前に伸ばし、お尻を前側に移動させながら、地面に片足を着けます。
停止出来たらもう片方の足も自然に地面へと着くことでしょう。
自転車発進のコツ
自転車の発進や走行をスムーズにするコツをご紹介しました。
どれも、簡単に行うことの出来るものばかりです。
自転車は、どんなに安い自転車でもメンテナンスしなければいけません。
タイヤの空気を入れてあげることでも走行、発進をスムーズに行うことが出来ます。
正しい、発進方法を覚え、安全な走行を心がけましょう。